弓作りは、刀鍛冶に似ているような気がします。
一本作り上げるごとに、次はさらに良いものをと、思っていないと、次の一本はレベルが落ちてしまいそうです。
弓に使う竹はそれこそ、一本一本ちがいます。
その一本に火をかけて、硬さを持ちながら、なおかつ弾力も必要です。
刀もその刃先の切れ味だけではありません。
鎧や兜など硬いものに切りつけるのですから、硬さも必要ですが、硬ければ折れやすくなります。
柔らかい鋼の上に硬い鋼が剥ぎこんであるのです。
刀と弓が違うところは、刀は手元が柔らかく、先端が硬い。
弓は手元が硬く、先端が柔らかいのです。
これは、刀鍛冶の最後の仕上げ、焼き入れと同じ手法で行われるのです。
刀造りはその工程の最後に、焼き入れをします。
水の中につけるのです、その時の水の温度や、刀に置いた(塗った)土の量の変化など、そして水に入れ込むときの角度などで、あの刀の反りと、棟とは先の硬さの違いが現れます。
弓作りも同じです。
鉄も、火をかけてそのまま放置して冷ますと、だらりとだらしない硬さになってしまいますが、焼き入れをすることで、あの鋼の反発力と硬さが生まれます。
竹も同じことが言えます。水をかけないと何となく全体に弾力はあるが、反発力が出てこないのです。
弓の竹は、火をかける方向と、水で冷やす方向とで反りが出るのです。
手元には強く固く反りが出るように、先端はなるべく平らに、二胡の胴の上を滑らせるときに、違和感のないように焼き上げ、焼き入れをします。
麗風を作りながら、それらを徐々に会得していった感じです。
今でこそだいぶ慣れましたが、竹に火をかける怖さというのは常にあります。
刀も同じでしょう、火をかけ過ぎても沸かし過ぎになってしまい、鉄の組成が変わってしまいます。刀鍛冶は沸かした鉄の色を見ながら、その工程をコントロールします。
弓作りは、バーナーで炙る時の匂いと、火が竹に当たるところの色で竹の硬くなり具合を見ていきます。
そして火加減を見ながらの焼き入れ、これは刀鍛冶と同じでしょう。
一本一本緊張します。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ
一本作り上げるごとに、次はさらに良いものをと、思っていないと、次の一本はレベルが落ちてしまいそうです。
弓に使う竹はそれこそ、一本一本ちがいます。
その一本に火をかけて、硬さを持ちながら、なおかつ弾力も必要です。
刀もその刃先の切れ味だけではありません。
鎧や兜など硬いものに切りつけるのですから、硬さも必要ですが、硬ければ折れやすくなります。
柔らかい鋼の上に硬い鋼が剥ぎこんであるのです。
刀と弓が違うところは、刀は手元が柔らかく、先端が硬い。
弓は手元が硬く、先端が柔らかいのです。
これは、刀鍛冶の最後の仕上げ、焼き入れと同じ手法で行われるのです。
刀造りはその工程の最後に、焼き入れをします。
水の中につけるのです、その時の水の温度や、刀に置いた(塗った)土の量の変化など、そして水に入れ込むときの角度などで、あの刀の反りと、棟とは先の硬さの違いが現れます。
弓作りも同じです。
鉄も、火をかけてそのまま放置して冷ますと、だらりとだらしない硬さになってしまいますが、焼き入れをすることで、あの鋼の反発力と硬さが生まれます。
竹も同じことが言えます。水をかけないと何となく全体に弾力はあるが、反発力が出てこないのです。
弓の竹は、火をかける方向と、水で冷やす方向とで反りが出るのです。
手元には強く固く反りが出るように、先端はなるべく平らに、二胡の胴の上を滑らせるときに、違和感のないように焼き上げ、焼き入れをします。
麗風を作りながら、それらを徐々に会得していった感じです。
今でこそだいぶ慣れましたが、竹に火をかける怖さというのは常にあります。
刀も同じでしょう、火をかけ過ぎても沸かし過ぎになってしまい、鉄の組成が変わってしまいます。刀鍛冶は沸かした鉄の色を見ながら、その工程をコントロールします。
弓作りは、バーナーで炙る時の匂いと、火が竹に当たるところの色で竹の硬くなり具合を見ていきます。
そして火加減を見ながらの焼き入れ、これは刀鍛冶と同じでしょう。
一本一本緊張します。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ