万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

”韓流”の教訓―クールジャパン戦略はクールに

2011年09月17日 15時34分55秒 | 日本政治
 昨日、”韓流”押し付けと韓国偏向に抗議するために、フジテレビのスポンサーである花王に対して、相当規模のデモが起きたそうです。日本国もまた、対外文化政策を進めるにあたっては、韓国の失敗を教訓とすべきと思うのです。

 韓国の政策が、何故、日本国内で反発を呼んだのかと申しますと、(1)ダンピングまがいの政府補助付コンテンツ輸出、(2)株式取得を通したテレビ局支配、(3)マスコミや芸能人への買収工作、(4)在日組織の活用、(5)陰湿な工作手法(JAP18…)…などを指摘することができます。加えて、国民からの批難の声に対して、圧力を加えたり、傲慢な態度で接したことも(逆切れ?)、反感を広げる結果となりました。一方、日本国の経済産業省でも、”クールジャパン戦略”と呼ばれる文化政策を実施しているそうです。日本製のコンテンツの売り込みに力を入れ、”世界中を熱くするクールジャパン”と意気込んでおりますが(もっとも、その背景には、海外での知的財産権の保護促進もあるらしい…)、その手法によっては、韓国と同じ轍を踏むことになりかねません。相手国の国民意識への配慮や、相手国の歴史や文化への尊重を欠きますと、逆効果となって、反日や嫌日感情を呼び覚ますことになるのですから。

 最近、輸出産業の成長を根拠に”韓国に学べ”、という掛け声も聞かれますが、文化政策の”韓流”は、決して参考にしてはならないと思うのです。クールジャパンは、あくまでもクールに願いたいものです。

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コメント (14)
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