彼がどのような目的で紛争地域に行き、またどのような経緯でイスラム国に捕らえられたのかは詳しく知らない。そして、今も頭の片隅に「自己責任」という言葉が浮かぶ。けれども、彼が現地の人々の命を奪うために行ったということでないなら、彼の命が奪われるのは理不尽である。そうした観点から、湯川氏がイスラム国によって殺害されたとしたら、最も罪を問われるべきはイスラム国において彼の殺害を指示した人物だということは揺るぎない。
しかしながら、後藤健二氏についてはわからないけど、少なくとも湯川氏がイスラム国に捕らえられているという状況の中で、総理大臣が紛争地域に出向き行った発言や行為がイスラム国に対し事件の動機を与えたとも言える。現総理大臣に慎重さを求めるのは難しいけど、側近が彼を諫めることはできなかったのだろうか。まあ、官房長官はもとより、彼の周りにいるお友達にそれを期待することはもっと難しい。
ただ、そんな批判ばかり言っていても仕方ない。政府には2人が無事に解放されるよう尽力してほしい。