万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

中国告白サイト―閲覧規制より賄賂の取り締まりを

2011年06月21日 15時30分33秒 | アジア
「私は賄賂を贈りました」告白サイト 中国、商品券渡して有利な判決(産経新聞) - goo ニュース
 公務員の汚職が蔓延している中国では、告白サイトが国民の人気を集めているそうです。当局は、閲覧の制限に乗り出すとのことですが、この対応、どう考えましても、おかしいと思うのです。

 何故ならば、普通の国では、公務員の腐敗が明らかとなった場合、政府は、公務員の綱紀粛正を強化し、汚職の根絶に取り組むものだからです。中国の対応は、悪事をそのまま放置しながら、その悪事を見ないように、国民に目隠すをするようなものです。国民にさえ知られなければ、それで問題なし、と言わんばかりに。

 その一方で、こうした告白サイトは、公務員への上手な賄賂の渡し方を伝授する情報源にもなりかねません。何れにしても、告白サイトは、権力を私物化する公務員、拝金主義の事業者、そうして、怒れる国民という、中国の体制が抱えている深刻な内部問題を明るみにしていると思うのです。

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