( 冬林檎 )
窓にいま太陽生まる冬林檎 花谷和子
冬林檎割れば光の溢れ出す 岩淵喜代子
俎を傷つけて割る冬林檎 今瀬剛一
冬林檎いつも後れて笑う父 松本滋子
独り言
仕事の帰路、小腹がすいたのでスーパーに寄る。
綺麗に並べられた果物の棚にあった真っ赤な林檎 この時期には真赤は余り見かけない
買うともなしに手にとるとずっしり重い、いい香りである それよりもその色艶に何となくひかれ
一個買う 食べたくて買ったわけではないのです 結構値段もいい
殺風景な本棚に置いて本棚が華やいだ 数百円の贅沢が俳句詠みの気持ちを潤す
本棚に置きたくて買ふ冬林檎