だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

現代箱舟製作物語

2008-01-31 22:03:20 | DVD
「エース・ベンチュラ」(94)「ナッティ・プロフェッサー/クランプ教授の場合」(96)「ライアーライアー」(97)で、ジム・キャリーと組んだトム・シャドヤック監督。2003年の「ブルース・オールマイティ」でもゴールデン・コンビ(?)を組んでいます。この映画で“神様”を演じたのは、黒人のモーガン・フリーマン。

このキャスティングの妙もあって、映画は大ヒット。地方TV局のアンカーマンを目指しているブルース(キャリー)が、1週間だけ“全知全能”になって神様の仕事を任されるというお話。出世につながる、あるレポートの本番直前に、次期アンカーマンをライバルのエバン(スティーヴン・カレル)に奪われてしまいます。

その後のストーリーはDVDを見てもらうとして、実は続編ができていたんです。昨年ちゃんと劇場で予告編を上映していたんですが、結局DVDスルーに!予告編の面白さに公開を楽しみにしていたのは、私だけではないはず。しかも今度の主役は、スティーヴン・カレル!

「ブルース・オールマイティ」の他に「40歳の童貞男」(05)が、話題になりましたね。「リトル・ミス・サンシャイン」(06)でも、自殺未遂を図った叔父さんフランクを演じていました。変な役が妙~に似合う変な俳優です。もちろん、“神様”役はモーガン・フリーマン。もちろん、トム・シャドヤック監督作品。

エバン・オールマイティ」(07未/サイトはUSA)。ニュースキャスターのエバン・バクスターは、“世界を変えよう!”と下院議員に立候補。そして、見事当選!タレント候補は強いですね。『どうか、世界を変える力を与えてください』と、神様にお願いしたところ、神様登場!それでは『箱舟を作りなさい』と告げる神様。

『ええっ~』と驚くエバンのまわりには、どんどんつがいの動物たちが集まり始め…。旧約聖書をご存知の方は、超現代に箱舟なんて!と思うかも。しかし映画は黙々と進行します。これは見たいですよね。どうして、劇場公開されなかったんでしょう。ジム・キャリーじゃないから?まっ、いいでしょ。

続編というより、スピンオフ作品として大いに楽しめます。DVD見ましょ!
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人生の最期に…

2008-01-30 22:27:55 | 映画
「母の眠り」(98)で、エレン(レニー・ゼルウィガー)はNYでジャーナリストとして働くキャリアウーマン。母ケイト(メリル・ストリープ)が病気で倒れ、看病のために仕事を中断して帰郷します。父親のジョージ役にウィリアム・ハートと、豪華なキャストで家族の関係を描いていました。

メリル・ストリープといえば、「マイ・ルーム」(96)ではリーという姉役で、妹のベッシー役にダイアン・キートンを配し、白血病に冒されたベッシーとの確執、家族の在り方を描いていました。レオナルド・ディカプリオが長男のハンク役、製作のロバート・デ・ニーロも医師役で出演していました。

こうした“死”を前に離れていた家族が集まる映画は、豪華なキャストで映画ファンを惹きつけるようです。内容の重さは関係なさそう。「いつか眠りにつく前に」(07)も、素晴らしいキャストが集まりました。監督は、カメラマンとして「ぼくの美しい人だから」(90)「男が女を愛する時」(94) 「海の上のピアニスト」(99)「マレーナ」(00)などで活躍した、ラホス・コルタイ。初監督です。

重い病に倒れたアン・ロード(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)は、長女のコンスタンス(ナターシャ・リチャードソン)と次女のニナ(トニ・コレット)、夜勤の看護士(アイリーン・アトキンス)に看護を受けていました。その母の口から聞こえる『ハリス』という名は、父のそれではありませんでした。

さらに『ハリスと私がバディを殺した…』という言葉。驚く姉妹をよそに、アンの記憶は40数年前へと遡るのでした。若き日のアン・グラント(クレア・デインズ)は、親友ライラ(メイミー・ガマー)のブライドメイドとして、ライラの母親(グレン・クローズ)の屋敷にいました。

ライラの弟バディ(ヒュー・ダンシー)の案内を受けていた時、屋敷のメイドの息子で医師になった、ハリス・アーデン(パトリック・ウィルソン)と出会います。これで役者は揃いました。いったい、その時何が起きたのか?忘れてはいけません!成人したライラを演じるのは、メリル・ストリープ!こんなに豪華なキャストの映画、見逃せません!
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健康を考える映画

2008-01-29 20:51:32 | 映画
今のところ、元気で仕事や趣味に動き回っていますが、これから先、健康に自信があるかといえば、『ううっ~』な私。なるべく歩くようにしたり、エスカレーターは使わずに階段を昇ったりと、小さなことに気を付けています。しかし、もし、なんの予告もなしに突然倒れたら…。

映画「潜水服は蝶の夢を見る」(07)は、“ELLE”誌の編集長ジャン=ドミニク・ボビーの自伝を、「バスキア」(96)や「夜になるまえに」(00)のジュリアン・シュナーベルが監督。この不思議なタイトルには、ジャン=ドミニク・ボビーの突然の病と驚異の努力が込められています。

編集長として、仕事に生き、華やかな人生を送っていたジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)は、42歳のある日、突然脳梗塞で倒れてしまいます。病室で目覚めた時、自分の体がまったく動かない…。意識ははっきりしているし、耳も聞こえる。でも、しゃべることができない…。

医師や看護士の話から、自分が“ロックト・イン・シンドローム”(閉じ込め症候群)だと知ります。なに、それ?彼は、全身が麻痺してしまい、動かすことができないのです。唯一、動くのは“左目”だけ。ショックを受けたジャンは、死んでしまいたいと願うのでした。わかる、痛いほど…。

言語療法士のアンリエット(マリ=ジョゼ・クローズ)は、ジャンに左目の瞬きでコミュニケーションを取る方法を伝えます。“はい”は1回。“いいえ”は2回。『子供たちを連れて来て欲しい?』パチパチ(いいえ)という感じ。こうして、左目の瞬きでコミュニケーションを取ることを知ったジャンは、自伝を書こうと決意します。

すごいですね~。20万回以上の瞬きで自伝を綴る。想像できないほどの忍耐です。実際のジャン=ドミニク・ボビーは、1996年、43歳の時に倒れ、自伝が発行されてすぐに、合併症で亡くなったそうです。“潜水服”とは、“ロックト・イン・シンドローム”(閉じ込め症候群)の状態を表し、“蝶の夢”とは、自由に羽ばたく記憶と想像力のこと。

マチュー・アマルリックは、スピルバーグの「ミュンヘン」(05)に出ていた人。活き活きした病気前と、倒れてからの熱演に感動してしまいます。ああ~、健康って素晴らしい!
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悪霊殺人事件

2008-01-27 21:24:51 | 映画
sisters シスターズ」(」(06)の上映館は、“シアターN渋谷”。小さな劇場です。ロビーも狭いですがきれいだし、映画グッズにもこだわりがある劇場です。でもどんな劇場でも、どんなに見たくても“レイトショー”だけは行かない私。“レイトショー”ファンの人には、理解できないかも知れませんが…。

いいんです。DVDで見るんだもん!「sisters シスターズ」は絶対見に行きますが、悔しいかな!この映画は、レイトショー。「アメリカン・ホーティング」(06)、見たい!監督は、「ダンジョン&ドラゴン」(00)のコートニー・ソロモン。監督作としてはこの映画が、2作目。脚本も担当。

“オカルト・スリラー”というジャンルがありますが、ヒットした作品には「エクソシスト」(73)や「エミリー・ローズ」(05)が思い出されます。普通の少女に悪霊などが憑依するものですが、実は全米で唯一記録として残る、悪霊の仕業とされる殺人事件があるんです。それを映画化したのが、本作。

舞台は、テネシー州レッドリバーの古い屋敷。この家に住む少女ジェーン(レイチェル・ハード=ウッド)は、毎夜悪夢にうなされていました。母親のエリザベスは、偶然屋根裏で古い手紙を見つけます。この家に隠された恐ろしい秘密。ジェーンの悪夢は、そのためらしいのです。

1818年。屋敷の主は、ジョン・ベル(ドナルド・サザーランド)という地元の名士。妻のルーシー(シシー・スペイセク)と子供たちと幸せに暮らしていました。ところが、土地のことで隣人の女主人バッツとトラブルが起きてしまうのです。彼女は“魔女”と噂される人物。

以来、ジョンとルーシー、娘のベッツィー(レイチェル・ハード=ウッドの2役)に奇妙な出来事が起こり始めます。いったい、何が?その理由は?他に「エクソシスト ビギニング」(04)でフランシス神父を演じていた、ジェームズ・ダーシーが共演。怖いけど、見た~い!見たい?
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姉と妹

2008-01-25 21:55:24 | 映画
スティーヴン・レイのファンの私。「クライング・ゲーム」(92)でアカデミー賞とBAFTA(英国アカデミー賞)の主演男優賞にノミネートされ、全米批評家協会賞で見事、受賞しました。ニール・ジョーダン監督の「殺人天使」(82未)で、デビューした関係で、ジョーダン監督作品には常連です。

個人的には、「ロシア52人虐殺犯/チカチーロ」(94)が大好き。スティーヴン・レイはいつも苦虫をつぶしたような、困ったような渋い表情をしていて、決してハンサムじゃないけれど出演しているだけで、『見たい!』と思ってしまう俳優です。たまに「写真家の女たち」(99)みたいな、にやけた役もあるので驚かされますが…。

最新公開作はサスペンス・ホラー。「sisters シスターズ」(06)です。この映画、実はブライアン・デ・パルマ監督の「悪魔のシスター」(73)のリメイク。ただし、現代的な解釈で描いたとありますので期待してしまいます。監督はこれが初監督の、ダグラス・バック。

ジャーナリストのグレース・コリエ(クロエ・セヴィニー)は、ある診療所で起きた子供の不審死を調べるため、医師のフィリップ・ラカン(スティーヴン・レイ)に近づくのですが、偶然にも、ある男の殺害事件を目撃してしまいます。現場はラカン医師の患者で、元妻のアンジェリーク(ルー・ドワイヨン/ジェーン・バーキンの娘)の自宅。

当然、警察に通報するのですが、死体が消えていて相手にされません。やむなく、グレースは自分で事件を調べることに…。謎の女性アンジェリーク、彼女にはアナベルという双子の姉がいたのです。さらに調べていく内に明らかになる、ラカン医師の衝撃的な過去…。なんなのぉ~?

デ・パルマの「悪魔のシスター」を見ていなくても大丈夫。なにせ30年以上もの時が過ぎているんですもん!NEWな気分で見ましょうね。オリジナルを覚えている人は、違いを見つける楽しみも。おっと、TV「Xーファイル」のシガレット・スモーキング・マン、SSM、肺ガン男、呼び名はいっぱいあるけど…ウィリアム・B・デイヴィスも出てますよぉ~!見ましょ!
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再度、オペラを見に。

2008-01-24 20:19:11 | 演劇
演出家ジョン・ケアードの「レ・ミゼラブル」は、いまさら何も言うことありませんが、昨年5月に見た、「夏の夜の夢」も本当に素晴らしかったです。独創的な舞台美術、出演者のユニークな顔ぶれと見事なアンサンブル。夢と現実を表す美しい衣装や小道具など、今も再演を待っています。

もう1本、2006年1月に見た、「ベガーズ・オペラ」の再演が決まりました!うれしいです。この作品は、1727年イギリスの劇作家ジョン・ゲイが書いた、一般の人々のための、一般の人々についての、オペラでした。当時としては画期的だったんですね。

何が画期的だったかというと…、イタリアオペラが主流の時代に、若い乞食がオペラを書き、一流作品しか上演しない“ドルリー・レーン劇場”でたった1回だけ上演する…という設定にしたことでした。しかもそのオペラは、キャプテン・マクヒースとポリー・ピーチャム、ルーシー・ロキットの三角関係の恋物語でした。

うう、キャプテン・マクヒース!ポリー・ピーチャム!ルーシー・ロキット!そう、ブレヒトの「三文オペラ」のオリジナルですね。でも「ベガーズ・オペラ」は、ジョン・ケアード曰く、劇作品としては「ベガーズ・オペラ」の方がずっと優れていて、年月を経ても古くなっていないとのこと。

「三文オペラ」も何度か見ていますが、確かにドラマチックに整理された「三文オペラ」より、原作の「ベガーズ・オペラ」の猥雑さに見惚れてしまいます。内野聖陽、高嶋政宏、村井国夫、橋本さとし、近藤洋介、島田歌穂、笹本玲奈、森久美子の豪華キャストにわくわくします。早く見たい!!
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ヒース、ウィリアム、イニス

2008-01-23 21:22:35 | DVD
ヒースが死んでしまった…。驚くばかり…。ヒース・レジャーが22日、NYの自宅で亡くなっているのが発見されました。1979年4月4日オーストラリアのパース出身。享年28歳。若すぎる…。どうやら、オーヴァー・ドーズOver Dose、つまり薬物過剰摂取ですね。自殺なのか、事故なのか、現在NY市警が調査中とのこと。

オーストラリ映画に何本か出演した後、「パトリオット」(00)でハリウッド・デビュー。次いで「チョコレート」「ロック・ユー!」(01)「サハラに舞う羽根」(02)「ケリー・ザ・ギャング」(03未)「悪霊喰」(03)「カサノバ」(05)「ブロークバック・マウンテン」(05)「ブラザーズ・グリム」(05)「キャンディ」(06)などに出演。

「キャンディ」は、ヘロイン中毒のダン(ヒース)とキャンディ(アビー・コーニッシュ)の破滅的な愛情物語でした。まさか、この映画のような中毒患者とは思いませんが、ホントに今も信じられません。私にとって「ブロークバック・マウンテン」は、言葉では表すことが困難なほど好きな映画です。

ジャック役のジェイク・ギレンホールはもちろんですが、イニス役のヒースも決して忘れることのできない演技でした…。もう1本、ヒースの作品で大好きなのが、「ロック・ユー!」です。初DVDのコレクターズ・エディションはもちろん、アルティメット・コレクションも買いました。

中世ヨーロッパの馬上槍試合に挑戦する、一般庶民の青年ウィリアムの成長を描いたアクション・アドベンチャーでした。チョーサー役のポール・ベタニーもいい演技でした。なにより中世を舞台にしながら、現代のロック(クィーンの!)が流れたり、さり気なくNIKEのマークがあったり、大いに楽しめました。

まさかと思いますが、未見の方はぜひ!ちなみにヒースの最新作は、トッド・ヘインズ監督の「アイム・ノット・ゼア」(07)。ボブ・ディランを6人で演じ分けるという異色作で、その1人を演じています。また撮影が終了しているものに、「バットマン ビギンズ」(05)の続編、「ザ・ダーク・ナイト(原題)」(08)があります。ヒースは、ジョーカー役。この夏公開予定。

そして「ブラザーズ・グリム」のテリー・ギリアム監督のファンタジー・コメディ「The Imaginarium of Dr. Parnassus」(08)に主演の予定でしたが、ヒース死亡のせいで延期?中止?ギリアム監督もついてないです…。つくづく残念です。哀しい…。
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魔法のおもちゃたち

2008-01-22 20:26:53 | 映画
はじめてNYへ行った時(91年)、5番街58丁目と59丁目の間の東側にある、おもちゃ屋さん“FAO Schwarz”に行き、その楽しさに子供みたいに大喜びしました。まるで魔法のお店に入り込んでしまったかのよう~♪以来、NYへ行くたびにのぞいてきましたが、クリスマス・シーズンに行くと最高なのは言うまでもありません。

当時はまだ日本に“トイザらス”も上陸していませんでした。映画ファンの私は、トム・ハンクス主演の映画「ビッグ」(88)の舞台として記憶にあり、感動したものです。あのデっかいピアノを覚えていますか?ブロードウェイ・ミュージカル“ビッグ”は、96年初演。日本での公演は、2000年でした。(両方見ました)

もし、“FAO Schwarz”より楽しいおもちゃ屋さんがあったら~?行ってみたいですよねぇ~。あるんです!しかもオーナーは、ダスティン・ホフマン!!「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」(07)がそれ。監督は「主人公は僕だった」(06)の脚本家ザック・ヘルムで、脚本も担当。期待できそう!

マゴリアムおじさんのおもちゃ屋は、開店113年!おじさんのおもちゃは、普通のおもちゃと違います。世界でたった1つの、私たちの想像を遥かに超えた、誰も見たことのない、おもちゃがいっ~ぱい!!なんです。(どんなものかは、映画を見ましょ!)実は、マゴリアムおじさんのおもちゃたちは、魔法で生きていたんです。

そのマゴリアムおじさん(ダスティン・ホフマン)は、243歳をむかえて、引退を決意。支配人として働く、モリー(ナタリー・ポートマン)にお店を譲ると宣言。さぁ~大変!若いモリーは魔法をうまく使えるの?おもちゃたちの反乱はおさまるの?引退の日まで後わずか。がんばれ!モリー。私たちも応援に行きましょう♪
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リリアーナの3本

2008-01-19 21:10:32 | 映画
今思うとこの映画を見たのは、内容よりもダーク・ボガードが出ていたから。映画が大好きで、とにかく見れる作品は片っ端から見まくっていた私。リアルタイムで見れなかった作品も、名画座や全線座、TVの映画劇場でとにかく見てました。「地獄に堕ちた勇者ども」(69)や「ベニスに死す」(71)を見ていた私は、ダーク・ボガードが好きでした。

その映画は、「愛の嵐」(73)。原題を“THE NIGHT PORTER”(夜番)といい、1957年のウィーンを舞台にした愛の物語でした。元SSの将校マックス(ダーク・ボガード)は自分の過去を隠すため、ホテルの夜番フロントとして働いていました。ある日、有名な指揮者(TV『ジェリコ』のマリノ・マッセ!)の妻となったルチア(シャーロット・ランプリング)が、偶然やって来ます。

ユダヤ人のルチアは、かつて少女だった日、収容所でナチス将校のマックスに弄ばれていたのです。この衝撃的な作品を監督したのが、イタリア人のリリアーナ・カヴァーニ(1933年生まれ)。私にとって、この1作で強い印象を残した監督の代表作を集めた、「リリアーナ・カヴァーニ傑作選」が公開されます。

つい最近、オゾン監督の「エンジェル」(07)でも、輝いていたシャーロット・ランプリングの若き日。監督に愛される女優として活躍し続けている、名優ですね。そして、ミッキー・ロークの若き日の主演作「フランチェスコ」(89)。もちろん、ミッキー・ロークのファンでした!

「ナインハーフ」「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」(85)「死にゆく者への祈り」「エンゼル・ハート」(87)など、当時のミッキー・ロークはまさに全盛!そして「フランチェスコ」では、アッシジの聖フランチェスコの半生を演じました。共演は「眺めのいい部屋」(86)のヘレナ・ボナム=カーター。

「傑作選」では、もう1本、ドミック・サンダ主演の「ルー・サロメ 悪の彼岸」(77)が選ばれています。残念ながら、こちらは未見。今回は3作とも“ノーカット完全版”をうたっています。昔の作品を見直しましょう。
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絢爛豪華な衣装たち

2008-01-18 22:40:27 | 映画
映画の衣装デザインは、1948年アカデミー賞にその部門が設立。映画ファンの間で有名なのは、なんといっても“イデス・ヘッド”(または、イーディス)。「汚名」(46)「陽のあたる場所」(51)「ローマの休日」(53)「裏窓」「麗しのサブリナ」(54)「パリの恋人」(58)「鳥」(63)など、彼女は主演女優の衣装を担当。

「王様と私」(56)「ウエストサイド物語」(61)のアイリーン・シャラフ、「マイ・フェア・レディ」(64)のセシル・ビートン、「乱」(85)のワダ・エミ、「ラスト・エンペラー」(87)「危険な関係」(88)のジェームズ・アシュソン、「ドラキュラ」(92)の石岡瑛子、「イングリッシュ・ペイシェント」(96)のアン・ロス。日本の衣装デザインも評価が高いです。

映画「エリザベス:ゴールデン・エイジ」(07)の予告編を見て、その衣装の素晴らしさにため息が出ました。担当は、アレクサンドラ・バーン。前作「エリザベス」(98)の他、デビュー作の「ハムレット」(96)「ネバーランド」「オペラ座の怪人」(04)があります。そのうち、「ハムレット」「エリザベス」「ネバーランド」の3本で、アカデミー賞にノミネート。

1585年、25歳でイングランドの女王に即位したエリザベス1世(ケイト・ブランシェット)。国家と共に生きる決心をし、女としての幸せを捨て“ヴァージン・クィーン”となったエリザベスは、プロテスタント。しかし国内にはカトリックを信仰する者が後を絶たず、従妹でスコットランド女王のメアリー・スチュワート(サマンサ・モートン)が、王位を狙っていました。

1587年、スペイン国王のフェリペ2世(ジョルディ・モリャ)はイングランドへの攻撃、そしてイングランド占領を狙っていました。内外からの不穏な空気の中、ついにエリザベス暗殺事件が起こります。女性としての生き方を捨て、ひたすら敵に相対し、国をまとめていくエリザベス…。

豪華な共演者は、ジェフリー・ラッシュ、クライヴ・オーウェン、アビー・コーニッシュ、リス・エヴァンス、トム・ホランダー、エディ・レッドメイン。監督は前作に引き続き、シェカール・カプール。映画は、美術や衣装によってこうも豪華絢爛になることを見届けてください。ぜひ。
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