だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

マン・レイの写真

2010-07-31 21:54:59 | 展覧会
大好きな美術のTV番組に、NHK教育の「日曜美術館」とテレビ東京の「美の巨人たち」があります。「日曜美術館」は、日曜日の朝9時から放送で、夜8時から1週遅れの再放送があります。私は、夜の方を見ています。

一方「美の巨人たち」は再放送がないので、番組内容を確認して見逃さないようにしています。ところで7月17日の「マン・レイ 写真“黒と白”」をご覧になりましたか?マン・レイの名前は、以前から聞いていました。

でもその実態は、知らないのと同じ。六本木の国立新美術館で開催中の「マン・レイ 知られざる創作の秘密」は、9月13日までなので夏休みにお出かけしてみませんか?マン・レイとは、いったいどんな人物なんでしょう?

「美の巨人たち」で紹介されたのは、1926年にマン・レイによって撮影された1枚の写真、『黒と白』。机の上に顔を横たえた女性の手は黒い仮面に添えられています。その女性の目は閉じられ、透明かと思うくらいの美しさ。

この写真も、展覧会に展示されています。さて改めてマン・レイとは?本名をエマニュエル・ラドニツキーと言い、1890年フィラデルフィア出身。父はユダヤ系ウクライナ人、母はユダヤ系ベラルーシ人。1897年NYへ越して来ます。

1915年フランスの詩人アドン・ラクロアと結婚し、マン・レイと名乗ります。この頃、NYダダと呼ばれる運動を進めるようになるのです。ダダ、またはダダイスムとは、1910年代半ばに起こった芸術思想・芸術運動のことだそうです。

1921年7月パリに渡り、モンパルナスで写真にのめり込みます。この時、パリは“エコール・ド・パリ“の時代。マン・レイは、歌手でモデルのキキと知り合い、恋に落ちます。冒頭の『黒と白』のモデルですね。

1925年第1回シュルレアリスム展に参加。マックス・エルンスト、パウル・クレー、アンドレ・マッソン、ジョアン・ミロ、パブロ・ピカソらと交流。1929年にはキキと別れてしまいますが、その後もサルバドール・ダリとも交流。

1949年には戦火を避けて、アメリカ・ロスアンゼルスに移ります。エヴァ・ガードナーら、ハリウッドスターの写真を撮ります。1976年パリで亡くなったマン・レイ。今回の展覧会では、写真だけではないマン・レイの創作を紹介。

活動の時期と拠点となる地域で分けれた展示構成。“マン・レイってどんな人?”を解決しましょう。
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中国のリトル・ダンサー

2010-07-30 22:23:36 | 映画
逆境をものともせず、自分の夢に向かって努力し成功するお話。映画ではよくあるストーリーですが、見る方はハラハラドキドキワクワクします。コメディでもシリアスでも、感動して、涙して、最後はにっこり!

そんな映画は多数ありますが、スティーヴン・ダルドリー監督のデビュー作「リトル・ダンサー」(00)を覚えています?イングランド出身の監督は、その後「めぐりあう時間たち」(02)「愛を読むひと」(08)を発表。

「リトル・ダンサー」は、イギリス北部の炭坑の町に住む少年ビリー(ジェイミー・ベル)が父の勧めるボクシングより、偶然参加したバレエ教室でのレッスンを通し、バレエに目覚めるお話。時代は1984年。

周囲の目を気にせず、ただ踊りたい…という想いが、ラストのバレエシーンにつながります。成長したビリーの晴れ姿を世界的バレエダンサー、アダム・クーパーが演じました。ジェイミー自身も6歳からダンスを習っていたそうな。

今度は、中国から小さなダンサーがやって来ます。と言っても監督はオーストリア・シドニー出身のブルース・ベレスフォード。ギアさまの「キング・ダビデ/愛と闘いの伝説」(85)や「ドライビング Miss デイジー」(89)「ダブル・ジョパディー」(99)も。

小さな村の小さなダンサー」(09)は、リー・ツンシン原作『毛沢東のバレエダンサー』を映画化。リー・ツンシン本人がアメリカに亡命し、自由な世界で踊り続ける実話です。リー(少年時代:ホアン・ウェンピン)は、1961年山東省の小さな村出身。

家は貧しいが、愛情深い母(ジョアン・チェン)に育てられます。11歳の時、毛夫人の江青の施策でバレエの英才を探すためやって来た視察団に認められ北京へ。突然母との別れ、舞踏学校へ入るリー。

先生に恵まれ、しかもアメリカから来たバレエ団の招きで、バレエ研修に参加することになるのでした。はじめての外国、リーはヒューストンのバレエ団主任ベン(ブルース・グリーンウッド)の家で暮らすことになります。

やがてダンサー仲間のエリザベス(アマンダ・シュル)と恋に落ち、亡命を決意。果たして、リーの運命は?他に青年時代のリーをグオ・チャンウ、成人したリーをツァオ・チー、弁護士のフォスターにカイル・マクラクラン

ウッドロウ判事をジャック・トンプソンが共演。ツァオ・チーは、英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団のプリンシパル!絶対、見ます。
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ロシアのシャガール

2010-07-28 22:02:45 | 展覧会
昨日に続いて、始まってしまった展覧会をもうひとつ。上野の東京藝術大学大学美術館で開催の「シャガール展 ロシア・アヴァンギャルドとの出会い」です。日本人に人気のある画家、シャガールの本名はマルク・シャガール。

1887年7月7日。旧ロシア帝国ヴィテブスク(現ベラルーシ共和国)出身。1907年サンクトペテルブルクの美術学校で学びます。1910年パリに行き、5年間滞在し帰国。同郷人のベラ・ローゼンフェルトと結婚し、やがてパリに戻ります。

1941年、第2次世界大戦でのユダヤ人迫害の逃れアメリカに亡命。ベラはここで病死。1947年パリに帰って来たシャガールはフランス国籍を取得し、1952年ユダヤ人女性ヴァランティーヌ・ブロツキーと再婚。当時の彼は60歳代。

1985年3月28日没。フランスの画家として知られていますが、実はロシア出身。シャガールは、1910年代から30年代にかけて(ロシア帝国からソビエト連邦へ移行の時期)起きた芸術運動“ロシア・アヴァンギャルド”と深い関わりが…。

ところで、ロシア出身の画家をどのくらいご存知ですか?ワシリー・カンディンスキーは、1866年モスクワ出身、1944年没。代表作には、抽象絵画の『モスクワ1』(1916)。イワン・クラムスコイは、1837年ロシア出身、1887年没。

代表作には、トレチャコフ美術館蔵の馬車の上からじっと見つめる『見知らぬ女』(1883)や、荒野で瞑想するキリストを描いた『曠野のイイスス・ハリストス』(1872)。イヴァン・シーシキンは、1832年ロシア出身。緻密な風景画が得意。

1898年没。イリヤ・レーピンは1844年ロシア出身で、移動派を代表する画家。『ヴォルガの舟曳き』や『イワン雷帝と皇子イワン』など多数。ところで本展では、シャガールの人生とロシア美術史を見極めます。

ジョルジュ・ポンピドー国立芸術文化センターが収蔵するシャガールの代表作、約70点が来日します。また、ナターリヤ・ゴンチャローワとミハイル・ラリオーノフ、カジミール・マレーヴィチ、ワシリー・カンディンスキーらの作品も。

1番のみどころは、シャガールによる歌劇『魔笛』の舞台美術シリーズ約50点が展示されること。シャガールのすべてが見れそうですね。
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イルカだって、クジラだって

2010-07-27 23:02:30 | 展覧会
ああ~、始まってしまった!だから夏休みは嫌いなんです。学生なら休みがいっぱいある夏休みは、心待ちしているもの。大人になってからでも、会社の夏休みで有給が使えるなら、これほどうれしいものはないはず。でも…

時間でいくらの貧しい者には、夏休みはただ暑いだけでどこに行くわけじゃなし、なくったって平気。しかし、どこも混んでいるからますます夏休みは嫌い。悪循環。冒頭から愚痴ってしまいましたが、これ、見たいんです。

それが、上野の国立科学博物館で開催中の「大哺乳類展 ~海のなかまたち」です。この展覧会は、3月13日~6月13日まで“陸のなかまたち”が公開されていました。ご覧になりましたか?私は見逃してしまいました。

国立科学博物館は、子供はもちろん意外と大人のファンも多いんです。私の友人のあの人も、あの人も、あの人も結構お出かけしています。“陸のなかまたち”を見た人もいます。現在、博物館は旧本館を“日本館”と呼んでいます。

正面入り口を入り、3階建ての展示室には日本をテーマに多くの興味深い展示物が。2階にはハチ公の剥製、南極観測隊に同行した樺太犬のジロの剥製があります。ちなみにタロの剥製は北海道大学植物園にあるそうです。ご存知?

新館だった建物は“地球館”となり、地球の誕生から絶滅した動物の記録。そして科学や技術の進歩の紹介。そして大好きな恐竜の化石から、未知の宇宙まで。とにかく楽しい!そして今回の展示は、世界の海に棲む哺乳類の紹介。

海棲哺乳類には、地球で1番巨大な生物シロナガスクジラ、ザトウクジラなどのヒゲクジラの仲間。マッコウクジラ、スナメリ、シャチなどのハクジラの仲間。他にもバンドウイルカ、ジュゴン、ミナミゾウアザラシなどの約70種。

ホッキョクグマやヒョウアザラシも。展示される150点の標本を見て、その進化と生態の謎に迫るというわけです。たとえば、クジラとイルカの違いは?アザラシとアシカとオットセイって、どう違うの?…とか。

2010年は“国際生物多様性年”なんだそうです。むずかしいことはわからなくても、同じ地球に住む哺乳類の正体!見極めましょう、はい。
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エドガー・アラン・ポーの悪夢

2010-07-26 21:53:47 | 映画
かなり昔から映画を見てるけど、そこはそれ、子供頃には劇場で見れない作品もありました。今だったら絶対見逃さない!でもその後、東急名画座(1956~86年に渋谷東急2と改名、03年閉館)や渋谷全線座(1956~77)で見てたりして…。

TV放映で見たことも。NHKや教育TVでもかつて良く映画を放映してました。TVの映画劇場は欠かさず見ていたあの頃。淀川長治さん(1909~98)のTV朝日『土曜洋画劇場』→『日曜洋画劇場』

荻昌弘さん(1925~88)のTBS『月曜ロードショー』、水野晴郎さん(1931~08)の日本TV『水曜ロードショー』→『金曜ロードショー』、木村奈保子さん(1955~)の『木曜洋画劇場』。現在も続いているのもあり。

映画もいくつの時に見るかで、印象もさぞかし違うでしょう。40年ぶりのデジタル・リマスター版として公開されるのが、「世にも怪奇な物語」(67)です。日本で初公開されたのは1969年。当時、豪華な監督・主演で大いに話題に。

この作品はオムニバス映画。オムニバスとは、独立した短編を集めてひとつの作品としたもの。映画では良く使われる手法ですね。3人の監督が作り出した作品は、ボストン出身のエドガー・アラン・ポー(1809~49)の原作。

第1話「黒馬の哭く館」…ロジェ・ヴァディム監督、ジェーン・フォンダ、ピーター・フォンダ主演。 第2話「影を殺した男」…ルイ・マル監督、アラン・ドロン、ブリジット・バルドー主演。第3話「悪魔の首飾り」…フェデリコ・フェリーニ監督、テレンス・スタンプ主演。

第1話のジェーン・フォンダは、当時ヴァディム監督夫人。黒馬に乗り移った男の魂によって死へと誘われる令嬢役。第2話は、ウィリアム・ウィルソンという同姓同名の存在に脅かされるの男(ドロン)の末路。

第3話は、飲酒によって人生を転落しつつある俳優(スタンプ)の物語。彼の前に現れる少女の幻影が恐怖を誘います。ジェーンは「裸足で散歩」「バーバレラ」(67)の頃で、共演のピーターは弟。

ドロンは「冒険者たち」「サムライ」(67)の頃。美しい…。BBは「セシルの歓び」(67)の頃。ヴァディム監督とは、52年結婚、57年離婚。スタンプは「遥か群衆を離れて」(67)の頃。強烈な印象だった「コレクター」(65)の後。

いずれも今なら、どう感じるかしらん?
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マエストロと映画

2010-07-25 21:40:24 | 映画
クラッシック音楽は、お好き?コンサートにお出かけの大ファンもいらっしゃれば、私のように映画などで知るファンも…。そうはいっても、クラシック音楽は素晴らしいと思うし、詳しく知っていたらもっと楽しいだろうと思います。

クラシック、オペラ、実は大好きな私。ところでオーケストラの指揮者を、“マエストロ”と呼びますね。訳すと“巨匠”。オーストリア・ザルツブルク出身のヘルベルト・フォン・カラヤン(1908~89)。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のマエストロです。

ニューヨーク・フィルハーモニックのマエストロで、映画「ウエスト・サイド物語」(61)で有名なレナード・バーンスタイン(1918~90)。NY出身で映画「ジョーズ」(75)、「スター・ウォーズ」「未知との遭遇」(77)「スーパーマン」(78)

「レイダース/失われたアーク」(81)「ジュラシック・パーク」(83)「ハリー・ポッターと賢者の石」(01)などのシリーズも多く手掛ける、ジョン・ウィリアムズ(1932~)。イスラエルのテル・アヴィヴ出身のイツァーク・パールマン(1945~)。

ヴァイオリニストでもありますね。ほんの一部ですが、まだまだたくさん!そして現代、クラシック音楽界で“マエストロ”と呼ばれる指揮者たちが、指揮する世界的オーケストラの名演奏を映画にしたのが、「マエストロ・シックス」(10)です。

松竹の“シネマ歌舞伎”や“METライブビューイング”のような、“cine響kyo”と呼ばれる本作。登場する6人のマエストロは…①ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のサイモン・ラトル ②ルツェルン祝祭管弦楽団のクラウディオ・アバド

③ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のリッカルド・ムーティ ④ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のダニエル・バレンボイム ⑤ニューヨーク・フィルハーモニックのロリン・マゼール ⑥/シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラのグスターボ・ドゥダメル

恥ずかしながら、ダニエル・バレンボイムは聞いたことがある…。クラシックファンの皆さまに叱られそう~。しかし演奏される楽曲も、ラフマニノフの“ピアノ協奏曲第2番ハ短調”、チャイコフスキーの“くるみ割り人形”、ヴェルディの歌劇『運命の力」』序曲

ワーグナーの歌劇『ローエングリン』第3幕への前奏曲、ドヴォルザークの交響曲第9番ホ短調≪新世界より≫、ラヴェルの『ダフニスとクロエ』第2組曲、レナード・バーンスタインのマンボ…他、すごいでしょ?
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デューンに溺れて

2010-07-24 21:11:27 | 私のお気に入り
アメリカを代表するSF作家フランク・ハーバート(1920~1986)原作『デューン』シリーズ。邦訳は、『デューン/砂の惑星1~4』(65)『砂漠の救世主』(69)『砂丘の子供たち1~3』(76)『砂漠の神皇帝1~3』(81)

『砂漠の異端者1~3』(84)『砂丘の大聖堂1~3』(85)と、長~編。かつて4作目まで読んだ私ですが、えらいことでした。しかし!デヴィッド・リンチ監督が、「イレイザーヘッド」(76)「エレファント・マン」(80)に続いて映画化。

「エレファント・マン」の映像美に惚れ込んで、リンチファンになった私は大期待。映画「砂の惑星」(84)は、監督・脚本をリンチ、製作総指揮をディノ・デ・ラウレンティス、製作をラファエラ・デ・ラウレンティスが担当。

音楽を「ラブリーボーン」(09)のブライアン・イーノと、イギリスのバンドTOTOが担当。この作品は、まず原作、そして監督、さらに豪華なキャストが話題になりました。ご覧になった方は、覚えているかと思いますが失敗作との評価も。

大長~編の原作をうまくまとめ、リンチらしい暗~い作風で大いに楽しんだ私。遥かな未来、人類は皇帝、恒星間輸送を独占する宇宙協会、惑星領土を持つ大公家連合の3つの勢力に分かれていました。舞台は、砂漠の惑星アラキス。

皇帝シャッダム4世(ホセ・フェラー)は、従弟の公爵レト・アトレイデス(ユルゲン・プロホノフ)にデューン(砂丘)と呼ばれる惑星アラキスを与えます。ここは不老不死の薬物メランジの産出地。その富は計り知れないのです。

しかし、皇帝はアトレイデス家の仇敵ハルコネン家と結託。レトの失脚を企むのでした。豪華なキャストは、レトの息子ポールにこれがデビューのカイル・マクラクラン。母ジェシカは、フランチェスカ・アニス。公爵家側にリチャード・ジョーダン、ディーン・ストックウェル

パトリック・スチュワート、フレディ・ジョーンズ、リンダ・ハント。ハルコネン男爵にケネス・マクミラン、男爵側にスティング、ポール・L・スミス、ブラッド・ドゥーリフ、ジャック・ナンス。他にもマックス・フォン・シドー、ヴァージニア・マドセン

ショーン・ヤング、シアン・フィリップス、エヴェレット・マッギル、シルヴァーナ・マンガーノ…。もう~わくわく。この後、カイルは「ブルーベルベット」(86)「ヒドゥン」(87)TVシリーズ「ツイン・ピークス」(89、90~91)と続きます。

LDを持っていますが、今回DVD発売で再購入。ナレーションと未使用シーンを追加したバージョン「デューン/スーパープレミアム 砂の惑星・特別篇」のDVD化をよろしく!
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“DOUBLE FEATURE”を覚えたミュージカル

2010-07-21 23:15:56 | DVD
1975年の「ロッキー・ホラー・ショー」は、私のお気に入り。そもそもこの作品は、リチャード・オブライエンが書いたミュージカル舞台が原作。リチャード・オブライエンは、アル・パチーノ主演の「レボリューション・めぐり逢い」(85)

ドリュー・バリモア主演の「エバー・アフター」(98)、ルーファス・シーウェル主演の「ダークシティ」(98)、ジェレミー・アイアンズ主演の「ダンジョン&ドラゴン」(00)などに出ている俳優です。「ロッキー・ホラー・ショー」にも、リフ・ラフ役で出演。

ちなみにミュージカル舞台としては、1973年6月ロンドンの収容人数わずか63人のシアター・アップスという、小劇場でオープン。徐々に大きな劇場に移りながら、5年間上演されました。ロングランですね。

ブロードウェイでは、1975年3月にオープン。ロンドンほどの大ヒットには至らなかったことは意外。日本では1986年6月シアターアプルで初上演。これ、見ています。演出は竹邑類、フランクン・フルター博士:藤木孝、ブラッド:桑名正博

ジャネット:夏木マリ、リフ・ラフ:今村ねずみ、マジェンタ:島田歌穂、コロンビア:北村岳子、ロッキー:押切英樹、エディ&スコット博士:中丸新将、ナレーター:仲恭司…という配役。藤木孝さんにゾッコンになったのは、言うまでもありません。

映画版「ロッキー・ホラー・ショー」の監督は、これが初のジム・シャーマン。脚本は、リチャード・オブライエンとジム・シャーマン。物語は、婚約したばかりの若い2人が激しい雷雨を逃れるために、駆け込んだ古城でのお話。

ブラッド・メイジャース(バリー・ボストウィック)とジャネット・ワイズ(スーザン・サランドン)を出迎えたのは、せむしの不気味な執事リフ・ラフ(リチャード・オブライエン)。やがて登場するのはフランクン・フルター博士(ティム・カリー)。

そこでは多彩なゲストを招き、ダンス・パーティの真最中!リフ・ラフの妹のマジェンタ(パトリシア・クイン)、そして男装の娘コロムビア(リトル・ネル)まで登場。そして人造人間ロッキー・ホラー(ピーター・ハインウッド)のご披露!

博士の失敗作エディ(ミート・ローフ)、ドラマの狂言廻しで犯罪学者スコット博士(チャールズ・グレイ)も忘れずに。果たして彼らの正体は?うふふ。博士はトランスセクシャル星から来た変態宇宙人だった!のです。

ボンテージ・ファッションに網タイツ、ガーターベルト、真っ赤な口紅にたっぷりのアイラインと付けまつげ。もう~、強烈!大好き。DVDもいいけど、舞台もまた見た~い!
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若返りたい!

2010-07-19 20:56:39 | DVD
もう1本、スティーヴン・キングのTVMを。「ゴールデン・イヤーズ」(91)はキングの原作をTVM化したのではなく、TVM用にキングが書き下ろした作品。これは大きな違いです。キングは、原作、脚本、製作総指揮を担当。

監督は、TV「CSI: 科学捜査班」(00~)も担当しているケネス・フィンク他、アレン・クルーター、マイケル・ゴーニック、スティーヴン・トルキンの4人。政府の依頼で極秘の研究を行っている“ファルコプレインズ社”。

ここで掃除夫として働く老人ハーラン・ウィリアムズ(キース・ザラバッカ)は、ある日、実験の事故に巻き込まれてしまいます。ハーランは、得体の知れない光り輝く緑色の粉を大量に浴びてしまうのです。入院したハーランを心配する妻のジーナ。

トッドハンター博士が指揮を取るその研究は何なのか?施設で何が行われていたのか?完全なトップ・シークレットでした。事故で死んだ科学者の遺体は、政府直属の秘密組織“ショップ”によって運び出されてしまいます。

ことの重大さを知ったハーランとジーナ。かつて“ショップ”の一員だったテリー(フェリシティ・ハフマン)は追っ手が凄腕の殺し屋ジュード・アンドリュースだと知り、旧友でもあるクルーズ将軍(エド・ローター)の協力の元、老夫婦を助けることに。

しかし、単なる逃亡劇としての物語でななく、緑色の粉を浴びたハーランが日々若返って行くさま。SF、ミステリー、アクションなどの要素をふんだんに盛り込んだ欲張りな物語に仕上がっています。

タイトルの“ゴールデン・イヤーズ”とは、最良の年、価値ある年、そんな意味。しかしここでは、時間を遡る実験(ゴールデンシーズン)のこと。まさか、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(08)じゃあるまいし。

あはは、あれは誕生からのお話。この「ゴールデン・イヤーズ」は、238分のTVMでTVで見ました。劇場公開はされていません。あっ、映画好きのキング本人はもちろんカメオ出演。どこに出ているかは、自分の目で確認して楽しみましょう。

キングのDVDは、結構持っているのですが本作はまだ。有名スターやTVスターは出ていませんので、またレンタルして見ようかなと思っています。しかし、キング作品は結構面白いので、未見の方はぜひどうぞ。
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“それ”は、30年に1度帰って来ます。

2010-07-18 22:36:14 | DVD
久しぶりにスティーヴン・キングの映画を。楽しいはずのピエロの姿が、とてつもなく怖~いポスター。DVDのジャケットになっても怖い!そう言えば、スティーヴン・ソンドハイムの1976年の名曲「悲しみのクラウン」は切ないですよね~。

映画「IT/イット」(90・TVM)は、私のお気に入り。「ジョン・カーペンターの要塞警察」(76未)で美術監督デビューしたトミー・リー・ウォレスの監督作品。他にもTV「マックス・ヘッドルーム」(85)や「アロハ・サマー」(88)も。

「ハロウィン」(78)の編集、「ハロウィンⅢ」(82未)の監督・脚本、「悪魔の棲む家PART2」(82未)の脚本、TV「新トワイライト・ゾーン」(86)の監督、「フライトナイト2/バンパイヤの逆襲」(88)の監督・脚本と、やっぱりホラー系。

「IT」は、キングの原作(86年発表)をウォレスが脚本・監督した作品。1990年、メイン州のデリー。平和なこの町で子供だけを狙った連続殺人事件が発生します。事件現場に現れる、風船と子供が大好きなピエロ。

マイク、ビル(ジョナサン・ブランディス)、リッチー(セス・グリーン)、べヴ、スタン、エディの6人の仲間は、あることをきっかけでそのピエロ、ペニー・ワイズ(ティム・カリー)が犯人だと確信するのでした。

6人は、なにかあったら再び集まることを約束していました。それから30年。それぞれの道を歩む大人になっていた彼らは、あの時と同じように起こった事件を知って、30年ぶりに町に帰って来ます。そしてスタンの自殺を知るのです。

子供時代と大人になってからの物語を前編、後編に分けた188分の作品。大人になったマイクをティム・リード、ビルをリチャード・トーマス、ベヴをアネット・オトゥール、スタンをリチャード・メイサー、ベンを ジョン・リッター

エディーをデニス・クリストファー、リッチーをハリー・アンダーソン。他にもオリヴィア・ハッセーやマイケル・コールが共演。この作品のラストには、賛否両論あると思いますが、名作『スタンド・バイ・ミー』のような青春物でもあるのです。

ところでペニー・ワイズ役のティム・カリー、1946年4月19日イギリス生まれ。なんといっても、デビュー作「ロッキー・ホラー・ショー」(75)のフランクン・フルター博士役が強烈!大好き!ティム・カリーと言えば、この役。

「IT」にするか、「ロッキー・ホラー・ショー」にするか、コレクションから出して見ましょ。
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