二胡の駒だけでなく、ヴァイオリン族の駒も、木を横に使います
これはヴァイオリンの駒ですが,木を横に使っています。
木の周辺部の楓にしては柔らかいところです。
そして、完全な柾目に使っています。完全な柾目の木目として他の木でも、似たような感じの木目が出てきます。
これはシャム柿です、同じように独特の四角い木目がみえます。
二胡の駒も同じように、木を横に寝かせた状態で使います。
木には夏目(春材)と冬目(秋材)とで木目が出来上がります。
夏目は柔らかく弾力があります。
冬目は成長が遅く硬い部分になります。
この硬い部分と柔らかい部分があるおかげで、木を横目に使うと弾みます。
多分この弾むという事で弦の力を皮に伝える時にその振動をよく伝えるのだと思います。
ヴァイオリンの駒などは、構造的にも縦の力に変換されるような形にしてあります。
二胡の場合は弓が比較的振動版の縦に振動させるように動きますので、形としてはとても単純です。
むしろ駒の素材の弾む力だけで作られていると思うのです。
ところが紫檀や黒檀などかなり硬くとても弾むとは思えないような材料もあります。
それでも良く鳴る駒というのはあります。
それは、木の中に導管という縦に繋がる血管のような部分があって、それが木が良く乾いて乾燥すると空洞になります。
駒に使うとその空洞部分が、振動してくれるのでしょう。
そういう点でで老紅木の様に導管が沢山あるはずの木は駒によく使われていますね。
黒檀の場合は、マイクロクラックという細かい亀裂が木の上下に走ります。
本当に微細な亀裂ですが、それが、導管の様に良く振動するのだと思うのです。
現に黒檀の駒の中でも真黒は時々とんでもなく良く鳴る駒もあります。
駒はそういう点で、当たりはずれも出てきますし皮との相性というのもとても大きいように思えます。
ですからお友達の思っている良く鳴る駒を付けてみても、ご自身の楽器では思うように鳴らないという事も、あるようです。
そういう点では、松節というのは、どんな楽器にも相性良く振動させてくれます。
木を横に使ってその発条の力を最大限に発揮してくれる形ですね。
それは木の夏目冬目の発条の力がとても大きいからです、特によく乾いた松の駒、そして、なるべく厚い冬目を持っている駒は、ある意味万能ということが、いえると思います。
それも、9ミリ近い高さの中に夏目の硬いところが、2層、あるいは3層くらいの荒い木目の物は、本来ならば皮の進化に合わせて高さを決めたほうが良いのですが、冬目の柔らかいところが弾いていくうちになじんでいくようです。
ですから、多少高さのあるものでも次第に弾いていくうちになじんで良い音を響かせてくれます。
素の柔らかい冬目が厚いせいでしょうか、弦の力で少し沈んでくれます。
皮が緩んできて、高さのある駒に代えたのは良いけれど、反対になんだか音が割れてきてなどという時も松節だと、なじんできてくれます。
そういういみでは、雑音の出にくい駒ということも言えますし、比較的単純な質なのでしょうか、駒の音色という感じよりは、楽器そのものの音を引き出すようにも感じます。
いずれにせよ、駒はとっかえひっかえしないで少なくとも1週間、あるいは一月くらいは同じ駒で弾き込んでみてください。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ
これはヴァイオリンの駒ですが,木を横に使っています。
木の周辺部の楓にしては柔らかいところです。
そして、完全な柾目に使っています。完全な柾目の木目として他の木でも、似たような感じの木目が出てきます。
これはシャム柿です、同じように独特の四角い木目がみえます。
二胡の駒も同じように、木を横に寝かせた状態で使います。
木には夏目(春材)と冬目(秋材)とで木目が出来上がります。
夏目は柔らかく弾力があります。
冬目は成長が遅く硬い部分になります。
この硬い部分と柔らかい部分があるおかげで、木を横目に使うと弾みます。
多分この弾むという事で弦の力を皮に伝える時にその振動をよく伝えるのだと思います。
ヴァイオリンの駒などは、構造的にも縦の力に変換されるような形にしてあります。
二胡の場合は弓が比較的振動版の縦に振動させるように動きますので、形としてはとても単純です。
むしろ駒の素材の弾む力だけで作られていると思うのです。
ところが紫檀や黒檀などかなり硬くとても弾むとは思えないような材料もあります。
それでも良く鳴る駒というのはあります。
それは、木の中に導管という縦に繋がる血管のような部分があって、それが木が良く乾いて乾燥すると空洞になります。
駒に使うとその空洞部分が、振動してくれるのでしょう。
そういう点でで老紅木の様に導管が沢山あるはずの木は駒によく使われていますね。
黒檀の場合は、マイクロクラックという細かい亀裂が木の上下に走ります。
本当に微細な亀裂ですが、それが、導管の様に良く振動するのだと思うのです。
現に黒檀の駒の中でも真黒は時々とんでもなく良く鳴る駒もあります。
駒はそういう点で、当たりはずれも出てきますし皮との相性というのもとても大きいように思えます。
ですからお友達の思っている良く鳴る駒を付けてみても、ご自身の楽器では思うように鳴らないという事も、あるようです。
そういう点では、松節というのは、どんな楽器にも相性良く振動させてくれます。
木を横に使ってその発条の力を最大限に発揮してくれる形ですね。
それは木の夏目冬目の発条の力がとても大きいからです、特によく乾いた松の駒、そして、なるべく厚い冬目を持っている駒は、ある意味万能ということが、いえると思います。
それも、9ミリ近い高さの中に夏目の硬いところが、2層、あるいは3層くらいの荒い木目の物は、本来ならば皮の進化に合わせて高さを決めたほうが良いのですが、冬目の柔らかいところが弾いていくうちになじんでいくようです。
ですから、多少高さのあるものでも次第に弾いていくうちになじんで良い音を響かせてくれます。
素の柔らかい冬目が厚いせいでしょうか、弦の力で少し沈んでくれます。
皮が緩んできて、高さのある駒に代えたのは良いけれど、反対になんだか音が割れてきてなどという時も松節だと、なじんできてくれます。
そういういみでは、雑音の出にくい駒ということも言えますし、比較的単純な質なのでしょうか、駒の音色という感じよりは、楽器そのものの音を引き出すようにも感じます。
いずれにせよ、駒はとっかえひっかえしないで少なくとも1週間、あるいは一月くらいは同じ駒で弾き込んでみてください。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ