万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

ユダヤ人は人類の教訓のために選ばれた民か

2011年06月05日 15時26分37秒 | 中近東
オバマ大統領の中東政策演説 “踏み込んだ提案”と評価も(産経新聞) - goo ニュース
 古来、読み継がれてきた神聖なる書物である聖書に対して、新たな解釈を付すことは、いささか気後れすることなのですが、最近、あるテレビ番組で、モーゼは、エジプトの傭兵隊長であったとする仮説を目にしました。この番組によりますと、約束の地、カナンを手にするために、モーゼは、40年もかけて大軍隊を鍛錬・育成し、その地に住んでいた他の部族を尽く虐殺したそうです。このテレビを見て、ふと、ユダヤ人とは、人類に歴史の教訓を示すためにこそ、神に選ばれた民なのではないか、と思えてきたのです。

 モーゼは、結局、自らはカナンの地を踏むことなく、謎の死を遂げます。この番組では、あまりに残虐な行為を民に命じたため、反感を抱いた民から殺害されたのではないか、と憶測していました。モーゼは、シナイ山で十戒を授けられながら、実のところ、自らはこの十戒を守らず、殺人と略奪をもってカナンの地を手に入れようとしたのです。モーゼが長年の願望の実現を間近にして世を去ったのも、そうして、最後には、イスラエルの民が国を失い、世界各地に離散する運命を辿ったことも、あるいは、十戒を破ったことに原因あるのかもしれません。神は、十戒に示したような、より友好的な方法でイスラエルの民がカナンに住むことを望んだかもしれないのです。神は、ユダヤ人を試した、ということなのかもしれません。そうして、このディアスポラの教訓は、聖書として人類に語り継がれることになったのです。

 出エジプトから3200年以上の時が過ぎた今日、ユダヤ人は、再び、神から試されているのかもしれません。今度こそ、イスラエルは、カナンの地に永遠に住むためにも、法を守り、パレスチナと共存する道を選ぶべきなのではないかと思うのです。

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コメント (8)
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