だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

鏡はキライ。

2008-11-30 21:19:49 | 映画
鏡をテーマにした映画には、要注意です。映画の後、家に帰るとそこには必ず鏡があります。顔を洗っている時、はみがきの時、お風呂で髪を洗っている時、ふと見上げると…。

ああ~、こわ。最近では「ブロークン」(08)や「1408号室」(07)にも鏡が出てきましたが、お正月映画中、最強の恐怖映画が「ミラーズ」(08)です!監督・脚本は、「P2」(07)で製作・原案・脚本を担当したフランス人のアレクサンドル・アジャ。

実はこれ、リメイク。オリジナルは韓国映画の「Mirror 鏡の中」(03未)。映画ネタ不足のハリウッドは、題材を海外に求めているんですね~。でも構いません、おもしろければ…。

舞台はNY。同僚を誤って射殺してしまい、停職処分となった元刑事のベン・カーソン(キーファー・サザーランド)。1年前のその日からアルコールに溺れ、妻エイミー(ポーラ・パットン)と2人の子供とは、別居状態。今は妹のアンジェラ(エイミー・スマート)のアパートに居候。

そんなベンは、もう一度家族と暮らすためにと、夜警の仕事を手に入れます。そこは5年前に大火災を起こし、廃墟となったメイフラワー・デパート。多くの死者を出したその建物は、保険手続きのため、今だに現場保存されていました。

フロアには、焼け焦げたマネキンが転がり異様な雰囲気。夜になって、ベンが見たものとは…。美しい輝きを放つ巨大な鏡。そしてそれを機に、ベンの身辺で恐ろしい事故や事件が起こり始めるのでした…。

謎を秘めた鏡。その秘密を解明させるべく、ベンは恐怖に立ち向かいます。TV「24」のジャック・バウアー役で、有名なキーファーは1966年12月21日ロンドン生まれ。父はドナルド・サザーランド、母はシャーリー・ダグラス。両親は4歳で離婚し、キーファーは子供の頃から舞台やTVに出演しています。

「スタンド・バイ・ミー」(86)「ロストボーイ」(87)「ヤングガン」(88)「フラットライナーズ」(90)などに出演。「失踪」(93)は、私のお気に入り。じわっ~と怖くなります。

ところでプロデューサーとしても活躍するキーファーですが、「ミラーズ」でも製作総指揮に名を連ねています。監督の前作「ヒルズ・ハブ・アイズ」(06)は未見ですが、本作も多いに怖がらせてくれます!期待。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“嘘”だらけの世界

2008-11-28 22:14:26 | 映画
ラッセル・クロウのファンです。1964年4月7日ニュージーランドのウェリントン生まれ。オーストラリアに移住して、6歳でTVの子役としてスタート。両親が映画関係の仕事をしていたんですね。なるほど。

「ザ・クロッシング」(90未)で映画デビューし、「アンボンで何が裁かれたか」(90)が劇場公開。「クイック&デッド」と「バーチュオシティ」(95)で知られるようになり、「L.A.コンフィデンシャル」(97)が作品のヒットもあって大注目。

「グラディエーター」(00/アカデミー賞主演男優賞受賞)「ビューティフル・マインド」(01)「マスター・アンド・コマンダー」(03)「シンデレラマン」(05)などに出演。最近では「グラディエーター」の監督、リドリー・スコットと組んだ「プロヴァンスの贈りもの」(06)「アメリカン・ギャングスター」(07)があります。

そして4作目のコラボとなる「ワールド・オブ・ライズ」(08)。リドリー・スコット監督とラッセル・クロウ。もう、最高です!4作目が見れるなんて、ファンとして最高の喜びです。

CIA本部のベテラン局員エド・ホフマン(ラッセル・クロウ)は、本部や自宅から部下に電話で指令を下す。部下の意見は、無視。そんなホフマンのいる場所は、平和で安全な所。その部下、工作員ロジャー・フェリス(レオナルド・ディカプリオ)は、現場で命を張って働いています。

2人が狙うのは、地球規模で起きている爆破テロ組織のリーダー、アル・サリーム(アロン・アブトゥブール)。正体不明のその男を捕まえるための“嘘”とは?それはどんな嘘で、誰の嘘なのか?ホフマン?フェリス?

ジャーナリスト、デヴィッド・イグネイシャスの原作『Body of Lies』を、「キングダム・オブ・ヘブン」(05)「ディパーテッド」(06)のウィリアム・モナハンが脚色。ラッセルは、この映画のために体重を29kg増やして挑んでいます。もっとも、「マスター・アンド・コマンダー」のジャック・オーブリー艦長の時もでしたが…。

そう言えば、マイケル・マン監督の「インサイダー」(99)では、アル・パチーノ相手に30代半ばにして老け役に挑戦。体重を増やし、髪を白くしてタバコ業界の汚点を暴いていきます。この映画はお勧め。

今やオスカー俳優として高い評価を受けている、ラッセル・クロウ。34歳になったレオとの共演も楽しみです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

特別な日

2008-11-25 22:33:01 | 特別
毎年、11月25日は感慨深い日です。
2005年の今日、私の大好きだった猫が死んでしまった日。
早いものです。

今日は格別ですが、毎日毎日忘れたことはありません。
つくづく大好きだったなぁ~と思い出します。

この気持ちが、天国のあの子に届いていると信じています。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ピクシー・ダストの秘密

2008-11-25 22:11:34 | 映画
スティーヴン・スピルバーグ監督の「フック」(91)は、今にして思えばすごい映画でした。製作はお馴染みのキャスリーン・ケネディとフランク・マーシャル、&ジェラルド・R・モーレン。作詞:レスリー・ブリッカス、音楽:ジョン・ウィリアムズ。

「遊星からの物体X」(82)「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(85・89・90)「アポロ13」(95)などのディーン・カンディが撮影。特撮は、ILM。原作は「ピーター・パン」(53・アニメ、03・実写)のJ・M・バリー。「ネバーランド」(04)でジョニー・デップが演じた、ジェームズ・マシュー・バリですね。

「フック」の主役は、40歳になったピーターパン(ロビン・ウィリアムズ)。フック船長は、ダスティン・ホフマン。ボブ・ホスキンス、マギー・スミス、フィル・コリンズ、グレン・クローズ、 グウィネス・パルトローと、いったいどんな役だったんだろうと考えてしまう、豪華なキャスト。

もちろん劇場で見ましたが、1番印象に残っているのがティンカー・ベルを演じたジュリア・ロバーツ。特撮でちっちゃくなって、ショートヘアで飛び回っていました。果たして、ディズニー・アニメのティンカー・ベルとイメージが合っていましたか?微妙~。

ティンカー・ベルといえば、ピーターパンの物語に出て来る妖精のこと。ティンカーの愛称は“ティンク”。彼女の魔法の粉を浴び、信じる心があれば空を飛べることは有名。いつもキラキラの粉を撒いてましたね~。

そしていよいよ、彼女の映画がやって来ます。「ティンカー・ベル」(08)!しかも4部作の1作目。後3作あるんだぁ~。監督は、「ポカホンタス II/イングランドへの旅立ち」(98)や「ライオン・キング3 ハクナ・マタタ」(04)など、ディズニーアニメのブラッドリー・レイモンド。

ネバーランドにある妖精の谷“ピクシー・ホロウ”で、新しく生まれた妖精の名前は、ティンカー・ベル。妖精はそれぞれ特別な才能を持っています。ティンカー・ベルが、自分の才能や役目を知るのはこれから。果たして?

妖精はどうやって生まれるのかしら?名前はどうやって決まるの?あのキラキラ(ピクシー・ダスト)は、誰が作っているの?ティンク誕生から55年。やっと公開です。知りたい?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スペイン人、ヴィゴ!

2008-11-22 20:01:46 | 映画
アルトゥーロ・ペレス=レベルテという作家の名前を知らなくても、ジョニー・デップ主演の「ナインスゲート」(99)ならご存知かも。実は私もそう。レベルテ作品の映画化には、ホアキン・コルテス主演の「ジターノ」(00)も。脚本も書いてます。

最新作は、「アラトリステ」(06)。監督・脚本は、ペネロペ・クルス主演「ウェルカム!ヘヴン」(01)のアグスティン・ディアス・ヤネス。ううっ~、いずれも難しい名前だなぁ~。覚えられない…。

「エリザベス:ゴールデン・エイジ」(07)で描かれた、大英帝国軍によるスペイン無敵艦隊の撃破。物語は、その後の17世紀スペインを舞台にしています。壮大な歴史劇ですが、タイトルの主人公アラトリステは架空の人物。

13歳の時から自分の腕だけを頼りに、たった1人で生きてきた剣士ディエゴ・アラトリステ(ヴィゴ・モーテンセン)。数々の戦場を生き延びてきたアラトリステは、戦死した友との誓いを守るため、彼の息子イニゴ・バルボア(ウナクス・ウガルデ)を引き取るためにマドリードへ戻って来ます。

孤高の剣士アラトリステの名は、国中に知れ渡っていました。そんなアラトリステの前に現れたのが、人気女優のマリア(アリアドナ・ヒル)。人妻であるマリアとの逢瀬。しかし、彼には平穏な日々は許されるはずもなく…。

『イギリスから来た異端者ふたりを殺せ』という奇妙な依頼が舞い込みます。その裏には、スペイン国王をも巻き込む宮廷の陰謀があったのでした…。果たして、アラトリステの運命は?

予告編で見るヴィゴは、スペイン語でセリフを語り、孤高の剣士らしくその容姿の颯爽とした様、剣やマント、帽子のさばき方、すべてが精悍でホレボレしてしまいます!「ヒストリー・オブ・バイオレンス」(05)「イースタン・プロミス」(07)と、いずれも渋い演技を見せてくれたヴィゴ!大好き!

1958年10月20日、NYマンハッタン生まれ。父親はデンマーク人、母親はアメリカ人という両親を持ち、高校時代に演技をはじめ、卒業後に演劇学校に入学。デビュー作は、「刑事ジョン・ブック/目撃者」(85)でアーミッシュの男性役。

「柔らかい殻」(90)「インディアン・ランナー」(91)「聖なる狂気」(95)と前記2作が、私のお気に入り。アラゴルンとは違う、ヴィゴを見ましょう!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴミ処理ロボットの冒険

2008-11-21 12:47:24 | 映画
今年最後のディズニー・ピクサー・アニメは、「WALL・E ウォーリー」(08)です。夏前からスポット、予告編、CMなどが流れてて待ちくたびれた感がありますね。全米では6月27日3992館で公開、6250万ドル(約66億円)を記録して初登場1位!

ディズニーとピクサーだもん、怖いものなしです。物語は29世紀の地球。人類は地球を見捨てて、スペース・コロニーで暮らしています。なぜ、そうなってしまったのか?身勝手な人類は、エコなんて関係ないとばかりに、地球をゴミだらけにしてしまったのです。

700年間、ゴミ処理ロボットのウォーリー(WALL・E)は、たった1人でコツコツと働いていました。ウォーリーの仕事は、ゴミを圧縮してその塊を積み上げていくこと。ゴミの中から、人間たちが残したものに興味を示したり、憧れたり…。ウォーリーの夢は、“いつか誰かと手をつなぐこと”。

ある日、ウォーリーの前に巨大な宇宙船が着陸!その宇宙船から見たこともない、ピカピカのロボット“イヴ(EVE)”が現れます。イヴに一目ぼれしたウォーリー。なんとか気付いてもらおうと、アピールする姿の可愛らしさ。

そう!ウォーリーの造形は、なかなかすごいです。顔部分を占める大きな目。四角い身体。キャタピラの足。そして表情豊かな手。長年の孤独な作業をするうちに、起きたシステムエラー。それは“感情”が芽生えたこと。

ウォーリーは、イヴに自分が集めてきた宝物を見せます。そのひとつが、汚れて古びた長靴に入れられた“ヒョロっとした植物”。その時、イヴがフリーズ!イヴには地球の運命を左右する、ある重要な秘密が隠されていたのでした!

果たして、それは何?宇宙船に誘拐されたイヴの運命は?ウォーリーは、イヴを助けることができるのでしょうか?未知の地球と未知の宇宙。そしてウォーリーの想像絶する冒険物語。うう、楽しみ。

製作は、ジョン・ラセターとピーター・ドクター。脚本・監督は、アンドリュー・スタントン。みんな「ファインディング。二モ」や「レミーのおいしいレストラン」などなどに係わっている、スタッフたち。

声の出演は、シガニー・ウィーバー、フレッド・ウィラード、ジェフ・ガーリン。ウォーリーの声は、ベン・バート。今年もピクサー・アニメで年越しです。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クラピッシュとデュリスのパリ

2008-11-20 21:49:04 | 映画
パリ。ノートルダム寺院を舞台にしたアンソニー・クイン、ジーナ・ロロブリジーダ主演「ノートルダムのせむし男」(56)。モンマルトルのキャバレーを舞台にした、ニコール・キッドマン、ユアン・マクレガー主演「ムーラン・ルージュ」(01)。美術館を舞台にした、ソフィー・マルソー主演「ルーヴルの怪人」(01)。

その他パリをタイトルにした映画には、ボブ・ホープ主演「パリの休日」(58)、オードリー・ヘプバーン主演「パリの恋人」(57)や「パリで一緒に」(63)。ジャン=ポール・ベルモンド主演「パリの大泥棒」(66)や「パリは燃えているか」(66)。

ポール・ニューマン主演「パリの旅愁」(61)、フェイ・ダナウェイ主演「パリは霧にぬれて」(71)、アラン・ドロン主演「パリの灯は遠く」(76)、ロマン・デュリス主演「パリの確立」(99)、オムニバス映画の「パリ、ジュテーム」(06)、ああ~限がない。

1961年9月4日、パリ郊外生まれのセドリック・クラピッシュ監督作品は、「パリの確立」の他、「百貨店大百科」(92)「猫が行方不明」「家族の気分」(96)「スパニッシュ・アパートメント」(02)「ロシアン・ドールズ」(05)などがあり、最新作はその名もズバリ!「PARIS」(08)。

ムーラン・ルージュの元ダンサー、ピエール(ロマン・デュリス)は、心臓病で余命わずかと告げられ、助かる道は心臓移植だけ。成功率は40%。ピエールは心臓提供者を待つ日々を送ることに…。弟の告白を受け、同居をはじめる姉のエリーズ(ジュリエット・ビノシュ)。

シングルマザーのエリーズは、3人の子供を持ちソーシャルワーカーとして働いています。弟を心配しつつも子育てと仕事に追われ、忙しい毎日を送るだけ。もう若くはない…と、ロマンスもあきらめています。

そんな姉に、ピエールは“もっと人生を謳歌しなくては…”と言います。アパルトマンのベランダから、通りを行き交う人々を見つめるピエール。ソルボンヌの大学生、大学の歴史学者、建築家、マルシェの八百屋、パン屋の女主人、ファッション業界の女性たち、カルメーンからの不法移民…。

パリに住み、生きているそれぞれの人生をやさしく描いて行きます。監督と主役のロマン・デュリスは、6作目のコラボ。美しくもせつない“パリ”の映画が、誕生しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジョニー・トー組勢ぞろい

2008-11-19 22:19:48 | 映画
香港が中国に返還(1997年7月1日)され、純粋な意味での香港映画ではなくなって、すでに11年。あえて香港映画の監督と呼びたい、ジョニー・トー。香港映画は製作本数がメチャ多いので、日本公開された1作目がチョウ・ユンファ主演の「僕たちは天使じゃない」(88)でした。

香港映画界の人気スター・ユンファとは、「過ぎゆく時の中で」(89)「ゴールデン・ガイ」(90)などで組み、アンディ・ラウとは「天若有情(てんにゃくうじょう)」(80)「戦火の絆」(96)「暗戦 デッドエンド」(99)「フルタイム・キラー」(01)「マッスルモンク」(03)「イエスタデイ、ワンスモア」(04)などで組んでいます。

他にも「レッドクリフ」(08)で諸葛孔明を好演している金城武とは、「ワンダーガールズ東方三侠2」(93未)「パラダイス!」(97)「ザ・ミッション 非情の掟」(99)「ターンレフト ターンライト」(02)などで組んでます。

もっとも狭い香港ですから、映画関係者はどこかで絡んでいるわけ。ジョン・ウー監督の「ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌」(92)で、強い印象を残したアンソニー・ウォンも忘れてはいけません。ホレボレ。「八仙飯店之人肉饅頭」(93未)では、マカオで実際に起きた連続殺人犯を怪演。

「ワンダーガールズ東方三侠1&2」(93未)「風よさらば」(93)「ザ・ミッション 非情の掟」(99)などでトー監督と組み、久々に「エグザイル 絆」(06)でも主役を演じています。

返還(1999年12月20日)間近のマカオ。かつて仲間だった5人の男たち。組織のボス・フェイを狙撃して逃亡していたウー(ニック・チョン)。フェイ(サイモン・ヤム)から、ウー殺害を命じられたブレイズ(アンソニー・ウォン)とファット(ラム・シュ)。そしてウーを守るためにやって来た、タイ(フランシス・ン)とキャット(ロイ・チョン)。

懐かしいはずの再会は、いきなり銃撃戦に!5人の男たちの“絆”が、試される時がやって来たのでした。香港映画お得意の華麗なる銃撃戦は、まるでバレエのよう~。なおこの作品、早くもハリウッド・リメイクが決定!やっぱり。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クラトゥ、再来!

2008-11-18 21:16:22 | 映画
原題“THE DAY THE EARTH STOOD STILL” 「地球の静止する日」(51)を初めて見た時、その内容に恐怖したことを覚えています。リアルタイムではありませんが、名画座だったか全線座だったか、それともTVだったか…。

「ウエスト・サイド物語」(61)「サウンド・オブ・ミュージック」(64)のロバート・ワイズ監督作品で、主役のマイケル・レニーは「失われた世界」(60)や「コマンド戦略」(67)などに出演。彼が演じた“クラトゥ”は、それまでの異星人のイメージを一変させた特筆すべきキャラクターでした。

この作品は、地球の未来と引き換えに核兵器の放棄を要求する異星人と部下のロボット、ゴートの登場、そしてワシントンに突如現れた巨大な宇宙船の造形が、ショッキングでした。忘れられません。

50年代、60年代のこうした映画やTV映画、TV番組のおかげでSF世界の面白さを堪能しました。はい。SFX(特殊撮影)やVFX(視覚効果)、CGI(コンピュータグラフィックス)の発達した現在からは、稚拙なそれもとっても味のあるもの。未見の方には、お勧め。

で、この作品がリメイクされました。「地球が静止する日」(08)となっても、原題は同じ。監督は、「エミリー・ローズ」(05)のスコット・デリクソン。クラトゥ役は「イルマーレ」(06)以来、久々のキアヌ・リーヴス。1964年生まれのキアヌも、もう44歳。美しい…。

宇宙から突然、巨大な球体が世界中に出現。そのひとつがNYを目指していることがわかり、政府は軍を出動し危機対策チームを編成。そのメンバーに選ばれたのが、生物学者のヘレン・ベンソン博士(ジェニファー・コネリー)でした。

メンバーがセントラル・パークに到着した時、上空に例の球体が静止。そして姿を現したのが、人間の形をしたクラトゥ(キアヌ)と名乗る謎の人物。外見は人間でも、彼は異星人。いったい何者のか?なぜ地球にやって来たのか?その目的とは?

オリジナルを知っている人も、まったく初めての人も、もちろんSFファンも、キアヌのファンも、お正月映画の本命はこれ。その他のキャストも注目です。ヘレンの息子ジェイコブをウィル・スミスの息子、ジェイデン・クリストファー・サイア・スミスが、国防長官をキャシー・ベイツが演じます。

驚異のVFXにも、大注目です。見ましょう!
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

54年ぶりの公開

2008-11-16 21:18:02 | 映画
ジョン・ハートは、私の好きな個性派俳優の1人。1940年1月22日イギリスのダービシャー・チェスターフィールドで、聖職者の家に生まれました。「わが命つきるとも」(66)でデビューし、ヘイリー・ミルズと共演した「二人だけの白い雪」(72)を経て、アラン・パーカー監督の「ミッドナイト・エクスプレス」(78)へ。

この映画で、アカデミー賞の助演男優賞にノミネート。そして「エイリアン」(79)「エレファント・マン」(80)「天国の門」(81)「バイオレント・サタデー」(83)「チャンピオンズ」(84)と続きます。監督は、リドリー・スコット、デヴィッド・リンチ、マイケル・チミノ、サム・ペキンパー、ジョン・アーヴィンたち。

やせ気味で神経質そうな顔をしたハートですが、その演技力は多くの監督に認められています。(意外な作品「パートナーズ」(82未)は、お気に入り)そのハート主演の作品「1984」(84)。リチャード・バートンの遺作でもあり、何よりその作品の暗いこと!

それもそのはず、原作はイギリス人のジョージ・オーウェル(1903~50)。“ユートピア”の反対語“ディストピア”を示す、全体主義の社会をテーマにした『1984』は、国家による情報操作のもと、恋愛も禁止の個人の自由なんてない、監視社会の恐怖を描いていました。

『1984』は、オーウェル1949年の作品。その前、1945年に書かれた『動物農場』も同様の恐怖政治を描いています。舞台はたくさんの動物を飼っている、ある農場。持主の男は飲んだくれで、残忍で無能な人間。

虐げられてきた動物たちは、有能な豚ナポレオンをリーダーにして革命を起こします。“すべての動物は平等である”をスローガンに、人間たちを追い出し理想の動物農場を築こうとします。しかし、幸せな日々は長くは続きませんでした。

主役のナポレオンは、旧ソ連のスターリンがモデル。他にもトロツキーがモデルのスノーボールや、レーニンがモデルのメージャー爺さんなど、擬人化された動物たち。どう見ても反共産主義の映画のようですが、オーウェルの意図は、権力を握ったがために独裁者となってしまう人間性…。

1954年イギリスでアニメ化された「動物農場」が、三鷹の森ジブリ美術館の配給により日本初公開されます。監督・製作・脚本は、ジョン・ハラスとジョイ・バチェラー。オーウェルの世界を知るチャンスです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする