( 早梅・梅早し )
早梅やくちびる朱き童女仏 澤木欣一
早梅の発止発止と咲きにけり 福永耕二
早梅に風の荒ぶる浅間かな 皆川盤水
梅早き伊豆の出会ひを重ねたる 稲畑汀子
一枝を峡にたらして梅早し 池上不二子
春の七草
七草粥に能登塩田の塩ちらす 細見綾子
一句鑑賞 伊吹嶺一月号より
父当ての子規の手紙や秋深む 岩崎喜子
子規庵でご覧になった文机に、この机であの手紙が書かれていると思えばなおさら
思い深く感じたことだろう掲句一句でも連作でも読者の想像は広がる
こういう鑑賞はいけないのかも知れないが、それも俳句を楽しむこと
目くじらを立てて、俳論を戦わせてもそこから学ぶところはない
善良な合評こそ意義がある