
棹も胴も竹で出来ています。
胴には蛇皮が張ってあります。この蛇皮の張替えを頼まれたのですが、胴の上に黒いものが乗っているのが見えますか?
これは松脂です。松脂を火で溶かして胴の上に垂らすのです。
演奏しながらも時々この松脂を弓毛につけたりもします。
この松脂こそ、天然の松脂です。真黒ですね。このj松脂をモデルに光舜松脂は作られています。
先週、今しばらくの間、送りでの二胡の修理調整はお引き受けできませんと、言ったとたん、工房へ持ってこられる方、お会いした時に預けてくる方、様々な形で、やっぱり工房は修理の二胡のお山です。
これから工房の再建築に向けて、今は工房の中片づけの間最中なのですが、、ですので、お預かりの楽器を置いておく部屋を借りざるを得ません。二胡神様は私を遊ばせてはくれないみたいです。
二胡弾きの皆さん、いろいろ問題のある楽器もあるようで、中にはこのようなものも。

棹が割れていますね、どうやら踏みつけてしまったようです。
いくら硬い花梨とは言え体重が乗ると割れることもあります。
送りではないですが、このような時ケースについている装飾品そしてフェルトや駒などはすべて、お持ち帰りいただきます。
楽器に合うように駒などはこちらで作りますから、うっかり私が他の楽器の駒と間違えてつけてしまうこともあったりしますしね。
やはり、二胡神様は私を遊ばせてはくれないようで、皮の張替えだけでも3台も来ていますし、この京胡の棹も割れていたのです。
木も竹も時間の経過とともに乾いてきて、罅が入ったり割れたり、これも直して弾き続けるのが良いと思うのです。
皆さんの楽器にも必ずいつかはそのような不具合というのが出てきます。弾き込めば皮も緩みますしね。
木も蛇皮もどんどん手に入りにくい時代になりました。(大体建築に使うベニヤ板でさえ、工務店は確保するのに苦労しているような時代にもなってきています)
皆さんも今弾いている楽器たくさん弾いてやって、何か不具合があったら、今までの様にではほかの楽器を買ってなどと気軽にできない時代になってきています。直して使っていくという時代になっていくでしょう。
どうしても、是非にも、送りで直してほしいという方。いらしたら、送り方など、メールにてご相談申し上げます。
ただいまは工房の片づけなど再建築に向けてバタバタしていますので、少し時間がかかるのはご容赦ください。
また、光舜松脂、やっと材料が再度整いました。何しろ思ったより好評で、お友達がこの光舜松脂を使った感想を聞いて次々と依頼が来ていまして、思ったより早く材料がなくなりまして、やっと材料が出来上がってきたところです、今しばらくお待ちくださいませ。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ