今日は木工の日。相変わらず電動工具を前にすると怖じ気づくし、鉋はうまくかけられない。
始めてこの木工教室を訪ねたとき、最寄駅の駅前のロータリーには鴨の親子がいて、大勢の見物客を集めていた。親鴨の後について4羽の子鴨が歩いたり泳いだりする様は見ていて楽しい。その子たちもすくすくと大きくなり、見物客はその成長につれて少なくなる。飽きるということもあるだろうし、成長につれて愛くるしさが失われるのはどの生き物も同じである。
さすがに、私の木工の腕前が上達するのと、駅前の鴨が成長するのと、どちらが速いか、などと比較するまでもない。しかし、気にならないわけでもない。
さて、今日は木工の時間が終わった後、木の経年変化について先生に質問してみた。やはり、どれほど古い素材を使っても、経年変化は止まることがないのだそうだ。ましてや、切ったり穴を開けたりといった加工を施せば、反ったり歪んだりするのだそうだ。実際に古い農家を解体したときに入手したという古材で作った家具を見せていただいた。ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館で観た古い家具のことがずっと頭にあり、何世紀もの時間を経ても狂いのないように見えるのは何故かと尋ねてみると、狂いが無いのではなく、狂いを逃がす工夫があるのだろうとのことだった。実際、外見からはわからなくても、レントゲン写真を撮ってみると、そうした工夫が明らかになることがあるのだそうだ。そうした工夫を「遊び」などと称することもあるようだが、その遊びこそが木の暴れを緩和させて全体の調和を保つ役割を果たすのである。サステナビリティを保証するには遊びが不可欠だということだ。良い話だ。
始めてこの木工教室を訪ねたとき、最寄駅の駅前のロータリーには鴨の親子がいて、大勢の見物客を集めていた。親鴨の後について4羽の子鴨が歩いたり泳いだりする様は見ていて楽しい。その子たちもすくすくと大きくなり、見物客はその成長につれて少なくなる。飽きるということもあるだろうし、成長につれて愛くるしさが失われるのはどの生き物も同じである。
さすがに、私の木工の腕前が上達するのと、駅前の鴨が成長するのと、どちらが速いか、などと比較するまでもない。しかし、気にならないわけでもない。
さて、今日は木工の時間が終わった後、木の経年変化について先生に質問してみた。やはり、どれほど古い素材を使っても、経年変化は止まることがないのだそうだ。ましてや、切ったり穴を開けたりといった加工を施せば、反ったり歪んだりするのだそうだ。実際に古い農家を解体したときに入手したという古材で作った家具を見せていただいた。ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館で観た古い家具のことがずっと頭にあり、何世紀もの時間を経ても狂いのないように見えるのは何故かと尋ねてみると、狂いが無いのではなく、狂いを逃がす工夫があるのだろうとのことだった。実際、外見からはわからなくても、レントゲン写真を撮ってみると、そうした工夫が明らかになることがあるのだそうだ。そうした工夫を「遊び」などと称することもあるようだが、その遊びこそが木の暴れを緩和させて全体の調和を保つ役割を果たすのである。サステナビリティを保証するには遊びが不可欠だということだ。良い話だ。