だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

ドストエフスキーの二重人格

2014-08-30 21:45:53 | 映画
もうすぐ9月。毎年、このくらいの時期なると今年のマイベストワンはなんだろう…と、今まで見た作品や残りの数ヵ月で見るであろう作品を思いやります。08年の「落下の王国」(06)は9月。

12年の「プロメテウス」(12)は8月。13年の「わたしはロランス」(12)も9月に上映。そして今現在、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督「複製された男」(13)が、1番のお気に入り。

ジェイク・ギレンホールが、自分にそっくりな男を見つけ、その真相を探るうちに…という自身のアイデンティティの危機に直面した男の物語。言葉で語るより、見て体験して欲しい。

ううっ、見た後ずっとその気分を引きずっていました。未見の方はぜひ。この“もうひとりの自分”というテーマは、SFはもちろんミステリーやサスペンスドラマにもよくあります。

意外なことに、ロシアの文豪フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキーにも『分身(二重人格)』(1846年)という作品があります。「サブマリン」(10未)の監督で…

アキヴァ・シェイファー監督、ベン・スティラー主演「エイリアン バスターズ」(12未)に出演もしているリチャード・アイオアディが、脚本、監督したのが、「嗤う分身](13)です。

大佐(ジェームズ・フォックス)が君臨する会社で、勤続7年のサイモン・ジェームズ(ジェシー・アイゼンバーグ)。気は優しいが、要領の悪い内気な男でした。同僚にはバカにされ…

上司のパパドプロス(ウォーレス・ショーン)からはひどい扱いを受けていました。サイモンは向かいの部屋に住む、同僚でコピー係のハナ(ミア・ワシコウスカ)が好き。

しかし話しかけることもできず、望遠鏡でのぞく毎日でした。そんなある日、新人のジェームズ・サイモン(アイゼンバーグ2役)が入社して来ます。瓜二つで、性格は正反対の好青年。

サイモンは、要領の良いジェームズのペースに巻き込まれ…。果たして、ジェームズとは?オリジナルは、下級官吏のゴリャートキンとクララのお話。ラスト?そうりゃあ~もう…。
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イーストウッドとフランキー・ヴァリ

2014-08-29 20:56:20 | 映画
長年、クリント・イーストウッドの作品で製作や助監督を務めてきた、ロバート・ロレンツ。初監督を務め、イーストウッドを主役に迎えたのが、「人生の特等席」(12)でした。

イーストウッドは、自身の監督作「グラン・トリノ」(08)を最後に映画出演から引退を表明。曰く『今の作品は若い俳優向けが多いから…』という趣旨のことを語ったとか…。

仕方ないですね。その後、マット・デイモン主演「インビクタス/負けざる者たち」(09)と「ヒア アフター」(10)、レオナルド・ディカプリオ主演「J・エドガー」(11)を監督。

3年ぶりの監督作が公開です。しかもブロードウェイ・ミュージカル作品の映画化なんです!オリジナルは2005年開幕し、06年トニー賞ミュージカル作品賞他4部門受賞。

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、1960年代中期にアメリカで大人気だった“ザ・フォー・シーズンズ”を描いたミュージカル。それが「ジャージー・ボーイズ」(14)です。

犯罪が多発するニュージャージー。その中でも、最も貧しい地区で育ったフランキー・ヴァリ(ジョン・ロイド・ヤング)、ボブ・ゴーディオ(エリック・バーガン)、ニック・マッシ(マイケル・ラマンダ)

トミー・デヴィート(ヴィンセント・ピアッツァ)の4人。ここから抜け出すには、軍隊に入るか…、ギャングになるか…、スターになるか…しかなかったのです。お金もコネもない4人。

しかし、彼らには天性の歌声と完璧なハーモニー、曲作りの才能、そして素晴らしいチームワークがあったのです。やがて彼らは“ザ・フォー・シーズンズ”というバンドを結成。

またたく間に、スターダムにのし上がっていく“ザ・フォー・シーズンズ”。『シェリー』 『君の瞳に恋してる』 『恋のヤセがまん』 『恋のハリキリ・ボーイ』などのヒット曲を生み出します。

しかしグループの宿命…メンバーの友情と不和、栄光と転落。共演はクリストファー・ウォーケン。フランキー・ヴァリを演じるジョン・ロイド・ヤングは、トニー賞ミュージカル主演男優賞。必見。
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主役で輝くまえに…

2014-08-27 22:17:29 | DVD
LaLa-TVで、2012年4月21日(土)と4月28日(土)に前・後編で放送された「スモールアイランド」(09/サイトはUK版)。ご覧になった方もいらっしゃるでしょう。

未見なので、今度発売されるDVDを購入予定。本作は、イギリスBBC製作のTVM。なんと言っても今最高に旬な俳優、ベネディクト・カンバーバッチが出演しているのが話題。

ベネのおかげで、作品がソフト化されます。原作は、ジャマイカ移民の両親を持つアンドレア・レヴィの同名長編小説。数々の賞を受賞したベストセラー。監督は、ジョン・アレクサンダー。

1948年、第2次世界大戦後のロンドンで、クイーニー(ルース・ウィルソン)は下宿屋を経営。夫のバーナード(ベネディクト・カンバーバッチ)は志願兵で、戦地へ赴いたまま行方不明。

下宿人のギルバート(デヴィッド・オイェロウォ)は元英国空軍志願兵のジャマイカ人。ある夜、ジャマイカから妻のホーテンス(ナオミ・ハリス)が、彼の元にやって来ます。

実は、ホーテンスは初恋の相手マイケル(アシュリー・ウォルターズ)とイギリスで暮らすことを夢みていました。ところがクイーニーは、マイケルの子供を妊娠。そして出産が近づいたある日…

バーナードが突然、帰って来ます。妻の妊娠に驚くバーナードでしたが、生まれてきた肌の黒い子供を受け入れ、父親になろうと決意するのでした。しかし、クイーニーが下した決断とは?

もうお分かりでしょうが、物語の主役はルース・ウィルソン演じるクイーニー。そしてデヴィッド・オイェロウォ演じるギルバートと、ナオミ・ハリス演じる妻のホーテンス。

ベネは戦地で病気になり、除隊後1年あまり療養していたという設定。しかも職業が銀行員という真面目なタイプ。仕方ないですね~、09年の作品ですもの。

初主演した「僕が星になるまえに」(10)や、TV「SHERLOCK(シャーロック)」(10)以前の作品。やはり主役で輝くベネですから。そう思って、本作も見ましょうねぇ。
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リチャード・カーティス、監督引退作

2014-08-26 20:59:07 | 映画
少し前に気になる女優ということで、「ウィークエンドはパリで」(13)のリンゼイ・ダンカンをご紹介。もう1人、渋くて大好きなのが「アイ・フランケンシュタイン」(14)のビル・ナイ。

この2人が共演しているだけでもワクワクするのに、脚本、監督がリチャード・カーティスなんです!そう、「ノッティングヒルの恋人」(99)や「ブリジット・ジョーンズの日記」(01)の脚本を書き…

「ラブ・アクチュアリー」(03)や「パイレーツ・ロック」(09)を監督した人!脚本もね。大好き!それが、最新作「アバウト・タイム 愛おしい時間について」(13)です。うふふ。

ところが本作でリチャード・カーティス監督は、監督引退を発表。撮影時、まだ57歳だったのになぜ?これからは、映画やTVの脚本家として活躍します。なので、本作は必見です。

イギリス南西部コーンウォール。ティム(ドーナル・グリーソン)は、父(ビル・ナイ)、母(リンゼイ・ダンカン)、妹(リディア・ウィルソン)、伯父たちと暮らしています。

ティムが21歳の誕生日、父からとんでもない秘密を聞かされます。それは、一族に生まれた男子にはタイムトラベル能力が備わっているというもの。はじめは信じられないティム。

能力の使い方を覚え、恋人を作るためタイムトラベルを繰り返すようになります。実は、ティムは弁護士を目指しロンドンへ移住。そこである女性と出会い、恋に落ちます。

しかしタイムトラベルのせいで、メアリー(レイチェル・マクアダムス)との出会いはなかったことに…!果たして、ティムは彼女の愛を勝ち取ることはできるのでしょうか?

タイムトラベルには付きものの、“タイムパラドックス”。過去で変革した出来事によって未来、つまり現在が変わってしまうこと。この愛の行方は?トム・ホランダー、マーゴット・ロビー共演。
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必勝!全国宴席料理大会

2014-08-25 21:22:13 | 映画
映画のチラシやポスターは、作品によっては何種類か作成されます。台湾映画「祝宴!シェフ」(13)には、なんと7種類あるんです。6種類の料理とすべての料理が並んだ1枚。

青のチラシは、台湾宴席料理『五色の煙』。冷やし中華みたい!緑のチラシは、台湾家庭料理『あなたが欲しい』。レンコンが美味しそう~。ピンクのチラシは、台湾宴席料理『布袋鶏』。

“プータイチィー”と言って、鳥を丸々1羽使うそうです。オレンジのチラシは、台湾家庭料理『焼きビーフン』。ビーフン、大好き。赤のチラシは、台湾宴席料理『菊花貝柱蒸し』。凝ってますね~。

黄色のポスターは、台湾家庭料理の定番『トマトの卵炒め』。この組み合わせは…、うむ。それにしても美味しそう~。こんな映画、ぜひ見たいですよね!監督は、チェン・ユーシュン。

「熱帯魚」(95)「ラブゴーゴー」(97)の後、CM界で活躍し、長編映画作品は16年ぶりだそうです。台湾映画は、アン・リー監督の初期の作品しか知らなくて、未見です。

かつて台湾では、祝い事があると屋外で宴が開かれていました。そこで腕を振るう宴席料理人、“総舗師(ツォンポーサイ)”がいました。中でも“神”と呼ばれた伝説の料理人が…。

蝿氏(クー・イーチェン)を父に持つシャオワン(キミ・シア)は、モデルを夢見て家出。しかし父の死をきっかけに帰宅し、母パフィー(リン・メイシウ)の食堂を手伝うこうとに。

ある日、亡き父の料理が食べたいと老夫婦が訪ねて来ます。そこへ旅する料理ドクター“ルーハイ”(トニー・ヤン)が現われ、手伝ってくれました。父のレシピノートを見たシャオワン。

衰退する宴席料理を復活させようと、全国宴席料理大会への出場を決意します。果たして、結果は?共演は、鬼頭師にキン・ジェウェン、道化師にウー・ニエンチェン。

監督もキャストも全く知らないけど、母を演じるリン・メイシウは、台湾のNo、1コメディアンヌだそう。クライマックスの全国宴席料理大会は、まるで“料理の鉄人”。頑張れ!
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被ってたって、ファスベンダー

2014-08-23 21:38:49 | 映画
マイケル・ファスベンダーは、お好き?好きです。TVM「バンド・オブ・ブラザース」(01)も「300 <スリーハンドレッド>」(07)も見ているんですが、まだ認識してなかったです。

フランソワ・オゾン監督「エンジェル」(07)でしっかり認識。今年3月ようやく公開された、スティーヴ・マックィーン監督「HUNGER/ハンガー」(08)を経て、クエンティン・タランティーノ監督

「イングロリアス・バスターズ」(09)←ここではミヒャエル・ファスベンダー。そして2011年は大活躍。マシュー・ヴォーン監督「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」、

マックィーン監督「SHAME シェイム」、ケイリー・ジョージ・フクナガ監督「ジェーン・エア」、スティーヴン・ソダーバーグ監督「エージェント・マロリー」、デヴィッド・クローネンバーグ監督…

「危険なメソッド」に出演。もうすっかり有名俳優。リドリー・スコット監督「プロメテウス」(12)と「悪の法則」(13)。さらにマックィーン監督「それでも夜は明ける」(13)で、アカデミー賞…

助演男優賞にノミネート。ブライアン・シンガー監督「X-MEN:フューチャー&パスト」(14)に続き出演したのが、レニー・アブラハムソン監督「FRANK フランク」(14)です。

監督はアイルランド、ダブリン出身。ファスベンダーも1977年4月2日ドイツのハイデルベルク出身で、アイルランドで育っています。父がドイツ人、母がアイルランド人。

ミュージシャンを目指すジョン(ドーナル・グリーソン)は、インディー・バンド“ソロンフォルブス”のライヴに、飛び入り参加します。バンドのリーダーはフランク(マイケル・ファスベンダー)。

彼は、巨大な張りぼての被り物をしていたのです。しかしメンバーからの信頼も厚く、破天荒でミステリアスな彼に惹かれるジョン。そしてバンドと共に、アイルランドでのレコーディングへ。

フランクは、1980~90年代にイギリスでカルト的人気を集めた音楽コメディアン、フランク・サイドボトムがモデルだそう。マギー・ギレンホール共演。ファスベンダー、見逃しません!
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ボストン美術館の3大ミレー

2014-08-22 21:12:08 | 展覧会
現在、六本木の国立新美術館で開催中の「オルセー美術館展」。もう行かれましたか?1番の楽しみは、ギュスターヴ・カイユボットの『床に鉋かんなをかける人々』(1875年)。

この作品は以前にも見たことがあって、再会を心から楽しみました。他にもエドゥアール・マネ作『笛を吹く少年』(166年)、エリー・ドローネー作『ローマのペスト』(1869年)

アレクサンドル・カバネル作『ヴィーナスの誕生』(1863年)、クロード・モネ作『かささぎ』(1868~69年)、アルフレッド・シスレー作『洪水のなかの小舟、ポール=マルリー』(1876年)

フレデリック・バジール作『家族の集い』(1868年)、クロード・モネ作『サン=ラザール駅』など、絵画好きならどれもご存じの作品ばかりで感動!その中にバルビゾン派の画家…

ジャン=フランソワ・ミレーの『晩鐘』(1857~59年)があります。美術の教科書に必ず載っていて、誰もが見たことのある作品。この秋は、ぜひ三菱一号館美術館にお出かけしましょう。

ボストン美術館 ミレー展 傑作の数々と画家の真実」が、開催されます。ジャン=フランソワ・ミレーは、1814年10月4日ノルマンディー地方マンシュ県グリュシー出身。

フォンテーヌブローのバルビゾン村に定住し、バルビゾン派の先駆者です。今回の展覧会は、ミレー生誕200周年記念として“ボストン美術館3大ミレー”が一挙来日します。

それは、東京での公開30年ぶりの『種をまく人』(1850年)、『刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)』(1850~53年)、『羊飼いの娘』(1870~73年)の3作品。

他に『馬鈴薯植え』(1861年頃)、『洗濯女』(1855年頃)など25点。またバルビゾン派の画家、カミーユ・コロー、ディアズ、テオドール・ルソーたちの作品も展示されます。

さらにミレーの影響を受けたクロード・モネ作『森のはずれの薪拾い』(1863年頃)など、総点数64点。(ミレーは1875年1月20日バルビゾンで死去)さあ、ミレーを見に行きましょう。
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メタボで、サルサ

2014-08-21 13:09:14 | 映画
サイモン・ペッグと友だちで、彼に誘われてサイモン・ペッグ脚本、エドガー・ライト監督のTVシリーズ「SPACED 俺たちルームシェアリング」(99~01)でデビューしたのが…

ニック・フロストです。そう!あの太目のコメディアン。以来、ペッグとライト監督とは3人で仕事をしています。「ショーン・オブ・ザ・デッド」(04未)「グラインドハウス」(07)

「ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!」(07)「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」(13)などで組んでいます。個人では「キンキーブーツ」(05)「ペネロピ」(06)

「パイレーツ・ロック」(09)「宇宙人ポール」(10/ペッグと共演)「アタック・ザ・ブロック」(11)「スノーホワイト」(12)などに出演。スティーヴン・スピルバーグ監督のアニメ…

「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」(11)では、ペッグと共に声の出演をしています。とにかく仲良し。イギリスのTVドラマや映画には、日本人には馴染みにくい要素もあり。

でも一度その面白さにハマってしまうと、ずっとファンになっちゃうかも。ニック・フロスト最新作は、ニック・フロスト原案、ジェームズ・グリフィス監督「カムバック!」(14)です。

今回はペッグは出てませんが…。かつて妹サム(オリヴィア・コールマン)と、“サンダーキャッツ”というサルサダンサーのチームを組んでいたブルース(ニック・フロスト)。

しかし全国制覇を前にいじめに遭い、選手権へ出場できず、サルサから遠ざかってしまいます。それから25年、ブルースは旋盤設計士として働くメタボ男に激変していました。

ある日、アメリカからジュリア(ラシダ・ジョーンズ)という女性上司がやって来ます。美人のジュリアにひと目惚れのブルースと、同僚でイケメンのドリュー(クリス・オダウド)。

ある日、ジュリアがサルサ愛好家と知ると…!彼女を振り向かせるため、25年ぶりにサルサに挑むブルース、果たして?まるでインド映画のポスターみたい!うふふ。
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タイ映画を見に行こう!

2014-08-20 15:27:03 | 映画
大好きだった香港の人気スター、レスリー・チャン。かつてはレスリー・チョンと表記されていたので、今でも自分にはチョンだけど…。初めて知ったのは、「男たちの挽歌」(86)でした。

ツイ・ハーク製作、ジョン・ウー監督、チョウ・ユンファ主演で、ツイ・ハークもジョン・ウーもユンファもレスリーも「英雄本色」も、すべて気に入ってしまいました。その後出演したのが…

ツイ・ハーク製作、チン・シウトン監督、ジョイ・ウォン共演「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」(87)でした。青年と美しき幽霊の物語。ワイヤーアクション真っ盛りの時。

人間と幽霊の物語は、日本にもアジアにもヨーロッパにもアメリカにもあります。ジャンルもいろいろ。タイの映画と言っても思い浮かばないかも。最近では、カンヌ国際映画祭…

パルム・ドール受賞、アピチャッポン・ウィーラセタクン脚本、監督「ブンミおじさんの森」(10)を思い出しました。未見。そのタイからやって来たのが、「愛しのゴースト」(13)です。

題材になっているのは、タイ国民なら誰もが知っている“メ・ナーク プラカノーン”という有名な怪談話。チャクリー王朝初期のプラカノーンという村で非業の死を遂げた女性ナーク。

戦場の夫への未練ゆえに悪霊となり、災いをもたらしたという伝説。監督は「心霊写真」(04)「ABC・オブ・デス」(12)とホラーがお得意のバンジョン・ピサヤタナクーン。

戦場から奇跡的に帰還したマーク(マリオ・マウラー)は、妻ナーク(タビカ・ホーン)との再会を喜んでいると、村人たちから『ナークは既に死んでいて、ゴーストになっている』と…

不気味な噂を耳にします。愛する妻の死を信じないマークは、仲間たちと『本当に死んでいるのは自分たちではないか…?』という疑いが…。いったい誰がゴーストなのか?

本当は恐ろしい物語なのに、意表を突いたスラップスティック・コメディのエッセンスを加え、タイ歴代NO.1メガヒット作に。もしかしたら、タイ映画の面白さを知らせる作品になるかも!
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個人コレクションの名画たち

2014-08-19 21:10:14 | 展覧会
暑い日が続き、夏バテしてません?冷房の効いた映画館や美術館は、幸せな気分に浸れます。残暑が厳しいこの時期を過ぎれば、大好きな秋!そう“芸術の秋”です。

渋谷の文化村、ザ・ミュージアムで開催される「夢みるフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ」は、ぜひ行ってみたい展覧会です。ところで、“エコール・ド・パリ”って?

“パリ派”と言う意味で、1928年パリのある画廊で開催された“エコール・ド・パリ展”が語源とされています。モンマルトルやモンパルナスに集うボヘミアンな画家たちのこと。

代表的な画家たちには…アメデオ・モディリアーニ(1884~1920)、モーリス・ユトリロ(1883~1955)、モイズ・キスリング(1891~1953)、マルク・シャガール(1887~1985)

そしてレオナール・フジタ(1886~1968)もそうです。つまり日本人にファンの多い画家たちですね。さらに印象派の巨匠たちの作品も含め、16人の画家たちが勢揃い。

第1章:印象派とその周辺の画家たち、第2章:革新的で伝統的な画家たち、第3章:エコール・ド・パリの画家たち。本展の特長は、個人コレクションから厳選された71点が展示。

ポスターの絵は、クロード・モネ作『エトルタ、夕日のアヴァル断崖』(1883年)、『睡蓮のある池』(1919年)、ポール・セザンヌ作『大きな松と赤い大地(ベルヴュ)』(1885年頃)

ピエール=オーギュスト・ルノワール作『ド・ガレア夫人の肖像』(1912年)、『宝石をつけたガブリエル』(1908~10年頃)、ラウル・デュフィ作『エッフェル塔』(1923~24年)

同『ニースのホテルの室内』(1928年)、アメデオ・モディリアーニ作『バラをつけた若い婦人』(1916年)、ピエール・ボナール作『トランプ占いをする女』(1905年頃)

第1次世界大戦前、印象派とエコール・ド・パリのフランス。それぞれの目標に向かって、それぞれの画家たちは競っていたのでは?夢の作品たちを見に行きましょう!
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