万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

陸山会は違法献金の”マネー・ロンダリング”機関では

2011年09月27日 15時42分17秒 | 日本政治
陸山会事件、元3秘書に有罪判決 虚偽記載・1億裏献金を認定 東京地裁(産経新聞) - goo ニュース
 昨日、東京地裁は、小沢氏の政治資金管理団体、陸山会の虚偽記載事件について、有罪判決を下しました。この判決を受けて、被告側は控訴に踏み切るようですが、この事件が明るみにしたのは、政治家のマネー・ロンダリングと蓄財のための機関と化した、政治資金団体悪用の実態ではないかと思うのです。

 小沢氏側は、あくまでも、陸山会の収支報告書の虚偽記載のみを焦点としたいようですが(一点突破?)、国民の多くは、一連の事件報道と公判の内容により、政治資金管理団体が怪しげな会計操作を行っていた事実を知りました。陸山会そのものは、合法的な機関ですが、その組織の内部において、企業からの裏献金が合法献金化されるとともに、小沢氏個人と政治資金との公私の区別は融解していたのです(小沢氏は、自己名義の多数の不動産を保有…)。公共事業は、国民の納めた税金によって賄われているのですから、政治資金管理団体は、国民から、不当に税金を巻き上げる装置としても働いたことになります。政治資金管理団体を悪用した流用問題は、菅前首相の草志会とも共通しています。

 裁判所は、被告人の供述に頼らずとも、献金を行っていた建設会社の役員などの証言やその他の状況証拠により、有罪と判断しました。政治権力によって私腹を肥やした小沢氏は、自身の判決や控訴審の判決を待つまでもなく、政界から身を引くべきと思うのです。

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