二胡工房 光舜堂

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二胡の救急箱(自分でできる二胡のメンテナンス及び調整方)その9

2010-12-08 09:11:23 | ■工房便り 総合 
【調整法】

楽器を演奏者が自分で調整できるというのが、他の弦楽器と違う二胡の良いところでしょう。

また、そのことが原因で、二胡が演奏しずらいと言うこともあります。


調整法には、

1雑音を無くす調整法

2)楽器のポテンシャルを引き出す調整法

3)自分の音色を作る調整法と

3種類あります。

基本的には、駒、千斤、弦、吸音布地のこの4つを、様々に変えて、調整をします。

1)に関しては、前頁のその9をご覧ください。

2)楽器のポテンシャルを引き出す方法

要するに皮を如何に良く振動させるか、如何に小さなボーイングでちゃんと皮を振動させるかと言うことです。

小さく弾けば小さく鳴り、大きく弾けば大きく鳴る、と言うのを実現させるための調整法です。

どんな種類の駒がどんな強さで、皮押すか、

駒を皮におしつけているのが、千斤です、

千斤が、棹に近くなればなるほど、駒は皮を強く押します。

千斤が棹から離れれば、駒が皮を押す強さが小さくなります。

同じ千斤の高さで有っても、駒の高さが高くなると、皮を押す力は強くなります。

それらを、ご自分で組み合わせて、試してみるのが調整を覚える方法です。


3)の音色を作る調整と言うのも、基本的には2)と同じですが、

音色が一番端的に変わるのは、駒の種類と、大きさ、高さです。

調整の中ではこれが一番初心者の方でも、実現しやすい方法だと思います。

調整は、楽器の種類によっても、メーカーの違いによっても、

皮の違い、或いは、経年変化によっても変わります。

ですから、細かくご自分で試すのが一番だと思います。

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3 Comments

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笑猫さん (nishino)
2011-01-06 18:10:41
①に関しては、新品だとすると、不備と言えるかもしれませんね、音的には問題はなければ良いですが、琴頭牛骨が取れやすくなるというのは考えられますが、ボンドでついていますので、どの二胡のもいずれは取れる可能性は有ります。
しかし罅はあまり愉快ではないですね。
でも天然の物ですから、多少のお罅があることもあります。運送時に何か有ったのかもしれませんね。
それだけ直してもらったらよいのではないですか?
②に関しては、棹が全体に乾燥で収縮しない限りゆるくはならないと思いますが、多分木が歪んだのかもしれません。ただ、天然の木ですから、部分的な歪みは必ず椅子れは出てきます。

③に関しては、二つ考えられます。
一つは、敢えてそのように作ってあると言うこともあります。
演奏の時に、皆さん真っ直ぐに立てるよりは、少し前方外弦の方に倒しますね、ですからそれに合わせて、台を傾斜させている物もあります。
もう一つは、胴の六枚の板が乾燥で、少し歪むと、そのようなことも起こります。

この時に気おつけなければいけないのは、皮が歪んでいる可能性も考えた方が良いと思います。
これは皮の各部12か所を軽く同じように押してみると、硬さの違うところがあるので解ります、この時に音としては、比較的だい3ポジション位から一気に音が小さくなるということがあります。。或いは、内弦の高音が出にくいというのもあります。
音としてこのようなことがなければ楽器としては問題ないと思います。
もし不安が残るようでしたら、とりあえず沢山色々弾いてみてから考えてはいかがですか?

楽器は相性です。音色が気に入られるというのは一番大切ではないでしょうか?

メンテナンスと言うのは必ず付いて回りますから。
メンテナンスと保障の件は聞いておいた方が良いのではないでしょうか。
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追伸 (nishino)
2011-01-06 18:23:20
椅子れは、と書いてしまいました、
いずれはです。
と、それから気になったのが、
「不備と捕らえるか、赴きと捕らえるかは本人次第。。。」
店員の方が言ったのですかね?
普通作る人はこうは言わないものです。
私だったら、音が気にいっていただいているとしたら、その部分(①の処だけ)直ぐ直しますが。
返信する
笑猫さん (nishino)
2011-01-06 20:27:32
それが良いですよ、一生の友ですもの、

それからすみません、今竹林閣には1台もないのです、売れてしまって、、、、

16日までには、また何台か竹林閣にも置きます。

日曜日でしたら、光舜堂にもいらして下さいな。渋谷ですから

では良い二胡に巡り合えると良いですね。
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