かわ遊び・やま遊び雑記

アユ・ワカサギ・ヒメマスなどの釣り情報と自然観察や山菜採りなど自然の中で遊び回った記録や雑記

ぐんまのアユ事情:ストレスだらけのアユたち(4)

2009年10月10日 | 釣り一般
「アユの丘上がり」という言葉を聞いたことが有るでしょうか?
私も初めて聞いた言葉で「丘ナメ(アユが石の藻を舐めた痕が水位の低下によって地上(丘)に出たもの)なら知っているけど」と聞き直したことが有りました。

(アユの丘ナメ)


「アユが丘に上がったら・・・死んじまうのさ!」と・・・そうです、急激な水位の低下によって逃げるまもなく浅瀬に取り残され干上がって死んでしまうことを言うのだそうです。
自分でわざわざ丘に上がった訳ではないので何とも変な表現のような気もしますが、的を射ていると言えばそうなのかも知れません。
何故このような干出死(かんしゅつ・し)が起こるのかと言いますと、人間が川の水位を操作することで起こるのがほとんどなのです。



例えば電力使用量が増えれば発電を盛んに行うため放水量が増え水位が上がりますし、電力使用量が減れば発電を控えるため放水量が減って水位が下がります。このようなことが急激に行われるため水位の乱高下が発生するのです。

先日の台風での出水のように前触れがあって上昇し、ゆっくりと減水して行くのなら問題は無いのですが、急な減水にはアユなどの魚は対応ができません。増水で流れの強い場所を避けて川岸に近い流れの緩やかなところを泳いでいた魚は、急な減水によって水たまりに取り残されてしまいサギやカラスの格好の餌食となってしまいます。そして最後は水たまりも干上がって死んでしまうということが往々に起きているのです。



そして、この水位の乱高下には放流水が関係しますので水温の乱高下も伴うことが多く、二重のストレスに見舞われることになり、冷水病など魚病の発生の引き金にもなってしまうのです。

釣りをしていると増水の予告で川岸のサイレンが鳴り始めることがありますがアユには何の意味か分からないので対応はできませんよね・・・時間をかけた水位の調整をして貰いたいものです。


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