らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

ベートーヴェン交響曲全集 ジンマン&チューリヒ・トーンハレ管

2019年06月22日 23時59分59秒 | お気に入りのCD
 明日の山形響〜名作の森~運命&田園~ 久慈・ベートーヴェン交響曲連戦演奏会vol.3のコンサートでは、L.v.ベートーヴェンの交響曲第5番&6番 他を演奏します。

 プログラムに「運命」と「田園」を並べられてしまうのは、演奏者にとって体力的になかなかきつい事(他にピアノ協奏曲第4番も!)ですが、運命や未完成、新世界などを3大交響曲として並べてしまうサービスプログラムもよく見かけるので、お客様は喜んでくれるのかも。

 我々オーケストラの演奏者は、「運命」、「田園」などは、年に何度も演奏する機会が有り、現役の間にそれこそ何百回、多い人では千回を超える本番をするような名曲です。

 そのため、楽譜を初めて演奏するように演奏するのは、なかなか難しい事なのです。色々な忖度やここはこうなるよねみたいな演奏の習慣がベテランになるほど身に染みついて行ってしまうものなのです。若い指揮者がきて、ここは楽譜をよく見てと言っても各オーケストラに伝統的な習慣や癖があり、なかなか解釈を変えることは難しい事です。

 大巨匠フルトベングラーやカラヤン、バーンスタインなどが到達した20世紀の間に到達したベートーヴェン解釈は、その他の指揮者にも少なからず影響が出ていて、その時代に学んだ奏者にとってはなかなかその呪縛から逃れる事が出来ないのです。

 私が山形響に入団した1999年に衝撃的なベートーヴェンの交響曲の全集が発売されました。それがこのジンマン&チューリヒ・トーンハレ管盤です。値段も当時にしては異常に安くて、結構話題にもなりました。一部にピリオド楽器を用いて、新しく編集されたベーレンライター版の楽譜を使って録音されたCDなのです。

 プロの演奏家にとって、わざわざ「運命」や「田園」のような名曲のCDを聴く機会はまれだと思いますが、今回の指揮者〜茂木氏が誠実に音楽を作って行く課程で、久しぶりにこのCDを聴いてみようと思ったのでした。

 今聴いても現代に繋がるような(今流行の音楽に通じるような)ベートーヴェンで、当時感じていた違和感は、殆ど感じないで、その演奏に魅了されてしまいました。

 オーケストラがとてつもなく上手いですね。

 明日、久慈市文化会館(アンバーホール)で、14時から山形響演奏します。時間のある方是非どうぞ!!
HMVジャパン

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