だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

モサドの実体

2006-01-31 17:53:19 | 映画
1972年ドイツのミュンヘンで行われた、第20回オリンピック。ソ連体操女子の妖精オルガ・コルブト選手、日本体操男子の塚原光男選手のムーンサルト、アメリカ水泳男子のマーク・スピッツ選手らが活躍した大会でした。しかし、この大会で一番思い出に、歴史に残るのは、「ミュンヘンオリンピック事件」でした。

私個人の記憶では「そんなことがあったなぁ~」くらいで、恥ずかしながら現在のような“テロ事件”を、当時は認識していなかったようです。まだまだグローバルな時代ではなかったのでしょう。でも、事件のことは覚えていました。

その事件が、映画化されました。監督は、スティーブン・スピルバーグ。タイトルは、「ミュンヘン」です。オリンピックに参加していた、イスラエル代表選手11名が殺害されました。犯人は、パレスチナ・テロ組織“黒い9月/ブラック・セプテンバー”。

1972年9月5日朝、8人のテログループは選手村に潜入し、選手・コーチの殺害と残りのメンバーを人質に取り、イスラエルに収監されているパレスチナ人234名の釈放を要求。オリンピックも中断されました。交渉の末、犯人たちはヘリで空軍基地に。降りた所を銃撃戦になり、8人の内5人が射殺、3人が逃走後、逮捕という結末でした。

しかし、この事件にはまだ知られざる裏の物語があったのです!選手たちを殺害されたイスラエル政府が決定したのは、有名な機密情報機関“モサド”による報復だったのです。暗殺チームのリーダーに選ばれたのは、妊娠中の妻を持つ一人の男アヴナー(エリック・バナ)。

4人のスペシャリスト(ダニエル・クレイグ、キアラン・ハインズ、マチュー・カソヴィッツ、ハンス・ジシュラー)とともに、アラブ・テロリスト指導部の幹部たち11人を次々に殺害していきます。アヴナーは愛国心と忠誠心から任務を実行しますが、いつしかその心には葛藤が…。

物語は、「標的(ターゲット)は11人/モサド暗殺チームの記録」(ジョージ・ジョナス著)を、元にしています。またしても、歴史の1ぺージを垣間見ることができます。映画って、素晴らしい!
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今日が、初日(279年前)

2006-01-29 23:19:06 | 演劇
今夜は日生劇場で、「ベガーズ・オペラ」を観てきました。素晴らしい作品でした。見終わったばかりなのに、もう、また行きたくなりました。最近の芝居の中でも、一番の見応えでした!

「ベガーズ・オペラ」は、1727年イギリスの劇作家ジョン・ゲイ作。オペラといえば、イタリアオペラが有名ですが、内容は上流階級や神話などの物語が中心。ジョン・ゲイはお定まりのオペラではなく、“庶民のためのオペラ”を目指し、「ベガーズ・オペラ」を書いたそうです。

ですから登場人物は、当時の庶民たち。何人もの女たちに恋をささやく色男、怪しげな商人の夫婦と娘、牢屋の看守とその娘、その他大勢の娼婦や泥棒やコソ泥たち。物語は、キャプテン・マクヒースとポリー・ピーチャム、ルーシー・ロキットの三角関係を軸に、さまざまな人間が入り混じって、繰り広げられる恋物語。

ベガーズとは“乞食”のこと。舞台は、ある劇場主が乞食たちの劇団に、一夜だけの公演を許す所から始まります。客席からのにぎやかな登場。シェークスピアで有名なグローブ座のごとく、客席も舞台も一体のうれしい演出。まさに当時は、こうして観劇したんですね!

狂言回しの一座の脚本家兼演出家の座長によって、開始される舞台は芝居と歌とダンスで、まさに“世界最初のミュージカル”と呼ばれています。すべてのミュージカルの原点なのです。今から279年も前の今日、1月29日がこの「ベガーズ・オペラ」の初演だったそう。そのせいか出演者も、大熱演!

演出は「レ・ミゼラブル」のジョン・ケアード氏。1992年にRSC(ロイヤル・シェークスピア・カンパニー)で改訂上演したのを、東宝が招致し上演が実現しました。感激!キャスティングはオーディションで行われ、内野聖陽さん、高嶋政宏さん、村井国夫さん、橋本さとしさん、島田歌穂さん、笹本玲奈さん、森久美子さんと、豪華~!

ところで、マクヒースと聞いて思い出した方もいるかも知れません。そう、この作品は、ブレヒトの「三文オペラ」のオリジナルなんです!1920年、ドイツのブレヒトは、この作品を改作して「三文オペラ」を書いたのでした。帰り道は“マック・ザ・ナイフ”を口ずさんでいました。(当然、本作には出てきませんが…)

素晴らしく、エネルギュシュな、魅力的な作品です!また、上演されたら絶対、絶対、観に行きます!舞台好きにお勧めです!
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ウワァ~!(海兵隊っぽく)

2006-01-28 21:32:07 | 映画
ジェイク・ギレンホールのファンです。最近の彼の活躍は、なかなか素晴らしいです。1980年12月19日ロサンジェルス生まれ。父親は、映画監督のスティーヴン・ギレンホール。母親は、プロデューサー/脚本家のナオミ・フォナー・ギレンホール。姉のマギー・ギレンホールは、女優。「セクレタリー」(02)で大注目されました。(すごかったぁ~!)

ジェイクはそんな映画一家に生まれ、早くから映画に興味を持ってました。「シティ・スリッカーズ」(91)で、ビリー・クリスタルの息子役でデビュー。99年の「遠い空の向こうに」で、NASAのロケット・エンジニアになったホーマー・ヒッカムを演じ、「ドニー・ダーコ」(01)では不思議な体験をする17歳の主人公役で、大注目。私もこの映画が大~好き♪

「デイ・アフター・トゥモロー」(04)で、デザスター映画に出演。大ヒットしました。←これも好き♪ そして「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」(05)で、舞台の映画化に出演。もう、25歳。ますますカッコよく、注目の若手俳優になっています♪

最新作は、「ジャーヘッド」という戦争映画です。このジャンルは、初めて。今年1月17日に戦争勃発から15周年を迎えた、“湾岸戦争”を描いています。原作は、実際に戦場を体験したアンソニー・スオフォードのベストセラー小説。

主人公のアンソニーは、海兵隊に憧れて入隊。厳しい訓練に耐え、名狙撃手となって戦場へ。しかしそこは戦う敵の姿の見えない、砂漠。ひたすらその時を“待つ”だけ。ひとりも殺さない戦争映画。そういえば、私たち日本人は戦争の様子をTVで見ていましたね。なんか、変。

そんな戦争を描いたのは、「アメリカン・ビューティ」でアカデミー作品、監督、脚本、撮影、主演男優賞を受賞したサム・メンデス監督。共演は、ピーター・サースガード、クリス・クーパー、ルーカス・ブラック、そしてジェイミー・フォックス。すごい!オスカー関係者いっぱい~。ルーカス・ブラックも、大きくなりましたぁ~。なかなかハンサム。

あっ、タイトルの“ジャーヘッド”とはお湯を沸かすジャーの上部の形に似せた、海兵隊の坊主頭のこと。ほら、てっぺんを短く少し残した…。または、海兵隊の呼び方、軽蔑的な意味もあるとか。

クールなジェイミーも見ものだし、湾岸戦争の実態が垣間見れる。「スリー・キングス」より良いかなぁ~?お好みだけど…。期待!!
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映像に酔いたい~。

2006-01-27 21:16:32 | 映画
現代中国の映画監督といえば、第5世代と呼ばれるティエン・チュアンチュアン(田壮壮)、チャン・イーモウ(張芸謀)、チェン・カイコー(陳凱歌)が有名です。田壮壮監督は、1952年4月26日北京生まれ。代表作は「青い凧」(93)「春の誘惑」(02)などがあります。

張芸謀監督は、1951年11月14日西安生まれ。「赤いコーリャン」(87)「菊豆」(90)「紅夢」(91)「秋菊の物語」(92)「上海ルージュ」(92)「あの子を探して」(99)「初恋のきた道」(00)「至福のとき」(00)「HERO」(02)「LOVERS」(04)「単騎、千里を走る」(05)など。名作揃い!

陳凱歌監督は、1952年8月12日西安生まれ。「黄色い大地」(84)「大閲兵」(85)「子供たちの王様」(87)「人生は琴の弦のように」(91)「さらば、わが愛/覇王別姫」(93)「花の影」(96)「始皇帝暗殺」(98)「キリング・ミー・ソフトリー」(01)「北京ヴァイオリン」(02)…

そして最新作が、「PROMISE」です!素晴らしいのは、主演の4人が日本の真田広之(大将軍)、韓国のチャン・ドンゴン(奴隷)、香港のニコラス・ツェー(公爵)。いずれも美男~。そしてヒロインは、香港のセシリア・チャン(王妃)。美女~。

戦乱の世、幼い少女の前に現れた運命の女神。少女に約束したのは“望むものはすべて叶える代わり、真の愛だけは手に入らない”と、いうこと。やがて王妃となった彼女に、真の愛を与えることができるのは3人の内、誰?

もうひとつの見所は、VFXを駆使した夢のような映像世界。幻想的、幻惑的、夢幻的、どんな言葉より映画を見て感じる方が絶対良い!チェン・カイコー監督の壮大な夢の世界が、繰り広げられます!期待!!

しかし、真田さんは大きな俳優さんになりましたねぇ~。これからの活躍に大期待です!(ちょっとヒゲが… 無精ヒゲの方が似合うのに…)
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待ってました!オヤジ

2006-01-26 21:59:32 | 映画
「沈黙」シリーズといえば、この男、スティーブン・セガール!スティーブン・セガールといえば、「沈黙」シリーズ。そんな馬鹿なことを今さらいうまでもありませんが…。ご存知の方も多いと思いますが、セガールの映画にはやたら「沈黙のナントカ」と付いています。

しかし、繋がっていません。シリーズじゃないんですねぇ~。別々の内容の映画なのに「沈黙」と付けることで、セガールの映画と知らせている(!?)そんな馬鹿な!話が進みませんね~。セガールの大ヒット作に、「沈黙の戦艦」(92)があります。

これは、最高に面白かったですね!海軍の優秀な兵士だったにも関わらず、戦艦のコックとして働いていた、ラインバック(←セガールね)。そこへテロリストの一団が、乗船。しかも船の側にも共犯者がいて、大混乱。しかし、ラインバックの存在は知られていなくて…。船の「ダイ・ハード」とも言われましたっけ!

それ以後、セガールの映画は「沈黙」が付くようになってしまったんです。安易だなぁ~。ご本人は知っているのかしら??実はセガールさん、日本語がわかります。しかも“大阪弁”!1950年4月10日ミシガン州のランシング生まれで、7歳の頃から日本武道に興味を持ち、道場で合気道を修業。17歳の時、日本に単身来日。自分の道場を開きました。32歳で帰国。

合気道、柔道、剣道、空手とマーシャル・アーツの達人。日本にいた時に結婚し、俳優の息子(剣太郎・セガール)、女優の娘(藤谷文子)がいます。大阪弁がベラベラ。TV-CMにも出てましたよね。(ごんぶと…)

長くなりました。最新作「沈黙の追撃」も、ホラ、「沈黙」付き。今度の舞台は、潜水艦。あっ、ラインバックではないので念のため。セガールの役は“クリス・コーディー”。3人のシークレット・サービスが大使を銃殺。3人は自殺。いったい何が?

事件の裏には、テロ組織の影が…。収監されていた(まただ!)コーディーが呼び出され、恩赦を条件に事件に挑みます。(ありがち!)しかし、面白そう~。こういう映画は、矛盾や“ありえねぇ~”を無視して楽しむべきです。だって、「沈黙」シリーズですもん!
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白バラの真実

2006-01-24 23:05:49 | 映画
昨年は「ヒトラー 最後の12日間」が、公開されました。あまり映画に描かれることのない、ヒトラーの最後の様子を知ることができました。第二次大戦の最終盤、堅固な地下要塞(シェルター)にこもったヒトラー、後に妻となるエヴァ・ブラウン、そして側近たち。何も知らないまま、秘書として雇われた女性の手記をもとに、映画は作られました。

そして今度は、ゾフィー・ショルの物語が映画になりました。タイトルは「白バラの祈り」。ゾフィーは、ミュンヘン大学の25歳の女学生。彼女は仲間を守り、自らの良心を守るために“死”を選んだのでした。

1943年ヒトラー独裁政権も、終わりが近づく時期。レジスタンス活動をするグループが、“白バラ”でした。打倒!ヒトラーを壁に書き、チラシや郵便で自由を訴えていました。2月18日大学構内で、ゾフィーと兄のハンス、仲間のクリストフの3名は、逮捕されます。

通常49日かかる人民裁判は、1日で終了。大逆罪で死刑を言い渡され、即日執行されたのでした。逮捕されてから、わずか5日のことでした。ここまでが、歴史に残された“史実”。

戦後50年以上が過ぎた、90年代。東ドイツで発見された、ゲシュタポの尋問記録によってようやく“真実”が、明るみになりました。逮捕されてからの恐怖の尋問、裁判長の狂気の詰問、判決に至る運命の時。真実が、私たちの前に現れます。

最近のドイツ映画は、自らの負の部分を果敢に描いています。素晴らしいと思います。映画は、第55回ベルリン国際映画祭で最優秀監督賞(マルク・ローテムント)、最優秀女優賞(ユリア・イェンチ)、全キリスト教コンペ部門最優秀賞を受賞。他にもたくさんの賞を取っています。

重い内容ですが、私は必見です。歴史を正しく知るためにも。ゾフィーの物語はハリウッドでも、クリスティナ・リッチ、ティム・ロビンス主演で映画化されるそうです。
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少年兵士

2006-01-23 21:01:32 | 映画
メキシコ人監督のルイス・マンドーキは、故国メキシコでの活躍後ハリウッドに進出。代表作には、メグ・ライアン、アンディ・ガルシアの「男が女を愛する時」(90)、スーザン・サランドン、ジェームス・スペイダーの「ぼくの美しい人だから」(94)、ケビン・コスナー、ロビン・ライト・ペンの「メッセージ・イン・ア・ボトル」(99)、シャーリーズ・セロン、ケビン・ベーコンの「コール」(02)などがあります。

こうして見ると、なんと男と女の恋愛を描いた作品が、多いのが良くわかります。ところが、最新作はちょっと違います!現在、アメリカのロスに住む新人俳優のオスカー・トレスの体験を元した物語を、映画化しました。それが、「イノセント・ボイス」です。

トレスは1980年代を中南米エルサルバドルで、少年期を過ごしていました。14歳で、アメリカに亡命するまで…。映画の主人公は、11歳のチャバ少年。子供らしい時を過ごすのも、12歳の誕生日を迎えるまでというエルサルバドル。12歳になると、政府軍に徴収されてしまうのです。

当時のエルサルバドルの内情は、政府軍と反政府ゲリラ組織FMLN(1930年共産党創立者のファラムンド・マルティに由来)との内乱が、まさに泥沼状態でした。私が好きな映画、あの「サルバドル」もまさにこの時代を描いてます。

体験記を書いたトレスは、メキシコ人のマンドーキ監督に自ら脚本を売り込み、映画化が実現しました。作品はメキシコ映画として、公開されます。日頃、見知らぬ国のエルサルバドルについて、ちょっと知りたくなります。

この映画は、世界でいまだに30万人以上もの子供たちが、戦場に送られ、傷つき、死んでいることを訴えています。「イノセント・ボイス」とは、“無垢な声”。実際に起こっていることなんです。
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走れ!

2006-01-22 17:32:48 | 映画
世界には、いろいろな映画祭が、ありますね。アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞、カンヌ映画祭、サンダンス・フィルム・フェスティバルなどなど山盛り!ゴールデン・ラズベリー賞(ラジー賞←最低の映画に贈られます)なんてのも、あります。

カナダのトロント映画祭(2004年)のプレミア上映で絶賛を浴びた作品が、「リトル・ランナー」です。走ることで、奇跡を起こせると信じた少年の物語。1953年のカナダ・ハミルトン。主人公のラルフは、14歳のカトリック学校生。

たばこにも女の子にも、興味津々。そんなラルフは、校則破りの問題児でもあります。ラルフのただひとりの肉親は、病気の母親だけ。ある時、入院中に昏睡状態に陥ってしまいます!ひたすら回復を祈る、ラルフ。しかし病状は重く、医者から「奇跡でも起きない限り、目覚めない」と言われてしまいます。

「奇跡」… ラルフはこの言葉にすがる思いで、祈るのでした。そこに元ボストンマラソンの覇者ヒバート神父が、口にした言葉 「君たちがボストンマラソンで優勝したら奇跡だ」 …「奇跡」… ラルフは走り始めます。

真剣なラルフを馬鹿にする友人たち、マラソンに出場したら“退学!”と言い出す校長。ラルフはひたすら、走ります。やがて、ヒバート神父がコーチを買って出ます。走る!走る!走る!「奇跡」を信じて走るのです。果たして、ボストン・マラソンの結果は?母の回復は?

主役のラルフ役は、オーディションで選ばれたアダム・ブッチャー。運動神経は抜群で、ヘタに走るのも無事にこなしたとか。初出演での熱演に、きっと感動してしまうでしょう。監督はマイケル・マッゴーワン。キャンベル・スコット、ジェニファー・ティリーなど、脇役もしっかり固めてます。ちなみに「リトル・ダンサー」とは、無関係です。

では、きっと「奇跡」は、起こると信じて!
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巨匠ポランスキーの新作

2006-01-20 22:14:17 | 映画
チャールズ・ディケンズの「オリバー・ツイスト」は、今までにも映画化されています。1968年の「オリバー!」は、キャロル・リード監督、マーク・レスター主演。1985年の「オリバー・ツイスト」は、ガレス・ディビス監督、エリック・ポーター主演です。舞台版ミュージカルも。日本版は、帝劇で上演されています。

その最新映画は、ロマン・ポランスキー監督の「オリバー・ツイスト」です。ポランスキー監督といえば、前作「戦場のピアニスト」(03)でオスカーの監督賞、主演男優賞(エイドリアン・ブロディ)、脚色賞を受賞。作品賞は逃がしましたが、大ヒットしましたね。第55回カンヌ映画祭パルムドールも受賞!

3年ぶりの作品は、またまたアカデミー賞最有力候補になっています。今回の「オリバー・ツイスト」も、ポランスキーらしさがいっぱい。ディケンズが生まれ育った19世紀を舞台に、救貧院で生まれた孤児のオリバーの数奇な運命の物語です。。

里親の家からロンドンに出てすぐに、スリの一団に拾われて仲間に入ります。貧しさから盗みで生きていく孤児たち。そのまとめ役がボスのフェイギン。独特の風貌から悪を連想される人物ですが、善の面も持ち合わせる不思議なキャラクターでもあります。演じるのは、オスカー俳優のベン・キングズレー。名優。

当時の様子を見せる映像は、CGを使わないすべて“本物”の映像。ロンドンの町並みは、プラハのバランドフ撮影所に作られたオープンセット!そのリアルなセットは、まさに霧のロンドン。角を曲がると切り裂きジャックが…!なんて感じね。

オリバーが育った孤児院(養育院)なんて、厳しく寒々しく汚くて悲惨な所になっています。実際はこうだったんだろうな~と思うほど、リアル。これこそがポランスキーのこだわりですね。見るものに、当時をしっかりと感じさせてくれるでしょう。

オリバー役は、オーディションで選ばれたバーニー・クラーク。1993年生まれで、撮影当時11歳。ちなみにオリバーは、9歳という設定。さぁ!ポランスキーを見に行きましょう!!
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最近、乗ってます?

2006-01-19 21:45:00 | 映画
久しぶりのジョディ・フォスターの映画です。仏映画の「ロング・エンゲージメント」(04)以来ですね。「タクシー・ドライバー」(76)と「ネル」(94)で、アカデミー賞にノミネート。受賞は、「告発の行方」(88)と「羊たちの沈黙」(91)の主演女優賞を2度!すごい!

子役の時から“天才”と注目され、見るからに“才女”。主演もした、「リトルマン・テイト」(91)で初監督。92年に制作会社エッグ・ピクチャーズを設立し、「ネル」と「ホーム・フォー・ザ・ホリデー」(95)を制作しています。私生活も彼女らしく、父親は誰?と騒がれましたが(本当に誰?)98年生まれのチャールズと、01年生まれのキットがいます。

その彼女の最新作が、「フライトプラン」。6歳の娘ジュリアと、自分が設計した飛行機に乗って帰国するカイル。(さすがジョディ!男の子の名前ね)ベルリン発NY行きの高度1万メートル上空。一緒にいたはずの娘が、いない!隠れる所もないし、脱出も不可能な航空機の中。まさに密室状態。

死に物狂いで娘を探し回る、カイル。ほとんど、パニック状態。えっ、「パニック・ルーム」?それは、ジョディの02年の映画!子供が消える?じゃ、「フォーガットン」?それは、ジュリアン・ムーア主演!そんな突っ込みはやめて、映画のジョディは真剣。高度もクルーも乗客も無視して、孤軍奮闘。飛行機は壊さないでぇ~!

カイルの夫は6日前に突然の死を遂げていて、クルーの調査では、娘も一緒に亡くなっている…とのこと。しかし、飛行機の中に確かにジュリアがいたことを記す証拠が! 誰も信用できない状況で、航空機設計士のカイル対“誰か”の戦いが開始。ジョディにぴったりの役ですね。

勝負は分かっていますが、やはり見ます。だって~、機長役が大々大好きなショーン・ビーンなんですもの!!(「スタンドアップ」のショーンも、ステキだったぁ~♪)
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