今回お客さまからCDMへの張替えのご依頼をされた二胡ですが、
この白い部分は黴です。
蛇皮は生ものですから保管状況によっては黴が発生します。
かびた部分は鱗の硬さがなくなり、薄くなってしまいます。
弾いてみると黴の進行状態にもよりますが、音の張りが無くなるのと、音が不安定になります。
全く弾けないわけではありませんが、あまり良い音色になるというのは期待できません。
ですので、ネットなどでこのような白くなった部分を持った蛇皮の二胡は河江御張替えるつもりで購入された方が良いとおもいます。
ただし、今までの経験ではかなり古い物で良い木を使っているのが多いようです。
音色は木を主体に発生しますから、金額が安ければよい買い物であるという事も言えると思います。
ただ、最近この10年くらいかもしれなのですが、このように表面が黴内で裏側が黴るものもあるのです。
と言いますのは、最近の蛇皮には上に塗装したものも多くなってきています。
そのような蛇皮は光っています。塗料の光なのです、蛇皮自体は光りませんから。塗料が乗っているので黴る時には裏側になってしまいます。
以前の物はワックスを掛けたりしたものはありましたが、塗料を塗ったものというのは最近の物に多いですね。
また反対に絶対自然のままが良いというメーカーもあります。
因みに光舜堂の二胡の蛇皮は自然のままです。ですので空気の動かない湿度の高いところに保管するのはやめてください。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ