本物の“運命の出会い”

紀元前８世紀末の吟遊詩人ホメロスが書いた『オデュッセイア』。この中に“トロイア戦争”が登場。オリジナルは難しそうなので、ギリシア神話がお勧め。トロイ戦争とも言います。

ゼウス、ヘラ、アテナ、ポセイドン、アガメムノン、アキレウス、カッサンドラなどの登場人物の他、パリスの審判やトロイアの木馬など、聞いたことのあるワードがたくさん出てきます。

ギリシア神話は絵画にもよく描かれ、もちろん映画にも。ロバート・ワイズ監督、ロッサナ・ポデスタ、スタンリー・ベイカー主演「トロイのヘレン」（５５）が有名。ウォルフガング・ペーターゼン監督…

「トロイ」（０４）ではブラッド・ピットがアキレスを、オーランド・ブルームがパリスを、エリック・バナがヘクトルを演じました。そしてヘレンを演じたのが、ドイツ人のダイアン・クルーガーでした。

人気俳優に囲まれ、いきなり絶世の美女役で強く印象に残りました。その後も国際的な活躍をし、「ナショナル・トレジャー」（０４）「戦場のアリア」（０５）「敬愛なるベートーヴェン」（０６）

「マンデラの名もなき看守」（０７）「すべて彼女のために」（０８）「イングロリアス・バスターズ」（０９）「アンノウン」（１１）「マリー・アントワネットに別れをつげて」（１２）などに出演。

最新公開作は、パスカル・ショメイユ監督のフランス映画「バツイチは恋のはじまり」（１２）です。ラブコメもイケます。主人公は、歯科医師イザベル（ダイアン・クルーガー）。

イケメンで理想の彼氏ピエール（ロベール・プラニョル）との交際して１０年。結婚を考え始めたけど、決断できない理由が…。イザベルの家には、代々１回目の結婚は…

必ず失敗するというジンクスが！数か月後に結婚式が迫るある日、彼女はそれまでに結婚して離婚しようと決心！デンマーク行きの飛行機で隣り合わせたのが、３流旅行雑誌の編集者…

ジャン＝イヴ（ダニー・ブーン）だったのです。果たしてパリ、ケニア、ロシアへの旅で待つものとは？ブーンは「戦場のアリア」でクルーガーと共演。「ミックマック」（０９）の個性派です。

アンディ・サーキスに注目。

Ｊ・Ｒ・Ｒ・トールキン原作『指輪物語』をピーター・ジャクソンが監督した「ロード・オブ・ザ・リング」（０１）に登場する、ゴラム。「ＬＯＴＲ」３部作と、「ホビット 思いがけない冒険」（１２）にも登場。

演じるのは、１９６４年４月２０日ロンドン出身のアンディ・サーキス。マイク・リー監督「キャリア・ガールズ」（９７）、サム・ミラー監督「マイ・スウィート・シェフィールド」（９８）などに出演後…

「ロード・オブ・ザ・リング」へと続きます。そのせいかサーキスを特異な俳優と思ってました。前述の２作では認識できなくても、ゴラムはとっても印象的。人間なのに姿も心も邪悪で。

ゴラムは、“モーションキャプチャ”という人物や物体の動きをデジタルに記録する技術で演じています。他にもピーター・ジャクソン監督「キング・コング」（０５）で、コングを演じ…

ルパート・ワイアット監督「猿の惑星：創世記（ジェネシス）」（１１）で、シーザーを演じました。また、ノークレジットで「ＧＯＤＺＩＬＬＡ ゴジラ」（１４）で、ゴジラを演じています。

サーキスってすごい！最新作は、マット・リーヴス監督「猿の惑星：新世紀（ライジング）」（１４）。待ちましたね～。ちなみに「猿の惑星」（６８）から数えて、８作目になります。

シーザー（アンディ・サーキス）が、仲間を率いて人類への反乱を起こしてから１０年後。手話と言語を使い、より進化を遂げた猿たちは、森の奥にコミュニティを築いていました。

一方人類は、１０年前に自らが生み出したウイルスによって９０％が絶滅。わずかに残った生存者グループは、荒れ果てた都市の一角で希望もなく、身を潜め暮らしていました。

そんなある日、人間たちがエネルギー資源を求め、森に足を踏み入れたことで猿たちと一触即発の危機が…。シーザーは穏健派のリーダー、マルコム（ジェイソン・クラーク）と…

和解の道を探るのでした。果たして？共演はゲイリー・オールドマン、ケリー・ラッセル。あのコーネリアを演じるのは、ジュディ・グリア。６８年の「猿の惑星」に一巡するのは、いつかしらん？

ポール・ウォーカーとパルクール

ポール・ウォーカーの急死（２０１３年１１月３０日）で、シリーズ最新作『ワイルド・スピード７』（原題：Ｆａｓｔ ＆ Ｆｕｒｉｏｕｓ ７）は彼の撮影済シーンはそのまま活かし、未撮影シーンを…

弟のカレブ＆コディ・ウォーカーが代役を務めることで決着。撮影は、７月１０日に終了したとか。それと弟コディ・ウォーカーは、この先のシリーズにも残るとか。そうですか…。

とにかく残念。ジャスティン・リン監督「ワイルド・スピード ＥＵＲＯ ＭＩＳＳＩＯＮ」（１３）公開時には、まだ生きていたポール・ウォーカーにまさかこんな悲劇が起こるなんて…。

彼が演じる元ＦＢＩ捜査官ブライアン・オコナーは、“引退”という形になるそうです。淋しい、ファンでしたから。ちなみに７作目の全米公開は、２０１５年４月１０日に決定しています。

ポール・ウォーカーは４０歳で、これからますます素晴らしい作品に出演して欲しかった…。亡くなってから公開されたのが、ウェイン・クラマー監督「スティーラーズ」（１３）と…

エリック・ハイセラー監督「ハリケーンアワー」（１３）でした。『ワイルド・スピード７』は別として、これが本当に最後の主演作が、カミーユ・ドゥラマーレ監督「フルスロットル」（１４）。

オリジナルは、脚本、製作リュック・ベッソン、ピエール・モレル監督「アルティメット」（０４）。“パルクール”というフランス発、走る・跳ぶ・登るなどの運動方法を活用したアクション映画。

２０１８年、デトロイト。暴力とドラッグがはびこる無法地帯に“ブリックマンション”と呼ばれる、高さ１２ｍの壁で隔離され、廃墟ビルが乱立する地域がありました。

この街のギャングたちを捕まえるのは、潜入捜査官ダミアン（ポール・ウォーカー）。ある日、市長からトレメイン一味に盗まれた中性子爆弾を止めるよう命じられます。

タイムリミットは、１０時間。ダミアンが手を組んだのは、リノ（ダヴィッド・ベル）という男。彼はオリジナル作の主演＆パルクールの創始者。ポールに会いに行きましょう。

なぜ、今フランケン？

公開される映画の予告編を見たり、あらすじを読んだりすると『あっ、昔こういうのあったな』と思うことが、しばしば。天使と悪魔、または人間と悪魔が地上で戦うのって結構あります。

大好きなＴＶシリーズ「スーパーナチュラル」（０５～ ）はもちろん、グレゴリー・ワイデン監督、クリストファー・ウォーケン主演「ゴッド・アーミー／悪の天使」（９４）や、続編の…

グレッグ・スペンス監督「ゴッド・アーミー／復讐の天使」（９７未）。ピーター・ハイアムズ監督、アーノルド・シュワルツェネッガー、ガブリエル・バーン主演「エンド・オブ・デイズ」（９９）。

フランシス・ローレンス監督、キアヌ・リーヴス主演「コンスタンティン」（０５）。アラン・パーカー監督、ミッキー・ローク、ロバート・デ・ニーロ主演「エンゼル・ハート」（８７）。

天使も悪魔（悪）も人間の姿をしていることが多いですが、今回は複雑。原作は、またしてもアメコミ。レン・ワイズマン監督他「アンダーワールド」（０３～１２）シリーズ…

ケヴィン・グレイヴォー原作のグラフィック・ノベル。それがスチュアート・ビーティー脚本、監督「アイ・フランケンシュタイン」（１４）です。あらすじの前に“フランケンシュタイン”の予習。

小説家メアリー・シェリー（１７９７～１８５１年）が書いた、ゴシック小説『フランケンシュタイン』の主人公名。そう、ヴィクター・フランケンシュタイン博士が作った怪物アダム。

人造人間アダム・フランケンシュタイン（アーロン・エッカート）は、２００年経った今も生き続けていました。そして世界征服を目論む悪魔と、それを阻止しようとする天使の全面戦争。

天使でも悪魔でもなく、人間でさえないフランケンシュタインは、ただ１人戦い続けていました。しかし、彼自身が持つ特殊な能力…“再生細胞”が戦いの鍵を握っていたのです！

共演は「アンダーワールド」、「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」（１１）のビル・ナイ。ビル・ナイって、いつもフルネームで書いてしまいます。個性的で大好き！ファンです。

アメコミ、まだありました。

今やアメコミを原作にした映画は、大人気。中でもニューヨークに本社があるマーベル・コミックは、ＤＣコミックと並ぶ２大アメコミ出版社。代表的な作品には、『スパイダーマン』 『Ｘ－メン』

『キャプテン・アメリカ』 『アイアンマン』 『マイティ・ソー』 『ハルク』 『ファンタスティック・フォー』 『ゴーストライダー』 『デアデビル』 『トランスフォーマー』 『パニッシャー』 『ブレイド』

そして『シルバーサーファー』 『ドクター・ストレンジ』などがあります。ほぼ、映画化済。映画の方には、「ウルヴァリン」や「アベンジャーズ」、「アメイジング・スパイダーマン」などへと拡大。

２００９年８月３１日、ウォルト・ディズニー・カンパニーに買収されています。ちなみにＤＣコミックは、１９６９年ワーナー・ブラザーズの傘下に。『スーパーマン』 『バットマン』 『ワンダーウーマン』

『ザ・フラッシュ』 『グリーンランタン』などが代表作。話はマーベル・コミックに戻りますが、まだ映画化されていない作品がありました。それが、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」（１４）。

幼い時、地球から誘拐され今や宇宙をまたにかけるトレジャーハンターのピーター・ジェイソン・クイル（クリス・プラット）。運がないくせに、カッコよく“スターロード”と名乗っています。

ある日、彼は無限の力を持つと言われるお宝、パワーストーン“オーブ”を盗み出します。そのせいで、オーブを狙う闇の存在に命を狙われたピーターは、逮捕され刑務所に収容されます。

そこは、凶悪犯ばかりが集まる所。そこでメカニックでアライグマのロケット（声：ブラッドリー・クーパー）、パートナーで樹木型ヒューマノイドのグルート（声：ヴィン・ディーゼル）

美しき暗殺者ガモーラ（ゾーイ・サルダナ）、破壊王ドラックス（デイヴ・バウティスタ）と出会い、５人（？）は危機また危機の冒険と宇宙存亡を懸けた戦いに巻き込まれるのです。

共演はジョン・Ｃ・ライリー、グレン・クローズ、ベニチオ・デル・トロ、ジャイモン・フンスー、リー・ペイス、マイケル・ルーカー。監督は、「スーパー！」（１０）のジェームズ・ガン。うむ。

３人の教師たちの選択

『教師は、学校内の教育だけすればいい』と割り切る校長ジュリアーナ（マルゲリータ・ブイ）。『生徒にやる気を起こさせる！』と熱心な国語補助教員ジョヴァンニ（リッカルド・スカマルチョ）。

『生徒はみんな頭が空っぽ』と教育への情熱を失った、美術史の老教師フィオリート（ロベルト・ヘルリッカ）。まるで世界中の学校にいるかのような教師の姿を描く、イタリア映画。

それが、「ローマの教室で 我らの佳き日々」（１２）です。作家マルコ・ロドリのエッセイ『赤と青 ローマの教室でぼくらは』を脚本、監督したのが、ジュゼッペ・ピッチョーニ。

ちなみに原案のロドリは、ローマの高校で３０年以上教師をしていた人とか。もちろん、舞台はローマの公立高校。２学期になり、ジョヴァンニは４年Ｆ組を受け持ちます。

お調子者のチャッカ、授業中でもイヤホンを外さないシルヴァーナ、どこか挑戦的なサフィラ、ルーマニアからの移民でクラス一番の優等生アダム、素行不良のアンジェラ…

父親が失業し、母親も亡くなったことが授業放棄の原因でした。ジョヴァンニは、アンジェラを支えようと決意します。かつて生徒だったという女性エレナから、電話を受けるフィオリート。

なぜ、今頃電話をかけて来たのか？近くで働くエレナからは、“会いたい”と留守電にメッセージが…。ある日、校長は体育館で寝袋にくるまる男子生徒エンリコを見つけます。

母子家庭に育ったエンリコは、３日前から母親が失踪。彼自身も病気になっていました。仕方なくエンリコの面倒を見ることになる、ジュリアーナ。そして、近づく２学期の終わり。

それぞれの生徒たちとの交流で、変化する３人の教師。マルゲリータ・ブイは「はじまりは５つ星ホテルから」（１３）、リッカルド・スカマルチョは「あしたのパスタはアルデンテ」（１０）

ロベルト・ヘルリッカは「夜よ、こんにちは」（０３）に出演。学校を舞台にした映画はたくさんありますが、国や地域によってだいぶ違います。でもどこか通じるものも…。確認しましょ。

夜行列車に乗って…

１８４８年９月１９日イギリス、ワイト島出身のジェレミー・アイアンズは、端正な顔立ちの性格俳優で、初めて見た時からファン。デビュー作は、ハーバート・ロス監督「ニジンスキー」（７９）。

「フランス軍中尉の女」（８１）「スワンの恋」（８３）「ミッション」（８６）と続きますが、やはりバリ・ウッド＆ジャック・ギースランド原作、デヴィッド・クローネンバーグ監督「戦慄の絆」（８８）でしょう。

一卵性双生児の産婦人科医、二役を演じたアイアンズは美しも妖しく、すっかり魅了されました。これ以降、アイアンズは狂気を秘めた役者のイメージが（個人的に）付きまといます。

「運命の逆転」（９０）「ＫＡＦＫＡ／迷宮の悪夢」（９１）「ダメージ」（９２）「エム・バタフライ」（９３）「愛と精霊の家」（９３）「チャイニーズ・ボックス」（９７）「ロリータ」（９７）「インランド・エンパイア」（９６）

…とアイアンズらしい作品が並びます。その他の作品は、普通の作品（笑）。好みは別として。ちなみにバーベット・シュローダー監督「運命の逆転」で、アカデミー賞主演男優賞受賞。

「ザ・ワーズ 盗まれた人生」（１２）「ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者」（１３）に次ぐ、最新作は久々にあのアイアンズらしい作品。「リスボンに誘われて」（１３）です。

原作は、スイス出身のパスカル・メルシエのベストセラー小説『リスボンへの夜行列車』。監督は、「ペレ」（８７）「愛の風景」（９２）「愛と精霊の家」（９３）のビレ・アウグスト。

スイス、ベルンの高校で古典文献学を教える教師のライムント・グレゴリウス（ジェレミー・アイアンズ）。５年前に離婚し、今では孤独で単調な日々を過ごしていました。

ある日、吊り橋から飛び降りようとした女性を助けます。そこに残された１冊の本を手にし、本の著者アマデウ（ジャック・ヒューストン）を求め、無我夢中でリスボンへ旅立つのでした。

共演はメラニー・ロラン、レナ・オリン、当時７２歳のブルーノ・ガンツ、９１歳のクリストファー・リー、６７歳のシャーロット・ランプリン。世界に１００冊しかないその本の内容とは？ぜひ。

巨大火災旋風の恐怖

映画製作で撮影監督と言えば、照明と撮影を担当する、監督に次ぐ重要な人。一般に“カメラ”とか、“キャメラ”とか言います。オープニングのキャスト、スタッフの名前が紹介される時…

名前の後ろに、アメリカでは米国撮影監督協会所属を示す“Ａ．Ｓ．Ｃ．”、英国撮影監督協会所属を示す“Ｂ．Ｓ．Ｃ．”と付いているのを見たことがありますね。ところでエンドロールまで…

見ていると、いろんなスタッフ（仕事）がいるんだなぁ～と思います。ちなみにメインのスタッフは、主役や準主役を担当する“ファーストユニット”と呼ばれ、そうでない場合は…

“セカンドユニット”と呼ばれています。撮影監督にも“セカンドキャメラ”つまり、第２班の撮影監督がいて、当然、監督にも第２班の監督がいます。スティーヴン・クォーレもその１人。

彼はジェームズ・キャメロン監督「タイタニック」（９７）、「アバター」（０９）で、第２班の撮影監督を務めています。知らなかった…。無理ないですよね。しかし、今は監督も務めてます。

クォーレの作品には、ジェームズ・ウォン監督「ファイナル・デスティネーション」（００）から始まった“ファイナル”シリーズ第５作目「ファイナル・デッドブリッジ」（１１）があります。

そして最新作が、「イントゥ・ザ・ストーム」（１４）です。予告編を見て、あまりのディザスターぶりに度肝を抜かれた方も多いはず。例えば「ツイスター」（９６）「アルマゲドン」（９８）…

「デイ・アフター・トゥモロー」（０４）「２０１２」（０９）よりも。アメリカ中西部の町シルバートン。そこへ地球史上最大規模の超巨大竜巻が来襲。町の人々は、なすすべもありません。

住民はシェルターに避難し、竜巻を追って観測するストーム・チェイサーは観測のために竜巻の渦に向かって行きます。本作は、ハンディカメラなどを使用したドキュメンタリータッチの作品。

主演は「ホビット 思いがけない冒険」（１２）や「竜に奪われた王国」（１３）で、ドワーフのトーリン・オーケンシールドを演じたリチャード・アーミティッジ。体感する映画です、はい。

サマンサから、ルーシーに。

１行も書くことができずにいた作家志望の男が開発中の新薬を飲み、すべてが急変するサスペンスドラマ。アラン・グリンの原作をニール・バーガーが監督し、ブラッドリー・クーパーと…

ロバート・デ・ニーロが主演した「リミットレス」（１１）。この作品のテーマは、通常２０％しか使われていない人間の脳を１００％活性化させる薬を飲んだ男の物語。過去の記憶が甦り…

情報は整理され、小説は一晩で書き上がり、睡眠を取らずに生活する日々が続きます。未見でしたら、今日の作品を見る前に予習しません？それが「ＬＵＣＹ ルーシー」（１４）です。

リュック・ベッソンが脚本、監督した本作のコピーが、“人類の脳は、１０％しか機能していない” “１００％覚醒した彼女は、人類を救うのか？滅ぼすのか？”というもの。

おや、１０％と２０％？とにかく、１００％覚醒する恐怖とは？ごく普通の生活を送っていたルーシー（スカーレット・ヨハンソン）は、ある日マフィアの闇取引に巻き込まれてしまいます。

新種のドラッグの入った袋を下腹部に埋めこまれ、運び屋にされてしまうのでした。しかし体内で袋が破れ、ドラッグが溢れ出てしまいます。その結果、ルーシーの脳は突如覚醒します。

驚異的なスピードで言語をマスターし、目に見えない電波をコントロールするなど、次々と人智を超えた能力を発揮。同時に、少しずつ人間性を喪失し、自らを制御できなくなり…

脳が１００％覚醒したら、いったいどうなるのか？何が起こるのか？脳科学者ノーマン博士役で、モーガン・フリーマン共演。それから、韓国の俳優チェ・ミンシクも出てます。

チェ・ミンシクは、現在公開中のスパイク・リー監督、ジョシュ・ブローリン主演「オールド・ボーイ」（１３）のオリジナル版「オールド・ボーイ」（０３）の主演俳優。

マイブログでは韓国映画を取り上げていませんが、リー監督版がすごかったのでぜひ見たい！「ｈｅｒ 世界でひとつの彼女」（１３）もステキだった、ヨハンソン。楽しみにしてます。

アラン・エイクボーンを見ましょ。

アラン・エイクボーンは、１９３９年イギリスのロンドン出身の劇作家。１７歳の時演劇界に入り、舞台監督、音響、照明、小道具係など舞台裏の仕事を経て、劇作家、演出家になりました。

アラン・エイクボーンと言えば、シュチュエーション・コメディがお得意。アメリカのニール・サイモンみたい。作品は５０作以上あるそうで、さらに毎年のように新作を発表しているとか。

日本ではテアトル・エコーや加藤健一事務所などで上演しています。例えば…テアトル・エコーでは、１９８８年１１月に「ふたつの恋」、２００３年１０月に「ドアをあけると…」を上演。

加藤健一事務所では、２００４年７月「コミック・ポテンシャル」、２００５年７月に「ヒーロー」を上演。原作名と邦題は違うと思うので、他にもあるかも。エコーとカトケン事務所は良く見ています。

加藤健一事務所の次回作は、アラン・エイクボーン作「こっちの身にもなってよ！」 “ＩＦ Ｉ ＷＥＲＥ ＹＯＵ” です。前作「請願」（ブライアン・クラーク作／高瀬久男演出）は…

三田和代さんとの２人芝居で見応えがありましたが、テーマは５０年以上連れ添った裕福な老夫婦の物語。なので、「こっちの身にもなってよ！」は久々にカトケンらしい楽しい舞台。

マル・ローデル（加藤健一）は、家具店で支配人の仕事をしています。妻のジル（西山水木）は専業主婦、息子のサム（松村泰一郎）は高校生。ところがマルは、妻に隠れて浮気中。

ジルは気付いているけど何も言えず、サムは成績が振るわずスポーツも苦手。しかも先生に誘われて、シェークスピアの『真夏の世の夢』に出たいと言い出す始末。マルはシェークスピアが大嫌い。

娘のクリッシー（加藤忍）はマルの部下ディーン・スネイス（石橋徹郎）と結婚し、最近赤ちゃんが誕生したばかり。子育てに悩むクリッシーとは反対に、ディーンは能天気な夫。

ある朝、一見平凡な家族にとんでもないことが！果たして、なに～っ？エイクボーンの作品を楽しむには、カトケン事務所が１番！演出は高瀬久男。西山水木さんとの夫婦役も楽しみ。