二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

8月30日(土) グダグダの発表会 & 鳴尾先生訪問 からの~、31(日) 調整会@兵庫

2014-09-05 08:07:01 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
日曜日の出張調整会の為に前日から関西入りしたわけですが、
その前に、土曜日はK先生の発表会に参加してきました。

楽しいですね、発表会って!
しかし、そもそもスポットライトを浴びるのが好きではない性格なので、
舞台ライトの熱さが演奏時に気になって、演奏はグダグダ。。。
いえ、ライトは言い訳で、単なる練習不足だったのですが。

この発表会は、ピアノやヴァイオリンも含む数人の先生達の教室の合同で、
いや、小さな子供達の上手いことったら!!
子供の頃からこのレベルなんですから、
アマチュアクラシック界の平均レベルが高いわけだと、ガックシ。。。
可愛らしく おめかしして堂々と演奏する ちびっ子達に対し、
かつては本業で1000人もの聴講生を前にセミナー講演も平気でこなしていた店主は、
人生で初の、緊張というものを経験したそうで。
演奏途中で頭の中が真っ白になったと言って、舞台から真っ赤な顔で戻ってきました。

「今まで、何で緊張しなかったか解ったよ! 完璧に出来る自信が有ったからなんだ!
カノンは練習不足で不安要素だらけだったから緊張したんだね」

まぁ確かに、日頃の店主のあらゆる自信の裏付けは、
ただただひたすら人知れず続ける弛まぬ能力向上の為の尋常では無い努力に尽きますから、
そう考えると、確かにカノンは。。。ぷぷぷ(笑)
ワタクシのように出来なさ過ぎると、
逆に、諦めの、緊張しない悟りの境地に行けるんですがね(爆)

歌やフルート、チェロ等の出演もあり、盛りだくさんの楽しい発表会でしたが、
残念ながら新幹線の時間が迫り最後までは残って聴けずに、
爺と婆はボロボロのカノンとメンデルスゾーンを弾き逃げ状態で会場を後にしました。


さて、大阪に着いたその夜は鳴尾先生にお会いして、
先に送って試していただいていた福音弓の、更に進化版を持参し試していただいたり、
前日に仕上げたばかりの人工皮の二胡を試奏していただいたりしました。
実は、人工皮の二胡は先週の日曜日にも1把出来ていたのですが、
その日、鈴木宗治さんが見せに来て下さった自作の人工皮の音色がとても綺麗だったので
負けず嫌いの店主は燃えまして、それから5日間で集中して音色の追及をし、
金曜日ギリギリで音色重視の新作を完成させました。
この人工皮の二胡は、弾き込んで柔らかくなった様なまろやかな、まさしく二胡の音色で、
「日本人が好きな二胡の音色ですね」と鳴尾先生はおっしゃって下さいました。
しかし何より先生が気に入ったのは、コウキ紫檀の二胡。
「三拍子揃ってる!!」と大絶賛していただき、店主も大満足でした。


そして翌日は調整会で、会場となるアワーズさんへ。
当初、店主の体力を考えて調整会は12時からにしようと思っていたのですが、
お申込みが多くて10時半開始に変更して定員を増やしていました。
しかしこれが店主の1日に可能な調整の限界人数のようで、
帰りの新幹線では「これ以上1人たりとも増やせない!」
と宣言して乗車後5分でたこ焼きを平らげると爆睡に入りましたので、
残念ながら今後の調整会では、これ以上は定員は増やせそうにはありませんね。
沢山の美味しいパンの差入れをいただいたのですが、それも食べずに、
集中力を欠くので食事せず、のぶっ通しの調整は相当に体力を消耗するようです。


調整会は、やはり全体として皆さんの木軸の不調直しが必須状態でした。
これは、どの二胡にもほぼ必ず出る問題ですし店主にとっては簡単に直せるものなので、
光舜堂では調整の一貫です。
ただし、お二人ほど他店で削ってもらったという方がいらしたのですが、
偏って削り過ぎてしまってあり、その方々は修理が必要な状態でした。
こうなると修理に時間がかかりますし道具が無いので直せず、
出張先とあっては、応急処置だけしかできませんでした。

実はこの削り、店主は手早く削っているので簡単そうに見えるのですが、
音を良くする為や直す為の軸の削りは、ただ削ればいいものではなくて、
かなり繊細で微妙な作業です。
まして、二胡の素材の樹種は総じて非常に硬く、刃物を選びます。
しかし、東京も含め、これまで見てきた他の方々が削った物は粗く、、、。
固くて回せない物を直すだけの粗い削りは、時に別の高額修理を必要とする羽目になります。
いっとき店主は皆さんに「削るといいんだよ」と言っていたこともありましたが、
木軸の削りは、プロ以外は やらないのが無難でしょう。


ところで会場のアワーズは音楽教室なので広い部屋には電子ピアノがありまして、
ここをご紹介下さった会員のMさんやTさんの素敵な演奏を聴きながらの調整でした。
前日に鳴尾先生にもお褒め頂いたコウキ紫檀が一日中引っ張りだこで、
誰かが弾くと誰かが伴奏して、と、ずっと素敵なBGM付きの調整会。
広い会場ならではですね~。


今回の調整会では、お申し込み時に福音弓の注文も受付けておりましたので、
この日はご注文下さった方々へ完成品のお渡しがありまして、
皆さんには さっそく取り換えて使っていただきました。
どの方にも大好評だったのですが、中でもM先生の二胡は調整前に
「何だか不調で、、、」 とおっしゃって調べても原因不明だったのですが、
換えた途端に解決してしまいました!
また、ワタクシが東京から持って来た新作のケースを背負ってみて、
その軽さに「軽い!軽い!」と皆さんビックリ!
実際、東京からの長旅を背負って来て本当に軽くて楽でしたよ。
殆どの方々がいつもブログを読んで下さって福音弓の事もケースの事もご存知でしたが、
実物の出来は想像以上だったみたいです。


さて、終盤にいらしたYさんの二胡は、デンペンと楽器に段差があり過ぎで、
対処としてテープが幾層にも重ね貼りして盛り盛りにしてありました。
剥がすと確かにデンペンとの差が激しくはありましたが、
「ああ、これなら紙ヤスリで削れば大丈夫!」 と店主。
ところがYさん、
「えっ本当に?! 先生からは、もうこれはだめだから買い替えなさいと言われました」 と。
「ええっ?!デンペンだけだよ、直すとこ」

それを傍で聞いていた関西の光舜堂ブログの愛読者様達、
「そんな事あるんですね! そういえば、先日のブログ読んでてもピンとこなくって」
「私も、私も! へー、そんな事あるんやー、って!」
「そうそう!ウチの周りにそんな話聞いた事無い!」 と、口々に。
Yさんにしても、「ダメ」と言いつつ先生は楽器を斡旋するでも売りつけるでも無く、
単に直し方が解らなかっただけのよう。
とにかくYさんは楽器を買い替えなくても良いと分かってホッとしていらっしゃいました。
関西の二胡業界、平和で何よりです。。。


最後は、レッスンを終えた鳴尾先生が駆けつけ、私物の中国製の二胡の修理相談。
修理は東京に持ち帰らなければ出来ないのでお預かりするしかないのですが、
爺と婆には修理品を担いで帰る体力は無く。。。
幸い、鳴尾先生のは特殊部品部分で修理完了後にご自分で再生可能でしたので、
分解してパーツだけお預かりし、既に満杯の店主の荷物の隅に押し込みました。
さすがに超軽量ケースでもタイトなスケジュールでの移動終盤はかなりキツかったのですが、
ましてや重いダブルケースの店主は背中がバリンバリンになっていたそうで。
たくさん入るからとワタクシが店主のケースにいろいろ押し込んだので、後で恨まれました。


でも今回の調整会も、新しい方も、お馴染みの方も、懐かしい方も、
多くの方々にお目にかかれて とても有意義な時間でした。
ご協力いただきましたアワーズの在里さんと、会員Mさんに心から感謝いたします。




出張調整会@兵庫、
次回は、、、来年の2月の終わりか3月頃に開催できたらと考えています。

今回のこの調整会はおかげさまで、告知後、数日で満員になりまして、
早々と締め切った為にお断りした方が何人もいらしたので
告知記事そのものを下げる事態となっていました。

事前に個人的に知らせて欲しいと希望されるお声もあるのですが、
その人数が多過ぎてブログで公にお知らせする事が出来なくなってしまうので、
申し訳なく思いながら皆さんお断りしています。
あしからずご理解のほどお願いいたします。





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