(うまのあしがた 小石川植物園)
園児らの声のかがやくきんぽうげ ころころ
一般的には金鳳花(キンポウゲ)と呼ばれているが
正式には八重咲きのものを言うらしい。
1)金鳳花揺れ太陽と遊ぶ花 加藤絹子
2)きんぽうげ酒買ひ童子つまづくな 林薫
3)きんぽうげ川波霧を押しひらく 飯田龍太
草花を詠む場合、その容姿(可憐さ、大きさ、明るさ、など等)
によって、金鳳花、きんぽうげ、キンポウゲと詠み違えるのも
効果としてあります。俳句の検索をしても同じ金鳳花でも
ひらがなが圧倒的に例句が多く、カタカナは皆無です。
逆に言えばカタカナで詠めれば新しい試みとして手柄に
なると思っています。
これは私感ですが1)の句は揺れ、遊ぶという甘い語句を
採用している為漢字の金鳳花を斡旋したのだろうと思います
2)この句は童子を詠んでいるためにひらがなの採用で
全体にやさしい表記と感じられます。
3)これは龍太らしい配置です。柔硬の取り合わせでの
効果を得ていると思います。
という分類では今日のころころの掲句は2)になるでしょうか
俳句は韻も大切ですが姿も大切な要素だと感じています。