かわ遊び・やま遊び雑記

アユ・ワカサギ・ヒメマスなどの釣り情報と自然観察や山菜採りなど自然の中で遊び回った記録や雑記

ぐんまのアユ事情:アユの種苗は多種多様

2009年10月30日 | 釣り一般
日本国内で天然遡上または放流しているアユにはどんな種類があるのでしょうか、学問的に正しいかどうかは分かりませんが、便宜的に分けてみたいと思います。

まずアユは天然のアユと人工的に育てられたアユに大きく分けられます。
天然のアユには、①海産アユ(海から天然遡上するアユ)と②湖産アユ(琵琶湖産のアユ)があります。

次に、人工的に育てられたアユとは卵-孵化-仔魚-稚魚-親魚というアユの一生を通じて人工的に飼育しているもので③人工種苗アユと呼ぶことにします。

(採卵)                (孵化)
  

この人工種苗アユには、-1海産アユを親にして育てたもの-2湖産アユを親にして育てたもの-3海産アユと湖産アユを掛け合わせたもの、③-4海産アユと継代アユ(③-3のアユを何代にもわたって飼育しているもの)を掛け合わせたもの
(群馬県水産試験場の研究報告)などに分けられます。

(養殖池)               (出荷)
  

その他に海産や湖産の天然アユでも採捕や飼育という人の手を加えたものとして、④養殖アユ(海や川または湖で稚アユを採捕して人工飼料で育てたもの)、⑤汲み上げ放流アユ(川に天然遡上した稚アユを採捕して数日間畜養したのち河川構造物などによって天然遡上が難しい上流河川に放流するもの)という分け方もあります。

(江戸川の定置網)           (江戸川の遡上アユ)
  

さらに地域限定として、⑥陸封アユ(例えば、群馬県では下久保ダムのダム湖・神流湖で育ち、神流川に遡上・生長・産卵しているアユで琵琶湖アユの遺伝子が強いと言われています。
群馬県水産試験場の研究報告)の天然遡上が見られます。

さて今年の群馬県内の各河川のアユはどんな種苗だったのでしょうか?
天然遡上としては、利根川や支流の渡良瀬川や烏川などに海産アユが、神流湖から神流川に陸封アユが遡上したことが確認されています。
そして稚魚放流としては、湖産アユが渡良瀬川や烏川に、福島県の業者から海産系アユが神流川・鏑川・烏川や渡良瀬川・利根川上流の一部に、群馬県内の業者が育成した継代アユや新規種苗アユ(海産アユと継代アユの掛け合わせ)などの人工種苗アユが県内各河川に、静岡県産人工種苗の稚アユを移入して県内業者が育成したものが碓氷川に、江戸川で採捕した海産稚アユの汲み上げ放流が吾妻川に・・・などなど様々な放流がおこなわれたようです。

そして、今年はどこの川がたくさん釣れたのか、型は良かったのか、期間は長く楽しめたのか、病気はどうだったのかなどの評価は釣り人の皆さんにお任せしたいと思いますが、各種苗の特徴や評価などを少しだけ次回に書いてみようかと思います。


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