正比例

卒業以来、学生の頃からその作品のファンだった西野和宏氏に再会したのは、
今から１０年以上も前の事。
当時ワタクシが転職の合間にアルバイトしていた歯科医院でのことでした。

来る度に治療中いつも口を開けたまま爆睡する体の大きな人だなぁ、という印象。
いつも寝ているし、他にも患者さんが多く忙しかったので担当にならず、
殿が通って来ていても、ずっと起きたところのお顔を見ていませんでした。

そんな或る時、受付当番のタイミングが合い、
会計やら次回の予約やらで、やっと起きているお顔を見たら、

あれ？
この顔？
カルテのお名前、西野和宏？
あれ？西野和宏？
西野さん？？？

ウン十年ぶりの、しかも、こちらを覚えてくれてるはずも無いお人だったので、
「あのぅ、、、１０８の、西野さん、、、ですか？」
と、おずおずと尋ねると、
殿は、きょとん、として、「いかにも、西野ですけど」　と。




そんなご縁で、現在に至る師弟関係が始まったわけですが、
ワタクシ、先日銀歯が取れまして、
縁結びの歯科医院に久しぶりにお世話になりました。

ワタクシの口腔内を熟知していらっしゃる院長先生、
銀歯を付けながら、
「あれっ、ずい分、骨隆起が育ってるよ！」　と。


ワタクシの、歯の食いしばりによる骨隆起は、
アルバイト当時からチェックが入っておりまして、
「この口、入れ歯になった時、作りづらいぞぉー！」と散々オドされておりました。

「げげっ、育ってますか？！」
「うん、かなり育ってるよ、食いしばって頑張ってるみたいだね」
「全然気づかなかった。。。毎日見てると違いが解らないもんだなぁ」
「お仕事大変そうだね、まだあの先生の所にいるの？」
「はい、そうなんですよ」



とはいえ、そんなに食いしばってるかなぁ。。。？

自覚がまったく無く、
殿の下で働くのは確かに大変と言えども、
食いしばってまで頑張ってるつもりは、まるで無く。。。

でも、西野家の姫様達には
「父の下で働き続けるのは心が広くなくちゃ絶対無理だから、凄い！」
と、お褒め戴いているので、いろいろ頑張れているのかな。。。？
（↑と、殿に自慢しても「うちの娘達は社交辞令が かなり上手いぞ」 と言って認めてくれませんが）

そう思って、食いしばりを意識し出したら、
おおぉ！！
日々、日常のあらゆるシチュエーションで奥歯を噛み合わせる力がリキんでいるのを発見！
結構、食いしばってるわぁ～！

殿の元での、あんな事や、こんな事、
ここでは書けませんが、いろいろ衝突したりする度、食いしばる、食いしばる。
なるほど、院長先生ご指摘の育った分の骨隆起は、
この１０余年の鞄持ちの頑張り具合と比例しているようです。