Modern Jazz Playboys / Modern Jazz Screen Mood ( 日本 Nitchiku Industrial Company NL 1015 )
中古漁りはもう壊滅的な状況で、何1つ買えない状態が続いている。コロナ禍前は安レコ・ミドルクラスだったものが軒並み高額盤になり、
ちょっと信じられないような値段でセールに出ている今のこの状況は、一体何なのだろう。もう、ジャズの中古市場は終わったのかもしれない。
今、一番元気なのはJ-Popなんだろうなと思う。文化の日にレコード屋に行ったら竹内まりやのレコードが大量に並んでいて驚いたけど、
ああいう風に再プレスされるくらいだから、それだけニーズがあるということなんだろう。ロックも国内盤が景気のいい値段がついて
たくさん並んでいるから、それなりに盛況のように見える。やはりダメなのは海外の原盤に頼るジャズとクラシックで、特にジャズの状況の
酷さは際立っている。とにかく、レコードがないのだ。
そんな中なので、数カ月ぶりに拾ったのもこういうよくわからない安レコが1枚、という有り様。渡辺貞夫や宮沢昭らが仏シネ・ジャズを
やっていて、"殺られる" や "死刑台のエレベーター" を演っている。昔はこういうレコードが日本でもたくさん作られていた。
和ジャズには興味がないのでこのレコードがどういう位置付けにあるのかはわからないけれど、調べたらCD化もされているようだ。
演奏はしっかりとしていて、当時の日本のプレーヤーのレベルの高さがよくわかる内容だ。マイルス風だったり、ジャズ・メッセンジャーズ風
だったり、MJQ風だったり、とオリジナル・スタイルを基本的に踏襲した演奏になっている。ただ、やっぱり全体的には情感不足の印象は
避けられない感じだ。もう少し想い入れたっぷりに演奏すれば、もっとよくなっていただろうと思う。ただ、企画物だから所詮はコピーで、
さほど気合いは入らなかったのかもしれないし、まあ、それは仕方がないかなとは思う。
僕はSoulやOldies、そしてJazz等幅広く聴いている身なので、こちらにコメントするのはお門違いと思いつつも、レコードに対する情熱/想いはルネさんと通ずるところがあると勝手に思っているが故、書き込みさせて頂きました。
現在の中古盤市場はちょっと異常ですよね。Jazzも勿論ですが、Soul(Black Music)にも同じ事が言える状況です。人気の希少盤については青天井で、所謂'ミドルクラス'的な、ある意味最も美味しいところが根こそぎ入荷せず、全体的に市場価格が二極化してしまっている感があります。
それにコロナ騒ぎ以降、海外買い付けが出来ないせいか、中々在庫が回転していない様に思えます。
以前なら新入荷が100枚未満の場合、お店のブログ等で謡わなかったのが、今では50枚未満でも宣伝しているところを見ると、良いレコードが集まらないのだなと思えてしまいます。
10年以上前、諸事情により所持していたJazzのレコードの大半を処分してしまいました。ここ最近、少しずつ買い戻しているのですが、以前であればスッと購入できた物が中々適正価格で手に入らない。Blue Noteやエバンス等、'ブランド化'されているアイテム程それが顕著ですね。
こちらのブログでは、そういった次元を遥かに超えた知見によりレコメンドされておりますので、素人の僕には大変勉強になっております。まだまだ楽しめるのだな、と。
一枚のレコードに数十万円払うくらいなら、その分沢山聴きたいと思う人間ですので、これからもルネさんにとってのJazzの名盤を、是非ご紹介し続けて下さい。
今後とも、何卒宜しくお願い致します。
確かに、ブラック・ミュージックも外盤依存度が高いですね。もしかするとジャズよりもずっと高いのかもしれません。
だとすると、同じ状況になるのも頷けます。
文句を言ってますけど、私のような年寄りはもう十分中古レコードの旨味をしゃぶり尽くしているので
、レコードが無いなんて話は贅沢な戯言なんだと自覚してますが、
若いレコード愛好家や沼にハマったばかりの方たちには、今のこの状況はホントに気の毒なことだと思います。
若い時期にこそ、原盤の良さによりたくさん触れるべきなのに、これじゃあどうしようもありません。
ジャズは回転しないどころか、新規補充がないので、エサ箱はやせ細ってしまってまるで干ばつ期のアフリカの乾いた大地のようです。
本来安いレコードがそのまま安ければまだいいのですが、それではやっていけないお店側が値段を吊り上げるので、もう手の施しようがなくなってます。
音楽は幅広く聴くのが一番です。そうすれば、感性はより磨かれて、音楽への理解がより深まります。
私もあまりここには書いていませんけど、実はジャズ以外の音楽もたくさん聴いています。そういう聴き方のほうがずっと幸せです。