踊る小児科医のblog

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『世界最低レベルから更に逆行するタバコ規制』(5/20地方紙投稿)

2017年05月27日 | 禁煙・防煙
(6月3日に一部手直しされ、最後の文章も過去形になって掲載されました。画像を最後に載せておきます)

 昨年公表された『たばこ白書』には、受動喫煙により年間約1万5千人が死亡しており、日本の対策は世界最低レベルだとWHOが評価していることが明記されました。

 様々な災害や内戦などで多くの人の命が失われていますが、一方で、家庭や職場などの身近な環境において毎年これだけの犠牲者が出ていることを放置し、有効な対策を実施してこなかった政治に憤りを感じます。受動喫煙死はゼロにすることが可能なのです。

 新たな受動喫煙防止法案のニュースも伝えられていますが、この議論は世界的には十年前に決着しており、2007年には国際条約のガイドラインで例外のない屋内全面禁煙が求められることになったのです。もちろん、日本政府もこれに賛同しました。

 その後、世界各国で受動喫煙対策が進み、ロシアや韓国でも法律が制定されました。日本も2010年までに規制すべきだったはずなのに、2020年の東京五輪に向けた法案が骨抜きにされようとしているようです。

 この厚生労働省案は世界的には認められていない分煙を残した不完全な対策なのに、これを「厳しすぎる」として反発している一部の国会議員は、国民の命を守るという職務を忘れているのではないでしょうか。

 5月31日は世界禁煙デーです。28日には7年ぶりに八戸でシンポジウムが開催されます。世界の最前線の対策を学び、最短命県脱出を目指す一歩にしていきたいと思います。