今週も細々とつまみました。
■ Joe Cohn, Noel Jewkes, John Wiitala / S'Posi' ~ The Emeryville Sessions Vol.2 ( Vega Music 00004 )
試聴可能になっていたので何気なく聴いてみたらこれがすごくいい演奏で、即買いしました。
ギター、テナー、ベースのトリオによる私設スタジオセッション。
ジョー・コーンはアル・コーンの息子さんで、技術力の高さとセンスのいいフレージングなどで評判のいいギタリストです。
ネームヴァリューのおかげでこの人がリーダー扱いのようですが、実際に聴くとテナーの演奏の良さが目立ちます。
いわゆるズート系ですが、ズートのように低音域をメインにするのではなく中高音域にフレーズを集中しています。
明るく穏やかなスタンダードばかりをとてもゆったりと演奏していくのですが、すごく懐の深いタメの効いた演奏です。
ドラムがいないのでどこまでも穏やかな表情が続き、部屋の中で鳴らすととても気持ちのいい空間に早変わりします。
この手の音楽はダルいことが多いので基本的にあまり興味がないのですが、これは別格の極上の音楽だと思います。
ただ雰囲気がいいだけなのではなく、3人の演奏がとてもしっかりしているおかげでダレるところは一切なく、
耳の肥えた人でも間違いなく満足できる素晴らしい演奏です。
録音も最新スタジオのキンキンした音ではなく、昔のアナログ録音を思わせる温かみがあり、私には好ましい。
気候がいい時期の夜、窓を開けて夜風にあたりながら聴くのにこれ以上の音楽はないでしょう。
■ Last Exit / Koln ( ITM Records 1446 )
先日のフリージャズセールで東京でのライヴ盤を買ってあるので、これでラスト・イグジットは4枚が手元に来ました。
カタログの全容がさっぱりわからないので他にもあるのかどうかよくわかりません。 こちらは1986年ケルンでのライブ録音です。
ブロッツマンがデザインしたジャケットも相変わらずカッコいい。
ファーストアルバムの衝撃がまだ色濃く残る内容で、出だしからいきなりデスメタルのような演奏。 ビル・ラズウェルとシャノン・ジャクソンの
機関銃を連射するような重低音の連打速弾きの中をシャーロックのガラスを次々に割っていくようなノイズ系ギターが鳴り、ブロッツマンの
咆哮が被さっていきます。
表面だけ聴くとこんなの音楽じゃないと敬遠されるんでしょうが、実際に丁寧に聴いていくと、彼らは無軌道なノイズのような音を重ねることで
新しいハーモニーを作ろうとしていることがよくわかります。 常設グループとして活動したのもきっとそれが目的だったのではないでしょうか。
単に価値観を同じくする者同士が集まった、ということだけではないような気がします。 何か意図がある音楽を演奏しているのは明らかです。
■ Joe Cohn, Noel Jewkes, John Wiitala / S'Posi' ~ The Emeryville Sessions Vol.2 ( Vega Music 00004 )
試聴可能になっていたので何気なく聴いてみたらこれがすごくいい演奏で、即買いしました。
ギター、テナー、ベースのトリオによる私設スタジオセッション。
ジョー・コーンはアル・コーンの息子さんで、技術力の高さとセンスのいいフレージングなどで評判のいいギタリストです。
ネームヴァリューのおかげでこの人がリーダー扱いのようですが、実際に聴くとテナーの演奏の良さが目立ちます。
いわゆるズート系ですが、ズートのように低音域をメインにするのではなく中高音域にフレーズを集中しています。
明るく穏やかなスタンダードばかりをとてもゆったりと演奏していくのですが、すごく懐の深いタメの効いた演奏です。
ドラムがいないのでどこまでも穏やかな表情が続き、部屋の中で鳴らすととても気持ちのいい空間に早変わりします。
この手の音楽はダルいことが多いので基本的にあまり興味がないのですが、これは別格の極上の音楽だと思います。
ただ雰囲気がいいだけなのではなく、3人の演奏がとてもしっかりしているおかげでダレるところは一切なく、
耳の肥えた人でも間違いなく満足できる素晴らしい演奏です。
録音も最新スタジオのキンキンした音ではなく、昔のアナログ録音を思わせる温かみがあり、私には好ましい。
気候がいい時期の夜、窓を開けて夜風にあたりながら聴くのにこれ以上の音楽はないでしょう。
■ Last Exit / Koln ( ITM Records 1446 )
先日のフリージャズセールで東京でのライヴ盤を買ってあるので、これでラスト・イグジットは4枚が手元に来ました。
カタログの全容がさっぱりわからないので他にもあるのかどうかよくわかりません。 こちらは1986年ケルンでのライブ録音です。
ブロッツマンがデザインしたジャケットも相変わらずカッコいい。
ファーストアルバムの衝撃がまだ色濃く残る内容で、出だしからいきなりデスメタルのような演奏。 ビル・ラズウェルとシャノン・ジャクソンの
機関銃を連射するような重低音の連打速弾きの中をシャーロックのガラスを次々に割っていくようなノイズ系ギターが鳴り、ブロッツマンの
咆哮が被さっていきます。
表面だけ聴くとこんなの音楽じゃないと敬遠されるんでしょうが、実際に丁寧に聴いていくと、彼らは無軌道なノイズのような音を重ねることで
新しいハーモニーを作ろうとしていることがよくわかります。 常設グループとして活動したのもきっとそれが目的だったのではないでしょうか。
単に価値観を同じくする者同士が集まった、ということだけではないような気がします。 何か意図がある音楽を演奏しているのは明らかです。