らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

ラフマニノフ 交響曲第2番 ホ短調 Op.27

2008年04月25日 02時27分01秒 | お気に入りのCD
 来月5/9(金)酒田希望ホール~庄内定期演奏会~第7回酒田公演、5/10(土)・5/11(日)山形テルサにて山形響の第189回定期演奏会が行われる。今回のプログラムは6/21(土)東京オペラシティコンサートホールで行われる「さくらんぼコンサート2008」でも演奏される。

 今回は仲道郁代さんとの共演も楽しみだが、何と言っても

 Sergey Vasilievich Rachmaninov(1873~ 1943)の交響曲第2番 ホ短調 Op.27をメインにしてある事であろう。山形響の通常編成では、この曲は演奏が出来ない。なぜならヴィオラもチェロも6人ずつでは演奏不可能な声部が出てくるからだ。なので今回の定期演奏会は当該パートは増員で演奏が行われる。

 ラフマニノフはピアニストとしてCD等で聴く事が出来る演奏家だが、作曲家としてもピアノの曲はひろく親しまれている。交響曲は3曲作曲したが、最初の交響曲第1番を作曲したあとあまりの不評に精神障害を起こした。その神経衰弱ならびに完全な自信喪失から彼を救ったのは、精神科医ニコライ・ダーリという人物で、ラフマニノフは完全に復活して、ピアノ協奏曲の第2番を作曲した。この曲は精神科医ニコライ・ダーリ氏に捧げられている。

 本題に戻るが1900~01に作曲されたピアノ協奏曲第2番から5年後の1906~08年に作曲されたのがこの交響曲第2番 ホ短調 Op.27である。ピアノ協奏曲第2番で成功をおさめた後も彼は交響曲作家としては自信を持てずにいたが、この交響曲第2番 ホ短調 Op.27の成功で、交響曲作家としても自信を取り戻した。

 ラフマニノフという作曲家には日本ではたくさんのファンがいる。あの映画音楽みたいなロマンティックをゴリ押しする感じが人気なのだろうか?私も嫌いではない。しかしロマンティックを強調すれば、少しその押しつけがましさが嫌になる。演奏する側から言えば、お客様がロマンティックに浸っている間に何回も冷や汗を流すほど曲の譜面が難しい。

 私の推薦盤として、このザンデルリンク/フィルハーモニア管のCDをあげる。所謂カット盤だが(この曲はカットすることが多い)全ての音楽を大切にしながら、かつ透明な音色で、全曲をゆっくりめで進めていく。この曲は1回聴くと、しばらく聴きたいとはなかなか思わないが、当盤では飽きがこない。ザンデルリンクとフィルハーモニア管の上手さだと思う。

 山形響の定期演奏会ではおそらくこういう系統の演奏は指揮者を筆頭に好まないのだろうが・・・・・。
HMVジャパン

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2 コメント

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らふまにのふ (まーちゃん♪)
2008-04-25 20:52:44
来月の定期は増員なんですね!やはりあの厚みのあつ音を出すに、人数が多くないとできないんですね~。
清水和音さんとのラフコン2番も大増員だったんでしょか?伝国にビンビン響いてましたが。

私はラフマニノフも好きなんですけど・・・

山響では好まないんですか・・・


もっともっと演奏してほしいです。

ピアコン全曲演奏会やら、パガニーニラプソディもいいですし♪

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>まーちゃん♪さん (らびお)
2008-04-25 22:24:32
こんばんは。
いやぁ誤解させてしまう文章を書いてしまったようですね。山形響はラフマニノフを好まないわけではありません。ザンデルリンク&フィルハーモニア管みたいな落ち着いた透明な演奏を指揮者とオケが選ばないだろうと予想しただけです。

きっと情熱的で、音の透明度より少し歪みがあるくらいのスピード感をもって演奏するだろうなぁ~と思っていますよ。

あと増員をしなくてはいけないのは、この交響曲第2番だけですね。ビオラとチェロが8声部で書かれた場所があって、6人では演奏出来ないのです。

ピアノ協奏曲第2番は基本的に一つのパートをヴィオラもチェロも演奏してますから、いつもの6人ずつで大丈夫です。阪さんの時も6人でしたよ!
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