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二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

2月3日(日)二胡作りは楽しい♪けど。。。 10:00~17:00

2013-02-05 12:54:29 | ○営業日の報告日記
ニ胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
暦の上では春ですね~~♪
何か新しい習い事など始めたくなるシーズンの到来ですね。
この季節にウズウズしている方々が、お一人でも多く二胡に興味を持って下さることを祈ります。

先日いらした或る方は、
「お花見シーズンに、夜桜宴会してる横を通りかかったら二胡を弾いてる人がいた」
が、きっかけだったそうですよ!
全国の二胡弾き諸君、お花見の席で演奏しましょう! 
『サクラサクラ』なら今から練習すれば、初心者でも間に合う!間に合う!!
目指せ、二胡ブーム再到来♪


いやー、出だしから熱くなってしまいましたが、
2月最初の営業日、そんな、新しい二胡のお仲間が増えたので嬉しいのですよ。
この日、午後のご予約でいらしたTさん。
予め、とてもきちんとした丁寧な文面のメールでご連絡いただいておりました。
で、現れた彼。

まぁ!!

二胡、、、というより、絶対Rockでしょう、というスタイルの
イマドキのカッコいい若いお兄さん!
こんなハード系な二胡弾きさんは、¥BARのスタッフ、ヨーイチロー君以来です。
メールの文面からは予想がつかなかった雰囲気のTさんご来店に、ビックリでした。

Tさんは、お仕事先で不用品の中からたまたま出てきた古い二胡を貰ったんだそうです。
元々はロックが好きでギターをやっていたこともあり(やっぱり!)
楽器に興味があるので「せっかくだから、やってみようかと」とのことで調整にいらしたのでした。
その二胡は、かなり古い物で皮はカビて本体にはヒビ、千斤もついていませんでした。
でも千斤を取り付け調整をしたら、安価な物の割に良い音がするのです!
あら、いいじゃない、いいじゃない、と、その場に居た方々からも好評の音色。
これが不用品の中から出てきたなんて、めっけものです。
是非ともTさんには頑張って練習していただき、
カッコいいRockな二胡弾きになっていただきたいものです♪


さて、話は前後しますが。
この日午前中にご予約で、やはり初めてのご来店だったKさん。
現れた途端、我々の視線は彼女の背負っているケースに釘付けです!
「素敵ーーーーっ☆☆」
Kさん、ヌメ皮手縫いで、素晴らしく素敵な二胡ケースを自作されていたのです!

調整でいらしたというのに、もう、みんなの興味の対象は彼女の手作り二胡ケースばかり!
「スゴイ!」
「凄過ぎる。。。!」
「中はどうなってるの?!」
「裏はどうなってるの?!」
「この飾りも作ったの?!」
と、矢継ぎ早に質問が飛び交います。
その場にいらしたお客様達まで写メを撮らせてもらって、撮影会のよう。
もう、本当に素敵でした。
しかも凄いのが、このケースを作りたくて皮クラフトを習い始めたそうで、
記念すべき第1作目が、こんな大作だというんです! 凄過ぎる。。。
作ることが大好き、というKさんに店主は「二胡作んない?」と誘ってました(笑)

でも、

二胡作りは想像以上に大変なんですよ。


この日いらした、瓦版連載ライターとしてもお馴染み、すぅさん。
彼もまた、作るのが大好きな方です。
ネットで材木をゲットしては駒を作ったり、ステッキを作ったり。
ご自宅には、かなり本格的な機材が揃っているようです。
そんな すぅさんが最近、本紫檀を入手しました。
納得な金額で良いお買い物が出来、満足!と思ったそうなのですが、、、。

紫檀は硬い。。。

ということで、すぅさんギブアップ。
「西野さん、これ預けますから作って下さい」

でもね、すぅさん、
材は安くとも、その材料では、恐らく良い楽器を買った方が安い位、高くつきますよ?

「え?!そうなんですか?」
店主に預ければもう安心、と思っていたのか、すぅさん、きょとんとしています。
「そうだよー!こんな材料だと準備が大変なんだよ」
信じられない、という顔をしている店主にワタクシ解説。
「西野さん、すぅさんは ともかくとして、木は切ってあればすぐ使えると思ってる人も多いんですよ」

「ええっ、そうなの?! 無理だよ!
第一、乾燥してないから、あと数年乾かさないといけないし、
製材してからも乾燥させる期間も必要で、
含水量も測らないといけないし、
製材するにも、木場の専門の銘木屋さんの製材機の刃じゃないと切れないから運ばないと、の運賃かかるし、
専門の刃物は製材中に2セットくらい駄目になるから、その刃物代も別途かかるし、
それから、それから、、、」

二胡を作る云々、、、の、ずっとずっと手前で、
既に、こんなに時間と手間と費用が発生するのです。
ネット上では安そうに銘木の端材の材料が売られていますが、
その材で二胡として作る分が取れるかの問題、
その後、どれほど手間が必要かの問題、
プロの制作者としては、その後の材料の安定供給のことまで計算していかねばなりませんから、
たまたま見つかった1把分にも足りない材料では、話になりません。
ですから、「あの材料、こんなに本当は安いじゃないの」なんて、
ネットの端材情報だけで材料価格を判断されると、どうにも困ってしまうのです。
店主は、「ま、そう言う人は、一度自分で作ってみるといいんだよ」って言ってますが。
まー、とにかく、
日本国内で国産二胡を作るって、高くつくのですよ。
お値段の安さでは、とうてい中国製には太刀打ち出来ませんです。。。


そうそう、この日は初来店の方が多い日だったのですが、
こんな素敵な方もいらっしゃいました。
Hさん、お知り合いの方に二胡をしばらくの間借りていたのだそうです。
「で、近々返すので、調整してきちんとしてから渡したい」 と。
いやー、きちんとしていらっしゃいますね!
あら、皆さんやっていらっしゃるかな、感心してるのはズボラなワタクシだけかしら???
ワタクシ個人的に心が刺されました。。。

で、伺ったら、その持ち主さんとは、とあるプロ二胡奏者さんでした。
一応、返却するのだから、と元の黒檀の駒で調整したのですが、
Hさんはウチダ駒との聴き比べをしたら、「こっちの音色方が良いですねー」と。
「じゃあ、その方にその駒差し上げて下さい、
ウチダ駒が気にいったら、ご自分のにも着けてみて下さい、
でも、厳密には、楽器に合わせないといけないから、合わせたくなったら来てね」 と伝言。
そのプロ奏者さんは三越本店の展示会に来て下さったことがあるので、店主は面識あるのです。
ウチダ駒、気に入って下さるといいなぁ。


と、まぁ、こんな感じで今週も、
近くから、遠くから(出張ついでとはいえ、九州から!)沢山のご来店、ありがとうございました。

最後の最後に、二胡DUO『青蓮』のTomomiさんが、
いよいよ来週10日に迫ったティータイム・ライブに使うDODECAGONを借りにご来店。
このライブ、最後に二胡体験コーナーもありますので、
DODECAGONは、そこでも聴くだけでなく、試し弾きしたりも出来ますよ♪
西野に内緒でこっそり(???)弾きたい方は、Take FiveへGO!


では♪

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4 Comments

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補足させてください。 (すぅ)
2013-02-05 21:54:47
わたしの言った一言が気分を害されたかも知れませんが、「存外に安かった。」というのは、某オークションの中での感想です。
仮に本紫檀といえば、お箸の半完成品ですら、3,000円~5,000円はするのがわたしたち素人の感覚であり、86㎝の角材の本紫檀が出品されること自体まれなのです。
なので、軽々しく「安かったー」という、有頂天な軽薄発言に苦々しい気分をお持ちになったのなら、謝罪します。
ですが実はわたしは、製造業の経理の世界にいるものなので、原価、用役、売価等の多少の知識は持っています。もちろん経理の前は、資材調達、営業もやっていましたので、自ずと自社のノウハウ、材料調達の大変なことは理解しています。
しかし、木の世界は、ここ1~2年、西野さんに教えてもらったり、書物を読んで得た知識のみです。
ですが、西野さんが作った二胡を金額だけで高いの安いのと言うつもりはありません。
たぶん、二胡を作り始めて、今までの収支はトータルでマイナスだと思います。
まぁ、本音を言えば少しは...と考えなくもありませんでした。
良い勉強になりました。
返信する
すうさんごめんなさい。 (nishino)
2013-02-06 11:27:49
いやいや、すうさんにそんな思いをさせるためん書いた訳ではないと思いますよ。これ書いたのはほぉさんですから
彼女自身も、内に来てから初めて、木の下準備と、備蓄乾燥というのを知って、ビックリしているくらいです。
私は気分など害していません。
ああ、言ったのがすうさんだらこそ、害してるなどという事は有りません。
友達が、安いの買えたと喜んでいるのに、私もびっくりするぐらいの金額でしたから。
良かったですね。

ホントは、すうさんが全部出来るぐらいの木の硬さだと良かったですね、せめてこの間の花梨ぐらい。
返信する
ああ、そうそう (nisino )
2013-02-06 11:33:21
良い忘れです。

あれは、やはり本物の、本紫檀でした。

おめでとうございます。!!!

コウキ紫檀も亡くなっているけれど、いわゆる、日本でいって来た本紫檀も、本当に貴重な木です。

二胡に作らないで指し物屋さんに売りますか。

多分、最高級の二胡1台買えると思いますよ。

指物屋さんなら、板目で使えますから。あれで十分部止まりよく行けると思います。
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いろいろとありがとうございます (すぅ)
2013-02-06 20:21:38
本紫檀は、わたしなんぞの素人の手に負えるものではないということがよーくわかりました。
なんせ、駒削るだけでもたいへんなものなので、二胡を作る!だなんて、とほうもない作業ということが理解できただけでも大収穫です。
なので、勝手ながら西野さんにお任せして、貴重な材を活かしていただける方に使用してもらえる事が一番の選択だと思います。
よしなにお願いします。
この度は、いろいろとお気使いいただきありがとうございます。
今後もよろしくお願いいたします。
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