１０８城は、二胡だけの工房ではありません

申し訳ありませんが、工房への訪問はご遠慮いただいております。


たぶんワタクシが、１０８城の事を、“のんびり工房風”に、
誤解を受けるような書き方をしたのが原因かもしれませんねぇ。。。

魅力的な場所のように感じていただいて、
「行きたい」と言っていただくことが多いです。

スミマセン、そうではないのです。

店主の本業の本拠地、１０８城ことＭＡｉｏ－１０８が、
ゆったり楽器だけ作っている工房だと誤解を受けられた方がいらしたら、、、
ごめんなさい、１０８城は、楽器専門の工房ではありません。


渋谷の二胡屋の店舗が日曜日しか営業していない、ということで、
平日に工房訪問を強く希望される方が時々いらっしゃいますが、
大変申し訳ないのですが、お断りしています。

その理由は、
１０８城での西野は、二胡やバイオリンも作りますが、それはまだまだ通常業務の
隙間時間範囲内での作業であり、（本人は早く隠居して弦楽器だけ作りたいと切望しておりますが）
工房でのほとんどのメインの仕事は、デザイン、設計、木工製作、鍛冶屋、陶芸、漆、社長業等であって、
楽器作りではありません。

工房のスタッフ達も、クリエイティブな製作をデザインから起こして、
毎回、素材も大きさも違う物を製作しますので、その都度使用する材料も機材も変わります。
それを同時進行で、いくつものプロジェクトを次々に進めますので、
同じ種類の物を作り続けるタイプの、整理整頓された楽器工房のような工房とは、様子が大きく異なります。

朝６時から現場へ行ったり、夜中の２時くらいまで打合せが有ったりします。

それでも、西野の楽器作りへの情熱はただならぬものが有り、
通常の製作作業が、おそらく通常の職人方より３倍は早いスピードでこなす能力があるために、
早朝と深夜に、二胡の製作や修理に充てる時間を、無理繰り捻出しています。
ですから、“製作用の二胡モードは、時々、本人のタイミングでスイッチが入りますが、
“接客用の二胡モードのスイッチ”は、渋谷店専用であり、
工房では、完全にＯＦＦになっているのです。
日頃から本業関係者の来客は多い工房ですが、お店としてのお客様をお迎えするのとは違います。
スイッチがＯＦＦになっている時の西野は、工房の誰よりも物つくりに徹し、脇目もふらず、
ワタクシが、声をかけるのもはばかられます。迂闊に声をかけると叱られます。
とても一般のお客様の応対が出来る状態にはないのです。

しかも、
以前はご来客の方をお通しするスペースが、“一応”あったのですが、
修理預りの高価なアンティーク家具の保管場所になったり、
頻繁に出品する展示会での製作物が出入りするため、
今では悲惨な物置部屋になり、通路さえも障害物だらけです。
慣れているはずのワタクシでも、日常的に脛や頭にアザやコブをつくる、非常に危ない環境です。

ワタクシ、最近しょっちゅうハデに転ぶのですが、その原因は、
工房の敷地や内部に沢山有る、日々置き場所が変わる鉄骨に躓くからです。
転んだ先にも障害物がありますから、今までよくぞ体に刺さったり、顔を切ったりしなかったなぁ、
と、毎回胸をなで下ろす状態です。
先日も、ジーンズの腿の部分を、突き出ていた鋭い切り口の鉄材でスパッと切り、
足は無事でしたが、買ったばかりのジーンズだったので泣いております。

ですから、ですから、
どうぞ、ご理解いただきますようお願いいたします。

ごくごくたまに、こちらに準備が出来ている時に限り、
ＢＢＱパーティ時等に本業関係者以外の方々をお招きすることもありますが、

通常の工房訪問依頼はお受け出来ない、と、ご了承下さいませ。

宜しくお願い致します。



日曜日の、“接客用の二胡モードのスイッチ”がＯＮになった店主は、
優しくって、面倒見が良くって、にこやかで、紳士的で、
１０８城に居て物を作っている時とは、まるで別人のようです。
いつも“接客用の二胡モードのスイッチ”が入った状態の人格でいてくれるといいのになぁ、
と、今日も沢山叱られながら、ワタクシ心の内でボヤいております。。。



※ 遠方より上京される、日程がどうしても日曜日に合わない緊急の修理ご依頼方に限り、
予めのメールでのご相談によっては、平日の昼間の時間に渋谷のお店に来ていただくことがあります。
ですが、現在はスケジュール的に非常にタイトですので、来年２月頃まではお断りすることになると思います。
重ねて、ご理解のほどをお願いいたします。