これは光舜松脂の3段階目の私がSと呼んでいる状態の物です。
さらさとしていますね。大体25度から30度近くの温度で15日くらいたったものです。
これは今の仮の工房の日々42度くらいになる場所で置いておいたものです。
前の写真と同じはずが、なんだか固まっていますね。
そうです、松脂は40度を超えると半溶けになって、このようにお互いに粒子がくっついてしまいます。
これにはまだ油分が入っています。
ここから熱をかけて油分を飛ばして、さらに温度の違いで松脂の粒子の硬さの違いを出します。
言いたいことの一つは、みなさんが車の中に二胡と弓をこの酷暑(車の中は60度を超えます)の中で置きっぱなしにすると、弓についた松脂が2番目の画像の様に半溶けになって固まってしまいます。楽器を弾いてみると、強い音にはなりますが、がりがりと雑音だらけになってしまいます。
弓毛にもこびりついて、大変取れにくくなっています。洗う以外元には戻りません。
車の中に楽器を置きっぱなしにするのは止めましょう。蛇皮にも影響します。
そして、光舜松脂1番と25番 しばらく製作が遅れます。
この熱で固まったものを調べると、私がkと呼んでいるものの原材料にとても近いのです。
ですから、先日弦堂さんが持ってこられた中国の天然もが光舜松脂のKに近かったのは、たぶん森林の中でたまった松脂が何らかの高温にさらされたということなのでしょう。
光舜松脂作り始めて、2年が過ぎ、それでもこのような松脂の変化に出会うと、様々な意味で自然の力に驚きます。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ