二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

テールピース・テールピース二胡の場合

2025-01-31 09:39:05 | ■工房便り 総合 
さて、
東洋系の擦弦楽器にはテールピースがありません。
私が作っている二胡にもテールピースはありません。
あるのは、このように駒から下の弦の振動を吸収するためのフェルトやスポンジです。

これの役割は駒から下の弦の振動を吸収して抑えることです。
そのことにより、雑音も出なくなりますが、振動は小さくなります。
良くあるのは雑音止に駒よりも高さのあるふぇるとを装着したりもします。
ヘグムや胡弓にはテールピースもありませんし、それこそフェルトも入れません。
それは、駒の位置を胴のかなり上、それこそ端から2cmくらいのむしろ振動板を鳴らすというより胴そのものを直接振動させるような位置に置いているからかもしれません。
胡弓の駒を下げて、胴の真ん中にすると音は大きくなりますが雑音の塊になります。
このこともいろいろ考察する必要はありそうですが、
兎に角二胡にテールピースを付けてみました。

音はこれでもかというほど大きくなり、雑音は全くでなくなりました。
この和紙の人工皮ではです。
ここへきてお客様から二胡のテールピースを頼まれまして、再度作ってみました。
失敗です!
確かに雑音は出なくなりました。
しかし、鳴りすぎるのです。
とんでもなく大きな音で、ただ大きな声でわめいている感じです。
蛇皮の西野二胡は相当大きな音がします。
ましてやこの楽器はそこそこ弾きこまれて良く鳴っています。
テールピースをつけて更に大きく振動させることで、手の施しようのないほど大きな音に鳴り、雑音というより裏返り音の塊になってしまいました。
これはもっと研究しなければいけませんね。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ

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