来る3月19日は何の日か・・・カメラ発明記念の日だけではなく、まして松坂牛の19日でもない。大津町新庁舎建設の入札日で、西松建設・宇都宮建設JVが37億6088万4千円(落札率97%)前後で落札する記念すべき日である。
この断定できる予想は「談合、不正入札」と、業界から不満として飛び出した情報について、それを野次馬的に予告とするものではなく、これは発注者である大津町も「事前承諾」とする入札予告。
当該入札は1月16日、一回目の入札が行われたのだが、その入札では先述の西松建設・宇都宮建設JVの参加しかなく、同入札は不調となった。そこで二回目の入札となるわけだが、官製主導の業界談合によるものか、それとも「あ、うん」の呼吸、忖度によるものかはともかく、再び「西松建設・宇都宮建設JV」の参加しか想定されないというのだ。そこで発注者の大津町は、「1社でも入札を中止しない」と異例の条項を付記した。すなわち、入札が西松建設・宇都宮建設JVの一社でも、同社の落札を認めますとしたのだ。
これでは「随契」で有り、そうしたら良いではないか、となるが、少年らの模範となるべき公の自治体には不正入札、いや非入札で「37億円を発注」とするよりも、業者側の都合で趣旨には外れたが、「入札は実施して発注」の方が少年らにも説明は着くとした。
ただ、大津町は「法の改正によって、一社だけの入札も二回目は認められるようになった」と言ったが、実はこの点、法の改正は「自治法、競争入札法」の何処にも存在しない。
これは「熊本県が単独で決めたルール」(熊本県土木部監理課)で、そこには一社入札を認める法律など何も存在しないのである。
そもそも熊本県の落札率の高いことは熊本震災前から全国でも上位にあって、それが全て理由とは片づけられないという見解もあるが震災後、資機材の高騰や人手不足から落札者の決まらない入札(不調、不落)が急増し、県は対策として017年8月から一業者しか参加しない「一社入札」を認めることにした。
ところが、その結果、県内市町村の平均落札率が97%と上昇(東日本大震災以降の被害三県での平均落札率は95・4%)。
入札には今や最低制限価格、入札書比較価格まで事前公表となるが、これは直近の材料費や人件費などを参考にしての最低価格(不損失価格)であって、今回の大津町新庁舎建設の場合、その比較価格は35億9千万円(92・59%)。予定価格38億7720万円との間には2億8720万円の差額が見られ、断定はしないが、それが利益分に等しい。
最低価格率92・59%からして首を傾げたくなる数値だが、96~97%での落札率について「どのような落札意欲、競争意欲からの入札額なのか」と見解する通り、公正取引委員会の「90%以上の落札率は談合の疑いが濃厚」というのは確かに理解される。
仮に「資材、人件費高騰で談合もやむ無し」と理解しても、それでも1億円の利益を単純に想定しての約95%落札率(36億9千万円)と97%落札率(約37億6千万円)との間には利益も7千万円の差額が有り、国民(補助金)や大津町民(税)から考えると「忖度からのキックバック(献金)に負けるな企業、経営者倫理」という思いまで出て来る。
ちなみに「一社入札を認める案」は県議会からの意向と関係者は語ったが、「安倍反対」と国会議員のような野党県議会議員には、現実的な「複数入札への提言」などは不可能な話で、こうした一社入札の問題点など無縁な地域社会問題。
結局、自分や仲間内の事で精一杯の野党議員など不要ということになるが、法律上の裏付けが何にもない以上、市民から一石を投じると、面白い勝負にはなる。
ただ過去の当事者として余談を加えると、西松に賭けた1億が消えたと不満を抱き、理由の吠えた犬の飼い主だと思い込み、逆恨みする者も存在して、そこに軽く餌に飛び付く、邪な欲から媚を売る猫も権力側の中には稀に居て、その猫が『立ち小便』だと言い掛かりを着けて来る熊本でも有り、そうした覚悟はここでも必要。それだけに不要な野党議員は避けるテーマで、そこで極めて稀な市民を信じて「3月の松坂牛日」の予告とした・・・。