二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

音色は竿。カスタマイズ二胡

2010-05-21 06:56:21 | ■工房便り 総合 
一連の実験が終わった。

音のボリュウムという点では、二胡を作る木の中で比較的軽い、バリサンダーや、花梨が優れていると思う。

勿論、データというより、弾き比べ。

竿を、一番重い、ハカランダーに決めて、

手持ちの木色々試してみた。

台は、ハカランダー。

結果としては、一番鳴るのが、バリサンダー、花梨。(手持ちの中では)

ようするにボリュームが有る。(但し皮が、似たようなところを選んだとは言え、多少は違うが、)

三味線は、胴は全てと言っていいくらい花梨。

三線も昔は、花梨だったようだ、今はゴムの木、主力。

そこで、胴をバリサンダーにして、

竿を変えてみた。

音色が見事に変わる。

糸巻きを変えることで、もっと変わる。

弦が直に繋がっているところだから、当然と言えば当然なのだろう。

自分好みの、音が作れる。

但し。組み合わせ方次第で、雑音の出る場合もある。

糸巻きを、黒檀。

竿を、ハカランダーにしたとき、今まで出なかった、雑音が出た。

固有の振動数が、微妙にハレイションを起こすのだろう。

いわゆる、マイクのハウリングみたいな感じ、と言えばよいのかもしれない。

胴を多少削り。竿の頭を細めにすると雑音は消える。

ホントに微妙なもの。バイオリンは、既に材料の種類が固定されている。

完成された姿なのだろう。

ギターは、まだ、様々な材料を、使う。

二胡は、まったく、固定材料は無い。

それならば、色々組み合わせて、音楽しむのはどうだろう。

そこで、カスタマイズ二胡。

ちょっと沈んだ、黒檀。

あくまでも明るく鳴り響く。バリサンダー。

重厚感の、ホンジュラス、

深い想いがしみわたる、インドローズ。

ポップスにも似合う、ココポロ。

竿だけ、何本か持っていれば、いくつかの音色が楽しめる。

よくばりかな?

欲張りだろう。

でも自分の音作りたい人には、最高ではないか?

ということで。6月から。カスタマイズ二胡、発売する。

但しあくまでも、光舜堂でだけかな。

組み合わせの時に、多少の削りや、調整がいることもある。

組み立て方も、伝えなければいけない。

やはり、お客様の顔を見て、伝えて行きたい。

この人の為に、この音。

これこそ、物つくりの最大の喜びだから。

西野和宏









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1 Comments

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イメージに合います (Jimmy)
2010-05-21 11:41:06
私の花梨二胡を最初に弾いた時にボリュームが大きい、がなりたてる楽器だなと思ってました。皮が動物皮だったりもするのでその影響かなんて勝手に思ってましたが、花梨はそういう傾向にある材料なんだと、妙に納得しました。

カスタマイズ、、いいですね。私は車の世界でカスタマイズを経験してたので二胡でもできたらなぁと思ってました。自分ではせいぜい駒と千金の見てくれしか出来ませんでしたので大変楽しみです。
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