リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

旅の空から~水上のハイウェイは自動車持参で

2023年04月09日 | 日々の風の吹くまま
4月8日(土曜日)。(ブリュッセル)。☁⛅。アントワープから川をさかのぼって、内陸のサンヌ川河畔のブリュッセルへ。晩ご飯を食べ始めたころは、(どのへんかわからなかったけど)窓の外が一面のコンクリートの壁で何にも見えない。それが、急に壁が下がりだして(というよりは船が浮き上がりだして)川岸の景色が見えるようになり、メインに舌鼓を打っている頃にはごく普通の川べりの船着き場になり、しばらくしてしずしずと前進。下流から来て閘門で上流の水位に上げてもらったわけね。閘門を通る時刻が決められているそうだから、その時間にきっかり行かないと、遅れたら後がつっかえてしまうんだろうな。何しろ中世には大経済圏だったのは、縦横に流れるいくつもの川を運河でつないで、閘門を作って交通整理をしたからだと思う。いわば、川の流れは高速道のみたいなもので、閘門は交差点を取り仕切る交通信号の役割をしていたのかもね。

橋げたを跳ね上げて

橋げたを下ろして

橋げたを上にスライドして船を通して(交通が再開するのを待つ車の列)

窓からの眺めはどこに行ってもだいたい同じで、川べりに並ぶ家々は、ほとんど築何百年は経っていそうな、ヨーロッパ風(ってここは当たり前にヨーロッパなんだけど)の石造り。配線や配管のない時に作られたお屋敷に21世紀の今も人が住んで日々の生活をしているわけだけど、配管パイプや水道、電気配線はもちろん近代化してあるだろうな。でないと現代人には住めたもんじゃないと思うもの。じゃあ、どうやって配線配管の工事をしたのかな。どこの城だった忘れたけど、外壁側の配線は天井と壁が出会うところにむき出しになっていて、妙に貧乏くさく見えたもんだったな。中世の暮らしじゃあるまいし、壁の中に埋めることを考えなかったのかな。そりゃ、部屋が2桁の単位であるお屋敷だから、すごい費用が掛かるだろうけど。

窓の外をすれ違う艀を眺めていて、おもしろいことに気が付いた。どの艀も操舵室の後ろに車を乗せている。それも、トラックの類じゃなくて、れっきとした乗用車で、中には2台も乗せていたり、ボートまで。車は乗せていないけど、代わりに自転車という艀も。積み荷が砂利だったり、コンテナだったり、ガスだったり、スクラップだったりといろいろだし、国旗はベルギー、フランスなど、この地域の国ものものがほとんどだから、行く先で観光するとか遊ぶという目的ではなさそう。たぶん、往来している川のどこかに住まいがあって、本拠地に戻って仕事が終わったら、車を下ろして家に帰り、次の仕事のためにまた車で来て、艀に積んで行くということなのかもしれないな。言うなれば勤務先の駐車場みたいなものかな。そうやって、いろんな物資を積んだ艀が川から川へと縦横に走り回って、この地域の経済と生活を支えているってことだな。ところ変われば何とかって、ほんとだな。













夜のうちに、穀物の積み出し埠頭のようなところに停泊。ブリュッセルはEUの本部がある大都市。朝ご飯の時間を8時半に指定しておいたので、けさはゆっくり。カレシは夜の間ほとんど咳をしなかったし、けさは熱も下がって、喉がちょっと痛いだけ。ワタシは相変わらずぴんぴんしていて、なぜかやることが多すぎるとぶつぶつ。カレシがああだこうだとかまって来るから、せっかくチャンスだと張り切った翻訳の見直しがさっぱり進まないじゃないの。それでも、人間ってのはたいていのことに慣れるもので、それなりに環境に合わせたルーティーンができるからおもしろい。


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