Booker Little / Bokker Little 4 & Max Roach ( 米 United Artist UAL 4034 )
ブッカー・リトルとジョージ・コールマンの演奏が聴ける貴重な音源だが、音が良くなくて演奏の良さがさっぱりわからず興ざめする非常に残念な
レコードだ。ステレオ録音したものをモノラルへミックスダウンした際に失敗したような感じの音のこもり具合で、楽器が音が死んでいる。
ルイス・メリットという人が録音技師を務めていて、マスタリングをやったのが誰かは記載がないけれど、この人は1959年にUnited Artistから
リリースされたレコードの多くを手掛けていて、その中のサド・ジョーンズの "Motor City Scene" やセシル・テイラーの "Love For Sale" 、
ジョージ・コールマンの "Down Home Reunion" なんかもモノラルは一様に音が冴えないから、やはり何か問題があったのだろう。
だからステレオプレスが聴きたいと思って長年出会いを待っているんだけど、これが全然縁がない。中古漁りをする人にとってこの縁があるとか
ないとかいうのは本当に厄介な問題だ。
熱のこもった演奏をしているようなのでちゃんとした音で聴ければその良さを堪能できるのだろうが、これでは評価のしようがない。
ということで、これはいい/悪いの評価は一旦お預けとせざるを得ない。こういうレコードは他にもいろいろある。
リトルが入ったマックス・ローチ・クインテットは人気がなくエアポケット状態でそれほど高くない値段で買えました。
しかし、この盤に限ってはジャケットの印象が悪いのかスルーしてしまったようです。
今回、ルネさんの記事を読ませていただいて、俄然この米版レコードがほしくなりましたがあとの祭りです。この作品はひととおりジャズレコードを集めたマニアが、ついこれを忘れて、おっこれはしまったという代表的な作品ではないかと気づいた次第です。
当時の米盤モノラルの欧州プレスは音がアメリカよりもクリアな場合があるので、さもありなんです。
ただ、この米ユナイテッド盤はお勧めできません・・・
音がこもっていて、分離が悪く、聴いていてストレスを感じます。