二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

4月5日(日)古いお土産二胡あなどるなかれPart? 11:00~17:00

2015-04-08 14:23:10 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
東京は桜が散り始めました!
桜も大好きですが、実はこの後の新緑の季節にテンションが上がる光舜堂の二人組、
これからの時期はかなりノリノリで出勤することになります。

しかし早いです!
この季節の移り変わりの目まぐるしさは、鮮やかな木々の模様替えゆえでもありますね。
現在、光舜堂5周年を迎える5月からの価格変更に合わせて
大急ぎでホームページを作り直しているところですが、
たらたら作業しているうちに、もうあと1ヶ月! 景色を見ていると余計に焦ります。

ということで先日、ホームページの為にデジカメを買いました。

光舜堂のブログに画像が少ないのは、一つはカメラが無かった事もありまして。
いえ、携帯やiPadで撮りゃいいってハナシなんですが、
店主もワタクシも古い人間でして、
どうも文明の利器には弱いので、構え方が慣れた物の方が良いかな、と。

で、この日曜日は、ご予約も少なかったのでHP用の画像を撮りまくっておりました。
とは言え、ワタクシにとってはコンパクトなデジカメさえも高難度の文明の利器、
トリセツ片手に、あれフラッシュはどこだっけ?やれ、接写はどうするんだっけ?わわっ消しちゃった!
と騒がしく予行練習してきたにもかかわらず、かなり撮ってから気付いたら、
ほぼ全部ソフトフォーカスで撮影していたという間抜けっぷり。
極めつけは、
雨の日曜日の最後の最後、車から降りる時に鞄から(なぜかそれだけ選ばれたかのように)転げ落ち、
新品カメラはポチャッと水たまりへ。。。ギャー!!

迫り来るHPアップ締切、急がねば。。。



さてそんな雨もあってか、この日はご来店が少なかったのですが、
逆にそれが幸いして、二胡製作者の鈴木宗治さんがいらした時にたくさんお話しが出来ました。
予約や調整のご来客が入っているとなかなかゆっくりは出来ないので丁度良かったのです。
今回鈴木さんは、会員すうさんから譲り受けた材木で製作した二胡が完成したので、と
見せに来て下さいました。
本当は先日一時帰国していたすうさんに直接披露したかったのですが、
あいにくお二人のタイミングが合わず、残念! 
すうさん、あの材木の二胡は弾き易くて良い音色でしたよ!


その後いらした会員Sさんは、同じく二胡を弾くお母様といらっしゃいました。
Sさんの影響で(?)習い始めたお母様、初のご来店で楽器屋らしからぬ光舜堂に驚いたご様子。
しかも、滞在後半まで店主が店内の二胡を全部作っているとは思っていなかったようで、
かなり経ってから会話の中で気付いてビックリされていました(笑)

ご来店目的の、Sさんの二胡の不調原因は、やはり木軸でした。
本当に多い木軸のトラブル。
しかしSさんの二胡は、よくあるいつもの木軸不調の音とはちょっと違う雑音でしたので、
側で聴いていたワタクシには原因がサッパリ判らず「?」
明らかにビリビリした音が聴こえてくるけれど、原因はどこだ?!
でも、店主がニッコリと木軸を直すとピタリと止まりました。

今まで大丈夫だった巷の二胡達も、そろそろ木が動き始めているようです。
とあるメーカーの乾燥が甘めのアフリカ紫檀は特に木が痩せ始める頃です。
割れるような大事にならずとも、倍音とは明らかに違う雑音に悩まされる人も。
しかし、そんな雑音を止めようとして控制綿(フェルト)を詰め過ぎたり、
千斤だけを締めることで雑音を止めようとすると、音までも止めてしまい、
せっかくの音色を壊してしまいます。
皮が育つように楽器を鳴らすには、音を止め過ぎずに、
きちんと音色として、音を楽器にベストな状態で響かせる必要があります。
皆さんは日々せっかく大事に弾き育てていらっしゃるのですから、
是非、我が胡がすくすく成長出来るような状態に調整いたしましょう!
また、今の楽器に不満が募り買い替えを考えている方は、
まずは、一度、光舜堂での調整をしてみることをご一考下さいね。
今の楽器が生き返り、まだまだ育つかもしれない可能性がありますから。



さて、Sさんと同じ時間帯にはある会員さんがインド紫檀の試し弾きにいらしていたのですが、
その方のご来店に合わせて2把あるインド紫檀のうちの1つの皮を張りかえていました。
店内でよく育ててある2把の同じ樹種、しかし、育った皮と張りたての皮で音色は全然違います。
試奏でいらした会員さんはその違いに驚いていました。
先週神戸調整会では、育ち期間の違うシャム柿の音色の違いも実感しましたが、
木はそれぞれ育っていながら皮が新品と育ちつつある物との違い、というのも面白い聴き比べでした。
なんにせよ、弾き込むことでどんどん良い音色に育つ二胡、
ご自分の音色に満足出来ず新しい二胡を買ってしまう方がとても多いですが、
長く弾き込んで育てることって、本当に大事ですよ!
Sさんがご来店の度に弾いていく天然のインド小葉紫檀もどんどん育ってますます艶やかな音色です。
ま、これは別格の材であるってことでもありますが。


良い材、と言えば、
この日初来店のHさんは、古い古いお土産二胡を知人から譲り受け持っていらっしゃいました。
「まだ二胡を始めてもいないので、先ずは、この古い二胡を弾ける状態にしたい」というご希望。
ご持参された弦に替え調整して店主が弾くと、「わ!」と驚くHさん。
「この二胡、そんな良い音が出るんだ!」

調整をしたことでこの安いお土産二胡は生き返りましたが、それにしても良い音色。。。
店主が材を調べると、棹はお宝の黄花梨!
胴は花梨のようですが安い花梨とはちょっと違いそう。。。音色、良いわけです。
古いお土産二胡、やはり侮れません!!
今までも何度もありましたが、今回もまた。
『古いお土産二胡あなどるなかれ』と題しましたが、もはやPart幾つかわからないほど、
古いお土産二胡には時々お宝が潜んでいて、そんな大当たりが光舜堂に度々やって来るのです。
(※ 勿論、普通のお土産二胡の場合もあります)

さて、そのお土産二胡の弓、
毛はしっかり残っていましたが、竹がかなり反り過ぎていてビギナーさんじゃなくても弾きにくそう。
そこで、ちょうど来ていたJimmyさんにHさんが二胡の初歩手ほどきを受けている間に、
弓職人は熱をかけてHさんの弓の竹修理。
結構遠くから雨の中来て下さったHさんですが、調整だけでなく運良く初歩レッスンも受けられ、
わざわざ来た甲斐有った時間になったようです。
ところでHさんに、「ウチをどうしてみつけたんですか?」と聞いたら、
「ネットで修理をしてくれる所を探していろいろ見て、ここなら何でも直してくれそうだと思って」と。
確かに、
ウチは「何でも」直しますね(笑)


あいにくの雨でしたがご来店ありがとうございました!
では、また!

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