二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

音色探し、近頃思うこと、,

2010-09-02 18:47:30 | ■工房便り 総合 
最初に、二胡作って、初めてプロに弾いてもらった時、

こう、言われました。



いま中国では、数千社が二胡作っています。

いままで通り、伝統的な作り方の中で、作っています。

その同じやり方で、貴方がつくっても、その作りが変わらなければ、ただ日本人が作ったというだけの話です。

楽器作りに、民族も、性別も関係ないですが、

同じ作りなら、中国の中には沢山の名人がいますから、

その人たちは、何十年と二胡作っているのですから、かないませんよ。

それより、あなた自身の音、作りなさいよ、良い木を持っているのだし、

この方向で、良いのではないですか、

とにかく、この楽器は不思議です、弾いていて気持ちが良い。

がんばってください。



大変、励まされました。


今、思います。

木、それぞれの音があると思います。


私は、物作りです。

材料の良さを、最大限引き出してやるのが仕事だと、考えています。

木それぞれの活きる形を、追い求めてきました。

デザインは、木なら木、鉄なら鉄の良さ引き出すように、

引き出すように考えていけば、自ずと決まってきます。

木と、鉄と、銅と、陶器と、漆と長い間付き合って、教えられた、

材料に仕込まれたと言っても良い自分の感覚を、信じて、

今度は、材料の、それぞれの良さを、それぞれの音に、作り上げるのが、

いま、私の目指す方向なのでしょう。

インドローズには、インドローズの良さがあり、

その良さを、引き出せる作りと言うのがあるはずです。

また、黒檀には黒檀の。

いつか、自分の好きな音を作れる材料に、巡り合えるかもしれません。

木と、蛇皮が音を作り出します。

今は、それらが、一番鳴るように作り上げる事こそ、

私の、音色探しなのでしょう。



西野和宏
Comments (2)    この記事についてブログを書く
« 音色探し、その5 | TOP | 工房食の極意 »
最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
期待通り (Jimmy)
2010-09-02 21:19:19
の結論でございます。

これが西の二胡の音というモノが確立すればいいのでございます。
逆にそうでなければ西野ブランドは消えます。

バイオリンは塗るニスの種類で音が変わるといいますよね。

まだまだやることはありますよ。応援します。

後ろで旗を振るっているだけですが(笑
返信する
大きな旗です (jimmyさん)
2010-09-02 23:03:09
倒れないようにしてください。

いつもありがとうございます。
返信する

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | ■工房便り 総合