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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

放射性廃棄物問題の未来―オメガ計画は京大とJ-PARCへ

2011年06月08日 15時36分38秒 | 日本政治
1号機、地震5時間後に圧力容器破損…保安院(読売新聞) - goo ニュース
 原発反対の根拠として、しばしば、放射性廃棄物の処理問題が挙げられます。半減期が極めて長い放射性物質を処理・管理することは不可能であると。しかしながら、未来技術としては、この難問を越える方法があるそうなのです。

 我が国は、1988年から「オメガ計画」を開始し、世界に先駆けて、核変換技術の研究・技術開発に取り組んできました(大強度陽子加速器施設を用いて長寿命核種に陽子線を照射し、半減期の短い短寿命各種に変換してしまう・・・)。ところが、最近、ネット上の情報として、文部・科学省が「オメガ計画」のデータを紛失したということで、その行方が懸念されることになりました。しかしながら、どうやら、この研究、京都大学とJ-PARCで継続されているようなのです。もし、将来、核変換技術が確立するとしますと、大幅に核廃棄物を減らすことができると共に、核燃料の再利用も促進されます。しかも、短寿命化のため、廃棄物管理も数百年ほどで済むそうなのです。

 現段階では、実用化には至っていませんが、こうした核廃棄物の処理技術の発展が、原子力をより安全なエネルギーとする可能性があります。福島第一原発の事故により、原子力に対しては、心理的な拒絶反応を起こしがちですが、その未来を冷静に見据えることも大事なのではないかと思うのです。

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コメント (1)
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