カーネギーホールで会いましょう！

フランスのカトリーヌ・フロは、大好きな女優の１人。彼女が主演したグザヴィエ・ジャノリ監督「偉大なるマルグリット」（１５）は、ヒロインが実在の女性を…

モデルにしていると聞いてびっくり。１９２０年のフランスに置き換えてはいますが…。本当はアメリカ人でした。その女性とは、フローレンス・フォスター・ジェンキンス。

１８６８年７月１９日ペンシルバニア州ウィルクスバリ出身、１９４４年１１月２６日ＮＹで７６歳で亡くなるまで、ソプラノ歌手だったのです。ただし、“音痴の歌姫”として。

スティーヴン・フリアーズ監督「マダム・フローレンス！夢見るふたり」（１６）は、まさにオリジナルの物語です。ニューヨーク、社交界華やかなりし頃。

フローレンス・フォスター・ジェンキンス（メリル・ストリープ）は、ソプラノ歌手になることを夢見ていましたが、彼女には致命的な欠陥があったのです。

それは彼女が音痴だということ。しかも自身は全く気付いていないのです。夫のシンクレア・ベイフィールド（ヒュー・グラント）は、ちょっとお人好しのピアニスト…

コズメ・マクムーン（サイモン・ヘルバーグ）という伴奏者を見つけ、マスコミを買収し、信奉者だけを集めた小さなリサイタルを開催したりと…

愛する妻のために、病を抱えながらも奔走していました。ところがある日、フローレンスはカーネギーホールで歌う！と言い出すのでした。

果たして？１９４４年１０月２５日、音楽の殿堂カーネギーホールの幕が上がります。ミュージカルやミュージシャン役をこなす、メリル・ストリープ。

音痴の役もうまいんでしょうねぇ～。それと１１歳年下のヒュー・グラントの、もしかして初めての老け役に期待しています。絶対見ましょ。

青い目の猫は、誰？

猫好きの皆さま、お待ちどうさまでした。この夏には、飼い主がいない時にペットたちが何をしているのかを描いたアニメ、「ペット」（１６）が大ヒット。

主役は犬でしたが、今回は猫！猫！猫！犬好きは自分の飼い犬が１番と思っているそうですが、猫好きはすべての猫が好き！うむ、その通り。

なので猫好きは、猫ならとにかく好き！となっちゃうんです。お待たせしました。バリー・ソネンフェルド監督「メン・イン・キャット」（１６）が公開で～す。

聞いたことのあるタイトルでしょ。それもそのはず、バリー・ソネンフェルド監督は、あの「メン・イン・ブラック」（９７）「メン・イン・ブラック２」（０２）

「メン・イン・ブラック３」（１２）の監督ですもん。仕事一筋で家族や社員を犠牲にしてきた、傲慢な社長トム・ブランド（ケヴィン・スペイシー）。

跡継ぎ息子のデヴィッド（ロビー・アメル）は頼りなく、まだまだ自分がと考えていました。そんなある日、妻のララ（ジェニファー・ガーナー）から…

娘のレベッカ（マリーナ・ワイズマン）の誕生日が明日と知らされ、長年欲しがっていた猫をプレゼントすることにします。ペットショップの怪しげな店主…

パーキンス（クリストファー・ウォーケン）から勧められたのは、Ｍｒ．もこもこパンツという猫。帰り道、社員のイアン（マーク・コンスエロス）に呼び出され…

会社の屋上に行くと、雷に打たれ転落。病院で目覚めたトムは、自分が猫になっていることに気付くのです！あわわ。果たして、なぜ？元に戻るには？

超～怪しげなクリストファー・ウォーケンが、何かを知っているようです。実はウォーケンさん、猫好きなんですって。それに監督は猫アレルギー。ウソ～。

マシンの行方を見届けます。

現在、アメリカはＴＶドラマシリーズが盛んで、ジャンルもキャスト、スタッフの質も映画と同等です。１９５０、６０年代のあの頃を思い出します。

もちろん、日本のＴＶですべてを放送されてはいません、多すぎて。なのでＷＯＷＯＷ、スカパー、スタートチャンネル、Ｈｕｌｕ、ＡＸＮ、Ｕ－ＮＥＸＴ、

ＦＯＸ－ＴＶ、スーパー！ドラマＴＶ…など、有料で視聴している方も多いはず。それでも「ＣＳＩ」シリーズや「ＮＣＩＳ」「ナンバーズ」「ハワイ５－０」

「アローズ」「ザ・フラッシュ」「１２モンキーズ」「ハウス・オブ・カード」など、地上波で見れる作品も。すると『全部見た～い』となり、購入することに。

賢くレンタルか、有料視聴すれば良いんですけど。持ってることで満足する悪いクセ。そんな１本が「パーソン・オブ・インタレスト」（１１～１６）です。

ジョナサン・ノーラン企画、製作者にはＪ・Ｊ・エイブラムス、ジョナサン・ノーランなどが名を連ねています。何よりこのシリーズが優れているのは…

テロ行為を未然に防ぐためのマシン、その設計者と仲間たち、マシンを狙う組織などが描かれますが、まさに現在の情報、監視社会を描いている点。

そのシーズン５が、ＢＯＸで発売。ファイナルシーズンとなる今回は全１３話。ジョン・リース役のジム・カヴィーゼル、ハロルド・フィンチ役のマイケル・エマーソン

ライオネル・ファスコ役のケヴィン・チャップマン、ルート役のエイミー・アッカー、サミーン・ショウ役のサラ・シャヒ主演。改めてジム・カヴィーゼルに…

魅せられたシリーズでした。エマーソンもはまり役。スノーデン事件もタイムリーだったし。終わっちゃうのは残念ですが、未見の方にはぜひお勧めです。

ハリポタより、７０年前のお話

ジェーン・ホーキング原作、ジェームズ・マーシュ監督「博士と彼女のセオリー」（１４）で、アカデミー賞主演男優賞を受賞したエディ・レッドメイン。

１９８２年１月６日、ロンドン出身の３４歳。映画は、グレゴリー・Ｊ・リード監督「ザ・デンジャラス・マインド」（０６未）やロバート・デ・ニーロ監督…

「グッド・シェパード」（０）から。シェカール・カプール監督「エリザベス：ゴールデン・エイジ」（０７）やジャスティン・チャドウィック監督「ブーリン家の姉妹」（０８）のような…

歴史劇に出演し、トム・ケイリン監督、ジュリアン・ムーア主演「美しすぎる母」（０７）が印象的。トム・フーパー監督「レ・ミゼラブル」（１２）では…

マリウス役を演じ、歌も披露。ついでにラナ＆アンディ・ウォシャウスキー監督「ジュピター」１５）では、第３８回ゴールデンラズベリー賞最低助演男優賞受賞。

確かに。オスカーとラズベリーを受賞した彼が、話題の最新作に主演です。あのＪ・Ｋ・ローリングがオリジナル脚本を書き、新たな３部作となる…

デヴィッド・イェーツ監督「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」（１６）です。舞台は、ハリー・ポッター シリーズの約７０年前のニューヨーク。

“ホグワーツ魔法魔術学校で使われる教科書”のうち、（約８０種の）『幻の動物とその生息地』を執筆したニュート・スキャマンダー（エディ・レッドメイン）。

彼は世界中を巡り、魔法動物を集めては不思議なトランクに詰め込んでいました。ＮＹで、そのトランクが人間のものと入れ替わってしまいます。

逃げ出した魔法動物を回収しなくては！果たして？キャサリン・ウォーターストーン、コリン・ファレル、サマンサ・モートン、ズラ・ミラー、ジョン・ヴォイト共演。

ブレア・ウィッチ、再び

あなたの『怖～い映画』って何ですか？個人的は、クリストフ・ガンズ監督「サイレントヒル」（０６）とアレクサンドル・アジャ監督「ミラーズ」（０８）。

ちゃんと劇場に行って見ています、はい。ホラーも見ます。一般に怖い映画と言えば、ウィリアム・フリードキン監督「エクソシスト」（７３）や…

リチャード・ドナー監督「オーメン」（７６）、ブライアン・デ・パルマ監督「キャリー」（７６）、スタンリー・キューブリック監督「シャイニング」（８０）

トビー・フーパー監督「ポルターガイスト」（８２）など、もはや古典ですね。続編やシリーズ化、リメイクやアレンジものもありますが、怖いものは怖い。

１９９９年１２月２３日公開され、渋谷のパンテオンで見た、ダニエル・マイリック＆エドゥアルド・サンチェス監督「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」（９９）。

わずか６万ドルの予算で製作され、全米興行収入１億４千万ドル、全世界では２億４千８百万ドルという大ヒットを記録しました。公開前から超～話題で…

日本でも大ヒット。その後、続編も。とにかくスクリーンが真っ暗で、いったい何が起きているのか分からず、怖かった。そんな驚きの手法が当たったのです。

その正統派続編と言われるのが、「ザ・ゲスト」（１４）のアダム・ウィンガード監督「ブレア・ウィッチ」（１６）です。２０年前、『ブレアの魔女』についての…

ドキュメンタリー映画製作のため、ブラック・ヒルズの森に入り、消息を絶ったヘザー（ヴァロリー・カリー）。彼女の弟ジェームズ（ジェームズ・アレン・マキュー）は…

Ｙｏｕ Ｔｕｂｅで姉らしい人物が映った動画を見つけます。姉を救うため、魔女の謎を解くため、仲間たちと森へ向かうジェームズ。果たして？今度も怖い？

帰って来た、ジャック・リーチャー

このところ、１年に１本の割で新作を発表しているトム・クルーズ。クリストファー・マッカリー監督「アウトロー」（１２）、ジョセフ・コシンスキー監督「オブリビオン」（１３）

ダグ・ライマン監督「オール・ユー・ニード・イズ・キル」（１４）、クリストファー・マッカリー監督「ミッション：インポッシブル／ローグ・ネイション」（１５）

ねっ、毎年トム・クルーズに会えるというわけです。２０１２年には脇にまわった、アダム・シャンクマン監督「ロック・オブ・エイジズ」（１２）もありました。

中でも「アウトロー」は、イギリスの推理小説家リー・チャイルドの代表作『ジャック・リーチャー』シリーズ９作目の映画化で、面白かったですよね。

続編は、１８作目の映画化です。エドワード・ズウィック監督「ジャック・リーチャー ＮＥＶＥＲ ＧＯ ＢＡＣＫ」（１６）、今回トムは製作にも加わっています。

かつて、アメリカ軍の優秀な秘密捜査官だったジャック・リーチャー（トム・クルーズ）。今では街から街へとあてもなくさまよう生活を送っていました。

ある店で何人もの男たちとケンカになり、たった１人で全員を倒したリーチャー。彼は、元同僚のスーザン・ターナー少佐（コビー・スマルダーズ）を訪ねるのですが…

彼女がスパイ容疑を掛けられ、逮捕されたことを知ります。リーチャーは『少佐は嵌められた』と感じ、彼女を助けるため動き始めます。少佐を脱獄させ…

逃亡犯として捜査網をすり抜け、真相を追うことに。果たして、待ち受ける重大な秘密とは？コビー・スマルダーズは、「キャプテン・アメリカ／ウィンター・ソルジャー」（１４）や…

「アベンジャーズ／エイジ・オブ・ウルトロン」（１５）でマリア・ヒル役を演じた人。ロバート・ネッパーも出てます。今から、３作目を期待しましょう。

独裁者の誕生を目撃する・・・

ジャン＝ポール・サルトルって、どんな人？名前はよく聞くけどよく知りません。１９０５年６月２１日フランスのパリ出身で、哲学者、小説家、劇作家。

同じく哲学者で作家のシモーヌ・ド・ボーヴォワールと契約結婚。１９８０年４月１５日、７４歳で亡くなり、８６年に亡くなった彼女と同じお墓に眠っています。

イラン・デュラン・コーエン監督、アナ・ムグラリスとロラン・ドイチェ主演「サルトルとボーヴォワール 哲学と愛」（０６）という映画もありました。未見ですが。

そのサルトルの短編小説『一指導者の幼年時代』を元にした映画が、公開されます。ミヒャエル・ハネケ監督「ファニーゲーム Ｕ.Ｓ.Ａ.」（０７）などで…

俳優として活躍していたブラディ・コーベット、初監督作品の「シークレット・オブ・モンスター」（１５）です。ヒットラーやムッソリーニ、スターリンなど…

世界の独裁者は、いかに生まれたのか？第１次世界大戦が終戦を迎えた１９１８年、ヴェルサイユ条約締結を目的に、フランスに送り込まれたアメリカの…

政府高官（リアム・カニンガム）には、信仰心の深い妻（ベレニス・ベジョ）と、少女のように美しい息子プレスコット（トム・スウィート）がいました。

しかし、少年は教会に石を投げたり、部屋に閉じこもったり、不可解な言動を繰り返します。理由が分からず頭を抱える両親。やがて彼の性格は徐々に…

恐ろしいほどに歪み始めます。そんな彼は、ヴェルサイユ条約の調印を終えたある夜…。いったい何が？観客は独裁者の誕生を目撃するのです。

ロバート・パティンソン共演。音楽を担当するのは、スコット・ウォーカー！ウォーカー・ブラザーズの大ファンだったので、夢のようです。見ます！

ペンタメローネ、五日物語とは？

ポスターを見た時、まず感じたのはメキシコ出身のギレルモ・デル・トロ監督作品かと。違いました。イタリア、ローマ出身のマッテオ・ガローネ監督作品でした。

しかし、どう見ても「パンズ・ラビリンス」（０６）っぽいですよね。特に右下のクリーチャーなんて！パン？予告編を見て、さらにその感を強くしました。

マッテオ・ガローネ監督作品は日本ではほぼ未公開作品ですが、「ゴモラ」（０８）と「リアリティー」（１２未）で、カンヌ国際映画祭グランプリを受賞。

日本では、一般公開でなく映画祭上映でした。「母の残像」（１５）のヨアキム・トリアー監督のように、ガローネ監督も有名俳優を起用した英語作品を発表。

それが「五日物語 ３つの王国と３人の女」（１５）です。第６８回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品。元になったのは、１７世紀初頭、ナポリ王国の…

ジャンバティスタ・バジーレによって集められた世界初の民話集『ペンタメローネ 五日物語』。５１あるお話の中の３つが、映画の原作になっています。

ロングトレリス国の女王（サルマ・ハエック）は不妊に悩み、魔法使いの教え通り、国王（ジョン・Ｃ・ライリー）の命と引き換えに怪物の心臓を手に入れ…

それを食べることで男の子を出産。人里離れた場所で暮らす姉妹の老婆。ストロングクリフ国の王（ヴァンサン・カッセル）は、姉の美しい声に魅せられ…

不思議な力で、若さと美貌を取り戻し王妃に。ハイヒルズ国の王（トビー・ジョーンズ）の娘は、外の世界に憧れていました。しかし、王が決めた結婚相手は…

醜いオーガ＜鬼＞だったのです。３つの王国で起きた物語の行方は、果たして？描かれるのは４人（姉妹なので）の女性の物語。ぜひ、見ましょ。

ラース・フォン・トリアー監督の甥、ヨアキム監督登場

デンマークの映画監督ラース・フォン・トリアーの甥で、１９７４年デンマークのコペンハーゲン出身、ヨアキム・トリアー。初めてその名前を知りました。

ノルウェーで監督した「リプライズ」（０６未）で長編映画デビューし、２作目が「オスロ、８月３１日」（１１未）でした。日本ではほぼ知られていませんが…

ようやく３作目が劇場公開されます。それが「母の残像」（１５）です。本作はイギリス、アメリカ、フランスと世界的スターを起用した、初の英語作品です。

著名な戦争写真家イザベル（イザベル・ユペール）の突然の死から、３年。彼女の回顧展が開催されることになり、長男ジョナ（ジェシー・アイゼンバーグ）は…

父親のジーン（ガブリエル・バーン）と弟のコンラッド（デヴィン・ドルイド）が暮らす実家に帰って来ます。イザベルの死は、事故とも自殺とも言い難い不可解なもの。

当時まだ幼かった弟にはその真相は隠され、そのせいか引きこもりがちに。久しぶりの対面を果たした彼らは、回顧展の準備を進めるのでした。

３人はイザベルへの思いを語るうち、これまで知ることのなかった彼女の素顔や秘密を知ることになります。果たして、それは？いったい母の死の真相は？

他に、大好きなデヴィッド・ストラザーンが出演。ジェシー・アイゼンバーグは、クルクルのクセっ毛の持ち主。「グランド・イリュージョン」（１３）の時…

少しソフトになり、「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」（１６）では見事な短髪に！そして本作では、今まで見たことのないストレートヘア。

似合いますね。今月、３３歳（１９８３年１０月５日）になったばかり。これからも注目しちゃいます。そして本作とヨアキム・トリアー監督にも注目です。

ミリーとジェス、本当の友情

ゲイリー・マーシャル監督、ベット・ミドラー＆バーバラ・ハーシー主演「フォエバー・フレンズ」（８８）、見ましたか？海岸で出会った１１歳の少女２人。

それから３０年に及ぶ友情物語。恋、結婚、出産、病気…など人生の色々を描いて、女性の涙を絞りました。ベット・ミドラーの主題歌も感動でした。

「トワイライト 初恋」（０８）のキャサリン・ハードウィック監督の最新作「マイ・ベスト・フレンド」（１５）の予告編で、「フォエバー・フレンズ」を思い出しました。

小学生の頃、父親の転勤でアメリカからロンドンに引っ越して来たジェス。新しい学校で出会ったのが、ミリーでした。以来、２人はずっと一緒。

ファーストキスから初体験まで、何でも話し合い互いのすべてを知る親友同士のジェスとミリー。この友情は、永遠に続くと思っていました。

大人になったミリー（トニ・コレット）は、バンドボーイのキット（ドミニク・クーパー）と付き合っていましたが、妊娠が発覚し、結婚します。

役所で働くジェス（ドリュー・バリモア）は、環境保護活動で出会った整備士のジェイゴ（パディ・コンシダイン）と、ボートハウスで暮らし始めます。

それぞれ幸せな日々を送っていた２人。ある日、ミリーに乳がんが見つかります。時同じく、不妊治療を続けていたジェスの妊娠が判明。

しかし、ジェスはそのことをミリーに打ち明けることができませんでした。どんどん増えていく本当のこと。ミリーを思いやるあまり…でした。

果たして、ミリーとジェスの未来は？ジャクリーン・ビセット、タイソン・リッター共演。トニもドリューも大好きな女優。泣かせてもらいます。