11月21日

2008-11-21 17:59:23 | Weblog

     ( 冬空 )

 

冬空の弾けば響きさうな青        木内怜子

 

冬空や津軽根見えて南部領       河東碧梧桐

 

冬空遠く大工の音とアヴェマリア     安東次男

 

  ☆ 今日は波郷忌 昭和44年11月21日

石田波郷・本名石田哲夫。大正2年3月18日生まれ,五十崎古郷、
水原秋桜子に俳句を学び,昭和8年(波郷20歳)馬酔木同人・戦地で
胸膜炎を得て送還される。昭和38年以降,清瀬の国立療養所への
入退院を繰り返すが、昭和44年11月21日朝,心不全のために逝った。
妻あき子は波郷7回忌を前の10月21日,波郷に呼び寄せられるように
逝った。昭和33年練馬区谷原町(現在高野台)に新居をもうけたが、
病院での生活の方が長かったということになる。


 

ひとつ咲く酒中花はわが恋椿              昭和33年

バスを待ち大路の春をうたがはず            昭和8年

初蝶や吾三十の袖袂                    昭和17年     

今生は病む生なりき烏頭           石田波郷(昭和44年)

 

見舞はねば夢に来る夫星祭         石田あき子

早梅や相見て足れる病夫婦

病変の夜や仙人掌の一夜花

胸の辺にひらかむと百合うすみどり

波郷忌のはや暮れなづむ実むらさき

 

 



コメント (2)
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