10月 21日

2016-10-21 16:38:22 | Weblog
柿熟す馬籠の空に昼の月             栗田やすし


柿実る幹黒き辺にまた逢はめ           沢木欣一


柿の朱を点じたる空こはれずに          細見綾子


柿食ふや遠くかなしき母の顔           石田 波郷


柿の種うしろに吐いて闇深し           秋元不死男


渋柿に遊びごころの鵙来をり           福永耕二


柿紅しいつまで病みて母泣かす          古賀まり子


夜々冷えて柿甘くなる山の音           野沢節子


掌に茶碗のごとく熟柿受く            河原地英武


奥美濃の寺に猿来る柿日和            安住敦子


柿の実の色づく綾子生家かな           小島千鶴







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