リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

いい芝居を観てやる気満々

2019年03月14日 | 日々の風の吹くまま
3月14日(木曜日)。曇り。気温上昇中。もう雪は降らないだろうな。ばんざぁ~い。今度こそスノーブーツを地下の収納ロッカーに片付けても大丈夫そう。

ゆうべはArts Clubの『Redpatch』のオープニングで、車で行くと言っていたカレシが土壇場で電車で行くと決めたので、帰りに急な坂を上らなくてもいいように駅まで車で行って、下の駐車場に置いて、メインストリート駅まで電車で25分。そこからオリンピックヴィレッジ(元選手村)のBMOセンターの劇場まではフォルスクリーク沿いに歩いて10分ほど。バンクーバーなんかマイホームは庶民には手が届かないし、物価は高いし、何やかやと税金が高いし、タウンタウンは自転車専用レーンだらけで郊外から車で行くとひと苦労するのに、「住みやすい都市」の世界ランキングでいつも上位に入るのが不思議なんだけど、サイエンスセンターとダウンタウンの明かりがフォルスクリークの水に映る夜景を見ると、ついなるほどと思ってしまう。
   
   フォルスクリークの夜景
   
   昼間のフォルスクリーク

ガラス張りの吹き抜けのロビーを見下ろす二階の会議室でのレセプションでは、新しい趣向として制作関係者との交流会のようなものがあって、研修生として丸抱えする零細劇団のム第1号として『Redpatch』を制作したグループの今後の夢や抱負を聞いて、みんなで乾杯。スペースの制約で今シーズンからレセプションの招待枠を縮小したので、集まったのは芸術監督サークル(ADC)の中核メンバー40人くらい。経歴や社会的地位は様々だけど、みんな芝居が大好き。ほぼ毎回顔を合わせているから、やあやあで始まって、ワインを片手に和気藹々の芝居談義が弾んで、劇場に入るまでのひとときがとにかく楽しい。

霧深い海岸の岩をモチーフにしたステージは感動的だった。第1次世界大戦の戦場風景と主人公の記憶と妄想が交錯するいくつもの場を、先住民伝説のカラスとミストと照明とサウンドでシームレスにつなぎ、戦闘シーンはダンスシーンのように様式化されて、何となく歌舞伎的な要素も感じられた。演劇学校で出会って10年という3人が主宰する小劇団ながら、なかなかやるじゃないのという印象。ワタシがぶち上げた先住民の演劇交流にぴったりのグループだという気がして、今横書きに打ち込んでいる平治郎の脚本を早く仕上げて英語訳にかからなければと言う意欲を満々にかき立てられて帰って来たのだった。よし、がんばるぞ。

表口があれば裏口があるもので

2019年03月14日 | 日々の風の吹くまま
3月13日(水曜日)。晴れ。来週は最高気温が2桁になって、16、7度まで上がると言う予報もある。ほんとに、ほんとにやっとこさ春の到来らしい。時計の上ではもう「夏時間」なんだからそう来なくちゃね。東の方、トロントの新聞も時計を進めたり戻したりするのはもうやめようという趣旨の記事を載せていたし、隣のアメリカではトランプ大統領が「ずっと夏時間のままでかまわないよ」とツィートしたそうで、今度こそほんとに廃止への流れが強まって来ている感じ。

そのアメリカでは有名大学の裏口入学スキャンダルが勃発して、元カナダのプロフットボール選手のバンクーバーのビジネスマンも訴追されてひと騒ぎ。今のところはアメリカの富裕層やハリウッドのセレブが引っかかっているけど、そのうち中国やインドからの留学生にも手が伸びるんじゃないかという気がするね。日本のような大学入試がない代わりに、センター試験のようなものがあるんだけど、替え玉受験させたり、もろに賄賂で子供がやったこともないスポーツの選手枠で入学させたりする裏ビジネスで、何でも600億円も儲かったというから、子供の将来を思う親心にうはうはというところか。まあ、親の見栄が本音かもしれないけど、だとしたらいかにも承認欲求の時代らしいスキャンダルだな。

高校時代のワタシは。学校が大嫌いで、さらに4年も大学に行くなんてまっぴらごめんという気分だったから、進路指導の先生があの大学、この大学としつこく受験を勧めるのを断るのに辟易していた。今となってみると、大卒サラリーマンの嫁さん候補は高卒が引く手数多だった時代だったから、もしかしたら嫁の貰い手がなさそうなワタシは生涯独身でも生きて行けるように大学に行った方がいいと考えたのかもしれないな。最後に思い余って東京商船大学に行きたいと言ったら、「あそこは男子だけだからダメ」と言われてしつこい進学指導はチョン。でも、本気で外航船の船長になりたかったんだけどな。

ま、日本ではワタシが高校生の頃にすでに新聞をにぎわしていたし、学歴がお金や地位に直結する世の中だし、「裏口入学」なんてのは人間のいるところなら世界のどこにでもあることじゃないのかな。結局は大学に行かなかったワタシだけど、それを一度も後悔したことはないのは、ワタシなりに勉強して来たし、たくさんの幸運にも恵まれて、大卒とあまり遜色のない人生を送れたからかもしれないな。