?100組余りのカップルには水を差すような話になるが、祝宴施設に向けての告発話が社会、市政記者クラブを走った。だが、翌日になると一転して、それが何の波も立たなかったように立ち消えとなった。オオカミ少年である。
「『違法施設』として入口に警告看板を立てる」
?熊本市開発景観課が声を荒げていった。
?ところが同課は、それから三年後、
「何とか理解して貰おうと説得中」
?大きく様変わりした。
?熊本市健軍から熊本空港までのルート36沿いは、大規模開発業者にとっては鬼門である。都市計画法に基づき、市街化調整区域として自由な開発を許さないのだ。人口の減少、超高齢化社会を迎える中で、住民が暮らしやすいコンパクトな都市構造を創るべきだと法律、制度が大きく転換された。同調整区域で開発が許可されるのはレストラン、コンビニエンスストア、それに給油施設、銀行のATM施設等の日常生活に必要な施設で、そこには厳しい条件も求められる。
? ところが、これに該当しない(都市計画法違反)施設が、この第二空港線の該当地には存在する。それが熊本市開発景観課の語ったマリーゴールド(熊本市東区佐土原2丁目)。
?同課は「同地での結婚式場は認められない」というのだが、同社は結婚式場を会社の目的(法人登記)とし、それに基づいてタウンページに結婚式場で記載しているだけでなく、インターネットやミニコミ誌ではピーアールして予約を募っている。
「宴会は『お客様の希望による食事の延長』と言い訳するのだから始末が悪い」(同開発景観課談)
?しかし官吏、公吏には職務執行に際して犯罪、また違法行為の事実を知った時、それを告発するという義務がある(刑事訴訟法第239条の2項)。当然、「4年も5年も放置しているところを見ると、議員に収賄でもあるのではないか」(県警OB談)といった容疑も浮上する。これが第一のオオカミ少年説。
?第二は第一から漏れてきた話になるが、
「そもそも結婚式場への売買は困ると注意、警告を元地主、仲介業者にしてあった経緯にあって現在、この三者の間にはトラブル、訴訟が存在するという噂で実に中身が複雑」
?該当者によるオオカミ少年説である。
?マスコミは告発の受理(警察他)をもって報道するのが基本。だが、自治行政の判断が「違法」と出ているにも拘わらず、それを放置することは、その社会的な影響において報道とは何なのか、と本当にオオカミの足音が近
づいてくる…。
?選挙は色々な意味において予想の出し方には問題がある。しかしイベント視する市民に横並びするわけではないが、単純にその勝ち負けとなると、相手が同じ人間だけにデータ、推理から競馬よりも的中率は高いのではないか。
?先行した大西一史氏の場合、基礎票は故父から受け継いだ天草郷友会等の後援会員、それに北高校同窓会等の新たな同会員で、その関連性からでも最大12000票(前回県議選)。これに自民党推薦による推定基本票(過去の市長選参考)の50000~70000票を加算して、同氏の基礎票は60000~約80000票。 ?一方、石原靖也氏の場合はどうかというと、初出走とあってデータ不足も否定出来ないが、みずあかりのイベントで語られる学生、市民グループよりも、幸山市長選でも動員力を発揮した(幸山個人票は別)NBCの存在。県民発電所受注で浮上したニュービジネス協議会は、県民債のアプローチからしても結束力は同氏の経済同友会以上。これに細川元総理夫人の文化グループが加わることになるが、すでに50000票前後の隠れ基礎票は推定される。すなわち、大西氏が約70000票、また石原氏が50000票は最低でも得票するという推測。
?問題はここからである。熊本の有権者数564000名として、最近の投票率40~50%の中間で仮定(45%)すると投票総数約254000票。両氏の推定基礎票120000票を引いても、まだ134000票が未計算分として残る。
?運良くというべきか、運悪くというべきか、両氏は利益誘導型でも官僚タイプでもなく大きく分けると一致して市民グループ型。この両氏が134000票の浮動票争奪戦に挑むわけだ。ここで関心の寄せられるのが、大西氏が受けて、それを確認して石原氏が腰を上げた自民党推薦という看板。この自民党推薦が浮動票にプラスするか、それとも石原氏が読んだマイナスとなるかである。もちろん、そのプライドから自民党も必死にならざるを得ないが、問題は本気度。基礎票20000~30000票の差を逆転し、それにさらに上乗せすれば石原氏の笑顔で、残り浮動票を半分以上も得票出来れば大西氏の万歳三唱と推理した。投票率45%の場合、当選ラインは134000票と予想し、人気の大西氏VS戦術の石原グループと付け加えれば、正しく「政令指定都市に相応しい市長」とは異質の不謹慎な話…。