1月 5日

2011-01-04 23:53:26 | Weblog

         ( 雪椿 )

山地型のツバキで,日本海側の雪の多い地帯に野生する種,藪椿などと比べると
花は小さく,葉は大きく横に広がるように伸びる
♪「花は越後の雪椿~」♪は小林幸子のヒット曲の一つ

耐へぬきし女明るし雪椿               中嶋秀子

 

雪椿一期といふを惜しむなり             谷崎トヨ子

 

雪椿崩れても艶こぼしけり                              安野良子

 

 山伏の奥駆け径や雪椿                                阿部月山子


        一句鑑賞 伊吹嶺一月号より 

   
   流し目の猫横切りぬ萩の寺         内藤雅子



「流し目の猫」は面白い、確かに言われてみれば猫の動作は艶っぽいのかも知れない
怪談などに出てくるものも美女からの転身。もしかするとその猫は・・・などとは思わないが
季語の萩によって風を感じその景は立体的に見える 「猫の流し目」では実感が届かない
「流し目の猫」としたことで佳句となる

 

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1月 4日

2011-01-04 00:29:25 | Weblog

           ( 霜柱 )

霜柱兄の欠けたる地に光る                        西東三鬼


霜柱俳句は切字響きけり             石田波郷

 

霜柱一夜に髭は伸びまさり             福永耕二

 

待つ一事ありてはなやぐ霜柱                        野見山ひふみ

         一句鑑賞 伊吹嶺一月号より 

      よく響く子役の声や村歌舞伎          今泉久子

 歌舞伎役者が避暑をかねて地方巡業した遺風とし地方に根付いたと言われる地芝居
 (村歌舞伎)都市圏ではほとんど見ることができません
 掲句を一見して、こしらえの舞台を取り巻く静けさが伝わってきました
 句に表れている透き通る子役の声の反面,静寂を感じるのも俳句の楽しさです

 


 

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