熊本熊的日常

日常生活についての雑記

見た目ではわからない

2009年06月11日 | Weblog
山手線のドアの上にある画面に流れている番組を観ていたら、日本の出版冊数は世界で5位だとあった。アメリカが多いのは感覚的に当然だと思うし、中国が多いのも人口を考えれば納得できる。しかし、日本よりもイギリスの多いと聞かされると意外な感じを受ける。

東京で暮らしていると書店は大型店舗が当り前だと思ってしまう。街中の書店の姿を見て、ロンドンよりも東京のほうが書籍の流通量が多く、その感覚を敷衍してイギリスよりも日本のほうが多いと思ってしまうのだろう。

普段、自分が本を買う時は、アマゾンで検索をして、「本やタウン」というサイトで発注する。このサイトに加盟している某大型書店を利用すると定価の5%引きで購入できるからだ。ただ、「本やタウン」はアマゾンに比べると在庫管理が粗末で反応が遅い。

5月に出たばかりの本を「本やタウン」に5月28日に発注した。今日になって品切れのため注文取り消しとの連絡が入った。発注時、アマゾンでは「2・3日で出荷」と表示されていたものだ。アマゾンで発注していれば、もう読み終わっていたはずだ。このようなことは今回が初めてではない。

要するに、店舗が大型であるとか、大手出版取次業者が関与しているというようなことは、書籍の実際の流通とは別のことなのである。大型店舗といっても、どこも似たような品揃えで存在意義に乏しい。一見したところ目立つものでも、よく見ると内容に乏しいというのでは、単なる広告塔のようなものでしかなく、そこから現実の姿は見えてこないものである。

そう考えると、英語という世界有数の使用人口を擁する言語文化の拠点であるイギリスの出版量が多いのは至極当然だ。ロンドンの大型書店が東京のそれに見劣りするなどということには、たいした意味は無いということなのだろう。