(おきなくさ 小石川植物園)
父よりは呆けてをらぬ翁草 ころころ
俳句の友人から嬉しい便りがあった。
ある月間俳句誌の四人の選者から、推薦、秀逸、佳作と頂い
たという、こういう知らせがなにより一番嬉しい。
このところの進歩は目覚しいものがあり、前々より感じていた
俳句のセンスは独創性と新しさも加味して今後が楽しみです。
そのお句を作者に無断で掲載いたしますのでどうぞ佳句を
ご鑑賞下さい(紫苑さんごめんなさい)
セーターの少年のゐる囲碁サロン 山本紫苑
綿入れを着て掛け直す電話かな 山本紫苑
早速、その俳句誌を買い求めたところその号の
特集が龍太への50俳人追悼句でした。
その紫苑さんからもころころの追悼句をどうぞと言われ
ましたが今私の感じるところは悲しみではなく空虚。
一句でも龍太の選が欲しくて龍太が選者である雑誌や
新聞とありとあらゆる所へ投句していた頃の自分の
初学の時代の思い出が甦ります。
結社に入りながらも師系とは違った目標を持つ者に
回りは冷たかったこともありました。
こと俳句の道において龍太はいつまでも私の宝箱に
在りつづけるでしょう。
龍太の言葉に「俳句は無名がいい」というのがある
この言葉がころころの座右です。