( 紫花菜・花大根・諸葛采 )
遠ざかる人まだ見えて花大根 高田正子
潮騒の聖堂低し花大根 水原春郎
足許に点るむらさき諸葛采 草間時彦
諸葛采奥処へ灯数知れず 谷智恵子
独り言
先日このブログにご紹介した、林徹著 「細見綾子秀句」俳句の仲間にも句会などの折り
おすすめしてきましたが、何人かの方がお求めになったようで、ご紹介の甲斐がありました。
鑑賞が一句と並び、時として一句を凌ぐほどの作品に思われました。
勿論,鑑賞は誰でもができ、鑑賞者の体験の中で感じればそれでいいのですが、今一歩の
深みに届くほどの鑑賞文はあまり出会いません。
無難な・・というのでしょうか、誰でもがそう思うことを詠むのが俳句ですが、誰でもがそう思う
鑑賞文では作品になりません。 良い子を良い子と誉めるだけの事です。
林徹さんの文章は、ころころのような浅学の者にでも分かりやすい言葉と、文法の解釈、季語、
切れ字の必要性,重要性、必然性などがよく理解できます。これから、もしどこかで鑑賞文など
を書くような場面があればどなたにも手引書になるような気がします。
機会があれば是非読んでみることをおすすめします。