二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

大きなお世話!かもしれません。松脂の付け方。

2021-11-06 12:10:21 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
このところ松脂を作ってきて、開発中に数名の二胡弾きさんや、多くのヴァイオリンを弾く方のご協力をえて、間もなく発売できそうです。(多分11月の21日前後)
二胡用の松脂を作るということで、諸問題を解決しようとしていました。

一つは形状です。

松脂には箱入り
丸型のものとあります。

不思議なことにヴァイオリンを弾いている方のほとんどの方が箱入りをお望みでした。
一つの理由は、丸型だと壊れやすく無駄にすることが多いとのことです。
確かに丸型は落とすと結構あっけなく割れます。質によっては大きく2,3個に割れるだけですが、かなり硬いものですと相当細かく割れてしまいます。まあ直せばよいのですが、それでも、粉々になってしまったものはかなり修復しにくいです。


ところが二胡系の方の多くが丸型を望まれるのです。

それは、箱入りだとほつれた毛が箱と松脂の隙間に引っかかって毛を傷めてしまいそうというご意見です。

また箱型だとどうしても全部は使いきれなくなる。



このようにですね、どうしても真ん中だけが減ってきてしまいます。

でも考えたのです。壊れてしまうよりは、このほうが良いのかもしれない。

ましてや、今回私の作っている松脂は油分が少ない分、大変壊れやすいのです。市販の松脂の中には壊れにくいようにと,敢えてひまし油を入れたり、引っ掛かりを良くしようと糖分を入れたりしているものもあります。しかしそうなると松脂の質そのものが変わってしまいます。そのくらいに松脂は変化しますから。

そこで箱入りの松脂の使い方考えました(もちろんもうすでにやっている人も多いかもしれませんが)

二胡の弓の場合かなりほつれ毛が多いです。

箱入りの場合、最初のころはどうしても


このように箱と松脂の間に毛が挟まってしまったりします。でも、これはほんとに最初のころだけです。

まず、これは松脂がきれいに弓毛に着くようにするため、弓は楽器から外してください!!!。必ず!!

そして毛はぴんと張ってください。それでもほつれ毛が木と松脂の間に挟まったりもしますが、



このように少しだけ、馬毛が箱の対角線になるように、弓を動かします。

それと力をかけ過ぎないことです。

特に私の作った松脂は簡単に松脂が付きます力は要らずただのせて、1,2回動かすだけです。
(発売前にこのBlackAmberRosinの説明は致します)

これはどんな松脂でも箱入りの物はこのようにした方がつけやすいですし、平均に近く松脂が減っていきます。



丸型にしても、もうすでに皆さんやっているでしょうが、このように全体に毛が当たるようにしているはずです。



ほんと、大きなお世話かもしれませんが、一応書かせていただきました。

松脂付けすぎ注意!

工房光舜堂西野和宏&ほぉ






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